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踊らないステージで
PTDinLAの「I'm Fine」が切なくて泣きたくなる。
PTDはアメリカverと韓国ver、そしてオンライン・ライブストリーミングチケット購入で後日ディレイも視聴したので、意外と何度も観ていたのだ。
しかし当日は特に興奮しているので、今回Disney+で見直してみてああ、そんなシーンあったなあ、とかあのくだりはいつのライブのだっけ、とかこんな歌い方してたっけ?と冷静になれて面白い発見が多かった。
中でも最も「こんな風だったっけ」となったのが、I'm Fineである。この一曲分はほぼ毎日といっていいほどにアプリを開いて聴いた。
혹시 너에게도 보일까
이 스산한 달빛이
너에게도 들릴까
이 희미한 메아리가
から最後までのところ。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/88233803/picture_pc_0938616e3ec49d5f3e94390aeffab9c7.png?width=1200)
じんくんが「이 희미한 메아리가」を歌っているところにじみんちゃんの高音が合わさる。
「메아리」の後の「가」でじみんちゃんが合流するのだが、ここでじみんちゃんはじんくん(曲のベース?上手く言えない( ; ; )本来の音程!)よりはるか上の音から入って上昇し続ける。そのまま、綺麗で優しいトップの音をしばらく保って、そしてまさしく手をすっと離すように音を引いていくのだ。
ここが‥‥
こんな歌い方をしてたんだっけ?私は覚えていなかった。だから初めて聴いた人みたいに泣いてしまったし、何度聞き直しても、じみんちゃんのこの歌声にはぐっと苦しくなる。
それにここから曲の最後にかけての盛り上がりったら、まるで映画なのだ。
じみんちゃんが全力で歌って、高音の終わりと共にくるっと回るアップのシーンも。合間に入るゆんぎちんのこの曲こんなしんどかったか?という合いの手も。ホビが客席に水をかけようと、小さくジャンプしている時の背後に光るアミボムの美しさも、そしてホビの狼の遠吠えみたいな声も、「주문을 걸어」のぐうちゃんの歌詞を噛み締めるみたいな歌い方も、ラップラインの音楽に身を任せるような様なんかも。
いつかアミの方が、
「彼らはステージに立つのがあんなに好きなのに、花道があんなに似合うのに、彼らがそこにいられる時間には限りがあるのに、それを奪ったコロナが憎い」というようなツイートをされているのをいくつも見かけた。それを、このI'm Fineを観てほんとうによくわかった。
こんなに「ステージに立てるのはこの瞬間しかなくて、もう2度と時間が戻ったりはしないんだ」と実感させられる程、時間が惜しくなる程、彼らの一瞬の激しい美しさに魅せられるなんて。
こんなにも胸がぎゅっとなるのは確実にじみんちゃんの「가」の歌い方による影響が大きいと思い、この歌い方をしているステージは他にないか探した。もっともっと聴きたくて。
まず音源を聴いてみると、実はうっすら歌っている声が入っていたのだがサビの盛り上がりでほぼ隠れていた。
次にYouTubeで過去のステージを見返してみた。そしたら、私が観た限りではなかったのだ。
というのも、みなさんご存じこの「메아리가」後のサビではジャンプからダンスが始まるのだ!そっらじみんちゃんだって歌ってらんないよな。「가」の高音は歌いつつ、ジャンプに入った段階で歌い終えている気がする。たぶん。
という事は。
PTDinLAのI'm Fineが踊らない演出だったからこそ、本来音源にのみうっすら乗った、聴けるはずのないじみんちゃんの全力の「가」を聴くことができたということである。
タイトルに「踊らない」ライブなんて書いたけど、もちろんそんなことはない。
今回だって鬼のようなセトリを踊る箇所がたくさんあった。
ただ、LYSのように(記憶違いだったらごめんなさい)躍る割合の多かったI'm Fineが今回躍らない演出曲になったのだ。
私は新規なので昔のことは語れないが、バンタンと言えばダンス!という時代があったのではないかと思う。そして今、めちゃくちゃ全員揃っていてバッチバチのダンスをするフェーズは少し過ぎたのかなとも思う。
もちろん今後そんな曲が出た時には大興奮するが。
でも今後、年齢的にも「踊る曲」が減ってもおかしくないだろう。
その時、ずっと進化している彼らの歌を、ダンスが無いからこそ!こんなふうに聞けるライブが待っているとしたら。
それはやっぱり、とても素敵で楽しみなことなのである。
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