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CRISIS CORE -FINAL FANTASY VII- REUNIONをプレイしました【CCFF7】

トロコンしました。
CRISIS CORE ーFINAL FANTASY VII- REUNION (CCFF7/CCFF7R)
発売日:2022年12月13日
価格:6820円(通常版)
PS5でプレイ
プレイ時間:45時間程度

REUNIONー10年以上ぶりのCCFF7に集え

2007年にPSP向けに発売された、FINAL FANTASY VIIの前日譚である「クライシスコア(CC)」をプレイしたのは大学生当時にPSPを購入して間もない2010年頃だった。

FF7BC タークス「手裏剣(女)」

私はこの作品に触れる前、高校生当時にガラケーでCCと同じ時間軸の出来事をタークス視点で描いた「ビフォアクライシス(BC)」をプレイしており、それが初めて触れたFF7のコンピレーション作品でもあった。そして、そのときに私は主人公キャラとして、Yahoo!ケータイ版で新たに主人公として選択できる「手裏剣(女)」と「ヌンチャク(男)」でストーリーをプレイしていた。

当時の公式サイトの配布壁紙
ちなみにゲーム内では画像左端のレノの亜種みたいな「ロッド(男)」のライトロッド装備が強かったです。ここら辺のキャラたちも「FF7EC」で登場して欲しいですね。期待しています。

高校生当時にCCFF7のPVを見たときに、シスネと名乗る女性が「手裏剣(女)」と同じ見た目をしており、彼女が気になりすぎてPSPを買ってバイト代を貯めたら絶対にやろうと思っていたゲームの一つだった。ただ、FF7に関する知識はあくまでもニコ動やネットで齧った知識しかなかったので、FF7のインタ版をプレイしてからクライシスコアを始めた。

今でも画質をリマスターしてYouTubeにアップロードされる「ジェネシスvsセフィロス」のムービーはプレイ当時も圧巻され、シアター機能がなかったため直前のセーブデータを残していたプレイヤーも多かっただろう。

ゲーム自体は、PSPのアクションRPGとして非常に楽しくプレイができ、2周目でミッション全消化までやったし、ストーリーについてもエンディングで絢香のWhyをバックにボロ泣きしたくらいには心に残っている。それが15年の時を超えてリマスターされるとのことで、即予約した。

ストーリーについてはリマスター版ということで、特にあらすじ等の紹介はなしで、映像面やシステム面が「オリジナル版からどう変わったか」という点を書いていこうと思う。ネタバレも特に配慮はしないのでご注意いただきたい。

公式でも言及されているが、リマスターにあたりシナリオの変更はありません。

REUNIONー映像面について

PSP版の画質を上げたムービー部
ゲーム画面のザックス

まず、期待していた「プリレンダムービー」については、オリジナル版の映像データをそのままアップコンバートしただけで、新規に製作しているといったことはなかった。まあリマスターって基本的に画質をきれいにすることだし、各演者の音声データもおそらくそのまま流用しているから、さすがにプリレンダムービー部まで作り直すというのは難しかったのだろう。

そのためかPS5でプレイしていると、普段のザックスのモデリングの質感とムービー部の質感が結構差があるように思える。プリレンダムービー部はザラザラしていたり、肌がツヤツヤしていたりと意外と場面ごとにキャラの質感にばらつきがあることに気付いてしまったくらいだ。

オープニングのいらっしゃいませー!はざらざらで、エンディングのいらっしゃいませー!はつやつやに見える

とはいえ、十分に綺麗な映像であることは間違いないので、PSP時代と同じく、セフィロス三人組が仮想空間のジュノンでじゃれつく有名なムービーシーン前のセーブデータはしっかりと別セーブデータで置いておきました。というかシアター機能はないのね。。。

リマスター版で夕日の表現が特にお気に入り
リマスターセフィロス。ちょっと粘土質っぽい
でもこれとかすごい綺麗

ムービー以外のモデリングについては十分に綺麗になってはいるので見てて楽しいし、特に夕日に照らされるシーンは良かった。
ただ、目が肥えすぎた私にとって、比較対象がFF7Rのせいか、リップシンク、セフィロスの髪の質感や逆光時のキャラの影の出方とか細かいところが気になってしまったのも事実だ。

全てのリミット技に背景がつく

また、リミット技の演出も高解像度化に伴いどの技にもはっきりとした背景がつくようになったのだが、オリジナル版ではラッシュ中に黒背景になって残像が入ってかっこよくできていたハードラッシュがリマスター版では背景がついたせいでなんかしょぼくない…?ってなってしまった。オリジナル版のほうは限られた映像リソースでかっこよく作ろうとしている意思を感じるが、リマスター版は少しハリボテ感がある気がする(目が肥えすぎなのは重々自覚している)

比較動画おいておきます
TipsもFF7R風に変更

メニュー画面やTipsのUIデザインはFF7Rと同じデザインに変更されており、統一感を感じた(PSP版のメニュー開くときにソルジャーマークがバシーン!ってなるのも結構好きだったけど)

REUNIONー戦闘面について

大幅に改良されたD.M.Wシステム

D.M.Wや操作性には大幅な改良が加えられた。

CCFF7といえば、スロットに着想を得た「D.M.W(デジタルマインドウェーブ)」システムが非常に特徴的であるが、スロットはプレイヤーの操作を受け付けず常に回り続け、好きなタイミングで止まりその出目に応じて追加効果が出たり、マテリアやザックスのレベルアップをしたりという「(ある程度の)ギャンブル性」がゲームを支配していた。このシステムの不満点を挙げると下記のようにまとめられる。

  • D.M.Wのレベルアップのランダム性の高さ(マテリア成長含む)

  • キャラの強化が進むと出目が揃う前に敵を倒してしまうので後半になるほどレベルが上がりにくくなる

  • D.M.Wの非確定リーチ演出(カットシーンがバンバン出るやつ)が当たらないくせに鬱陶しい

  • D.M.Wのリミット技が出目が揃うと勝手に発動する

  • とりあえずD.M.Wうぜぇ

リマスター化にあたり、D.M.Wのスロットは常に画面左上にコンパクトに留められており、演出についてもD.M.Wの達成率に影響が出る会話付き映像のリーチ演出以外で画面を邪魔してくることがなくなった。レベルアップは戦闘中および戦闘終了後に確率でレベルアップするという方式(強制的に出目が出た扱い)に変更されており、後半でもサクサクとレベルがあがるようになった。D.M.Wのリミット技も即時発動ではなく、リミット及びしょうかん技を各一個ずつスタックし任意発動が可能になっていた。さらに演出はスキップ可でなので長い召喚獣のムービーも、敵の鬱陶しい大技も見る必要がなくなった。ギャンブル性という基本的なところを押さえつつも、改良されていたリマスター版のD.M.Wはうざくない!すごい!

レベルもすぐ上がる

このシステム改良によりオリジナル版では当たり前だったミッション攻略のための周回プレイをしなくても十分に育成できるため、2周目(一応強くてニューゲームは従来通りある)は収集要素を逃さない限りはする必要はないように思える。

最初から2周やる前提でゲームを進めていたので収集要素はほどほどにやってたのだが、結局1周でミッションコンプしてしまいメールの回収のため2周目をする羽目になってしまった。

バスターソードを持つ「意味」

バスターソードの継承

オリジナル版をプレイしてたら誰もが、ザックスがバスターソードを持ってからも火力が変わらない、いわゆる「バスターソード=ソルジャー支給の剣」問題に疑問を呈しただろう。武器パラメータがないとかどう考えても刃でぶったたりいてるのにウータイ兵に対して峰打ちとか言ったりしてるとかメタ的なところは置いといても、バスターソードを持つ意味ってアンジールの意思の継承以外にも欲しいと思っていた。

今作はHD機になったことで、通常コンボのテンポアップと段数増加およびコンボフィニッシュ攻撃をアビリティに重ねると火力ボーナスが出るといった現代ゲームらしい調整が加えられている。それはそれで良いのだが、リマスター版ではバスターソードを持つと「強撃」モードが追加されるという新システムが追加された。FF7Rのクラウド強撃システムをCCFF7向けにアレンジしており、概ね下記のような仕様である。

  • 「強撃」モード中バスターソードを構える(移動不可、一定時間で解除)

  • 「構え」中はがまん状態、防御により大幅ダメージカット

  • 「構え」中に繰り出す技アビリティの火力が増える

  • 特定の行動により熟練度が上がり、熟練度に応じてさらに追加効果が出る(バリア割、ダメージ限界突破)

特に「構え後の技アビリティの火力が増える」がめちゃくちゃ強く、おまけにダメージ限界突破性能まで付けられるという破格の性能により、ミッション後半でステータス+100のマテリアや源氏装備がなくても「構え+暗黒」で限界突破範囲攻撃が出来たりなど、ゲーム後半のプレイング(上記装備や稼ぎ作業の効率化)に非常に有用で、すてみパンチがなくても暗黒とスカイドレイン、回転攻撃・改があればほぼ全ての強敵に対応できるようになっていた。

バスターソードがあることの明確なメリットを持たせて、かつやり込ませることでそのメリットを強化する設計は本当に良いと思った。オリジナル版よりさらに魔法の出番がなくなったのはそうだけど、ソルジャーは大物振り回してナンボよ。

その他にもさらに遊びやすく

他にも、ゲームを遊びやすく(易しく)する要素が多く追加されている。

バトルリザルトにより回復

①リザルトボーナスの追加
ある程度ゲームを進めると、戦闘後に各種パラメータの回復ボーナスがつくようになった。例えばノーダメージであれば各種パラメータが3割程度回復するほか、技アビリティでとどめをさす、魔法でとどめをさす、敵の攻撃を全て防ぐなどといった要素により回復するようになっている。

戦闘やり直し機能で突然のマジックポットも対応可

②戦闘やり直し機能の追加
これは完全にゆとり機能であるが、一戦闘単位で試合を(敗北含め)いつでもやり直すことができるようになった。エンカウント自体をキャンセルすることはできないが、装備を組みなおして再度戦闘のはじめからやり直すことができる。オリジナル版ではミッションモードの長丁場でリレイズなしで敵の痛い一撃をくらってミッション失敗。といったこともざらに発生したが(長い稼ぎ作業中にアルテマ食らってあぼんしたのもいい思い出)、今作はこの仕様のおかげで負けてもハイもう一回!とすぐに切り替えられるので良かった。マジックポットとかに会っても全然慌てることなくリスタートすれば良いのは本当に助かった。

溜め中に攻撃を与えて威力を減衰させる

③敵のスキル技の阻止ができる
オリジナル版では、ボス敵が突如演出付きの大技をカットインさせてザックスに大ダメージを与えて来るゲームで、それは不可避で防御不可能というある意味理不尽な要素のひとつであった。しかし、リマスターにあたり敵が大技を繰り出す前に溜め動作が追加され、その時に加えた攻撃によってスキルの威力を減らしたり、0%にして技自体の発生をキャンセルさせることができる(とはいえザックスが未熟なときは結構しっかり食らうが)
アビリティとパラメータをちゃんとすればHardの裏ボスでさえ大技の発動をキャンセルできるので、これも非常によかった。


他にも「ミッションモード中のターゲットエネミーの位置表示(オリジナル版ではどこにいるかわからないようになっていた)」など、遊びやすさについては至れり尽くせり感があった。

難易度HARDについて

さすがにHARDでも瞬殺できてしまう

リマスター版では難易度HARDが新たに設定されたが、おそらく「HPなど敵のステータスが上がる」くらいで、行動ルーチンが大幅に変わるといった感じはなく、正直言えば割と取ってつけた感が大きい(実際、FF7Rと異なり任意のタイミングで難易度変更ができるため、火力インフレに対応したスイッチ程度のものなのだろう)
一応難易度HARDの裏ボスをクリアまでしてみたが、ただただ時間がかかるだけで面白くもないし、PS版ではトロフィー以外のご褒美要素がないので気が向いたらHARDにするくらいで良いと思う。

個人的なCCFF7の好きなところ

ソルジャークラス1stってめっちゃ強いねん

カンストダメを連発していくゲーム

FF7世界において、高濃度の魔晄に晒されても耐性のある人間がソルジャーへの要件となっており、ソルジャー手術を受けた彼らは常人に比べて卓越したフィジカルを持つ。その中でも「ソルジャークラス1st」といえばセフィロスに代表されるように「一個人が大量破壊兵器レベルでバカ強い」キャラクターであると言える。正直言うとクライシスコアのゲームバランスはお世辞にもいいとは思えず、バ火力とバ火力をぶつけてドンパチする爽快感重視のゲームだ。だが、それでいい。だってソルジャークラス1stってめっちゃ強いんだから。それこそ本当に神さえ倒してしまうレベルのね。

伝説のソルジャーだって一人で戦えるのに限界がある

だからこそ、最後の大量の一般兵に数の力で蹂躙されて倒されるっていうシーンが非常に良くて、個人がどれだけ強かろうが圧倒的な物量の前にはいずれ歯が立たなくなってしまう。すなわち英雄クラス個人より集団・集合知のほうがやっぱり強いってことがわからされてしまうのが、プレイヤー目線では受け入れがたく強烈な印象を残すことになったと思っている。

例としてハンターハンターのメルエムはネテロを圧倒し「個の極致」にいた存在ではあったけど、人類の集合知(リトルフラワー)で致命傷を負って最終的にはそれで絶命する。とかね。

だからFF7Rの「勝った マジか」は本当に何やってんのってなっちゃったんよね。

「俺の生きた証」が楔になる

ザックスのおかげでクラウドは廃人から立ち直る

CCFF7はアンジール→ザックス→クラウドの「継承」の物語である。ザックスは最後にクラウドへバスターソードを継承し「お前は 俺の生きた証」言い遺し、それを見届けたクラウドは魔晄中毒の症状が抜け「ザックスを継承したソルジャークラス1st」としての人生を歩み始める。確かにクラウドはザックスなしで廃人から立ち直ることができなかったのだが、ザックスからの想いを受け止めてしまったが故に、ザックスの言葉がクラウドを縛る「楔」となってしまう(当のザックスはそんなつもりはなかったのだろうけど)。その結果、クラウドは本来の自分を閉じ込めて「ソルジャーである自分」という虚構(ザックスの残滓ともいえる)を演じ苦しむことになる。だからこそ、呪縛から解き放たれたように「着飾らない本来の自分」となったオリジナル版のFF7の後半のクラウドの「良さ」はCCFF7をもってより際立つともいえる。その点でもCCFF7はオリジナル版へのつなぎとして非常に良い作品だと思っている。

ミッドガル周辺であんだけ兵力を投入してドンパチやってたのにもかかわらず、ヘリ総動員して全くザックスたちを見つける事ができなかったクソ無能タークスとか、ジェネシスとDGソルジャー関係の後付け要素とかストーリーでちょっと「ん?」となるところはあるんだけど、FF7ってコンピレーション間の整合性とか厳密に気にせず作られてる感はあるしね。

最後の演出で思うところ

突如でかでかと現れるD.M.W

これは、D.M.Wシステムの改良と関係のあるところだが、ゲームの最後のD.M.Wの演出について思うところがある。
オリジナル版では、あれだけ画面にでかでかと演出が入り邪魔だと思っていたD.M.Wがどんどん回らなくなり、絵面が少しずつ消えていくことで「ザックスが今にも絶命しそうな状況」がひしひしと伝わり、そしてヘロヘロになってロクに攻撃ができなくなってきたところで回転速度も下がり「もっと回ってくれ…(懇願)」と思いながらその時点で涙が止まらなくなり、最後にエアリスの出目がそろって消える頃にはボロ泣きしてしまったくらいにはD.M.Wをうまく使った演出だったと思っている。
しかし、リマスター版では常にD.M.Wの出目が画面左上にちんまりとおいてあるせいで、最後に初めて出目がカットインしてくる演出になってしまう。オリジナル版既プレイ勢は「あ~終わるな」って感じになるんだけど、初見の人はあれで心が動かされるのだろうか?と思うところがある。オリジナル版より簡素にした演出の影響で感動が薄れてしまうのは遊びやすさのトレードオフとして、そこの演出をどうするか少し気になっていたのたが、思った以上にあっさりとした感じになっていて少しがっかりした。

オリジナル版とは異なり、D.M.Wのスロット部とザックスのステータス表示に直接リンクしていないUIデザインもそれを加速しているように思えた(実際線でつないじゃうと画面端が鬱陶しくなるとは思うが)

リマスターありがとうね!

エアリスが本当にかわいい

FF7Rの衝撃のエンディングからはや1年半が経ち、続編も意味深な展開を示唆している中で、HD機でリマスターしたタイミングとしてはバッチリだったと思う。画面がきれいになるだけでなく戦闘面で大幅に遊びやすくなったことで、FF7Rから入った人間にとってもライトに遊べる作品になっている。オリジナル版をプレイした人にとってももう一度思い出に浸りながらやるのにも十分なクオリティが担保されており、個人的には満足いくゲーム体験だったと思っている。FF7Rの続編はいつ出ることやら。

シスネの本名はFF7BCのプレイヤー名である
ちなみに私はシスネの本名を設定できた古のFF7BCプレイヤーなのだけど、そのときに設定していたのは「ステラ」でした。
(男キャラ使うときは「†エクセル†」でした。表計算ソフトかよ)
ただの厨二病

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