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ジムニーシエラ(JB74)を手放しました

さよならは突然に

2021年2月に納車したばっかりの新車のジムニーシエラ(JB74W)を10月上旬に手放した。
走行距離5000km。早すぎる別れである。
理由はシンプルで、車を所有する必要がなくなってしまったから。

12年振りのマニュアル車は楽しかった

悩み抜いて選んだ車+免許取って以来はじめてのマニュアル車+内装品の取り付けをDIYでやった影響もあり、この車に対する思い入れはかなり大きく、手放したことで正直キツかった。

ドラレコ付ミラー、バックカメラ、オーディオなど内装はDIYがほとんど

金銭的には、乗らずにどこかの車庫に維持することは十分可能だ。しかし、向こう数年車に乗れない可能性があることと、人気車種であること、そして何よりも運転が楽しい車であることを鑑みて、車庫に置いておくよりも、まだ見ぬ次のオーナーさんにジムニー体験を楽しんで貰うほうが良いことだろうと思い、売却を決心。

半年と少しのジムニーシエラオーナーだった私の、ジムニーシエラに対する感想を書こうと思う。

ジムニーシエラの走りについて 

・使用条件
総走行距離:5000km
うち3500kmは高速道路での使用
4Hおよび4Lを使うシーンはほぼなし

1) スピード・加速感
当たり前だが、前に乗っていたスイフトスポーツ(ZC32S・CVT)に比べれば重さもあるしスーッと加速はしない。ただ、トロいなと思ったことは一度もない。

シエラの1500ccのエンジンは意外と力がある

例えばSAから高速本線の合流で短い距離しかなくても、アクセルをベタ踏みをする必要はある(電子制御がかかるのでベタ踏みしてもそこまで吹かないようになっている)が、3速4000rpm(エンジントルクピーク付近)で引っ張れば合流する頃にはきっちり80km/hで入れるし、4速と5速のギア比が近いおかげで追い越し時にスムースなシフトダウンして加速に入ることができるのも良い。また5速が直結なので、高速走行時にアクセルを抜くだけで割と減速してくれるのに慣れるとなかなか楽しい。

高速道路は基本的にはクルーズコントロールで上限速度にして巡航して走る→前の車に追いついたらそれだけ抜く、を繰り返して走っていたので、スイフトスポーツに乗ってたときよりも速度を気にせず運転できていたと思う。車が車なのでプリウスや外車やスポーツカーみたいな調子に乗ってぶっ飛ばせる車じゃない分、法定速度に関してはそう破れはしない車で助かった(?)

2) 燃費について

表示上の平均は14km/h程度

・満タン法による燃費
街乗り:12km/L程度
高速道路:14km/L程度

・変速の意識
街乗りは2000〜3000rpmでシフトアップ
高速は4000rpmでシフトアップ

この手の車は空力もそんなに良くなく、オーバートップギアがないため、高速走行でも燃費がそこまで良くはならないが、十分許容範囲だと思う。一回の運転で最大400〜450km高速を使うこともあったが、ガス欠の不安はなかった。ただもうちょっと燃料タンクの容量が欲しいと思ったのも嘘ではない。

3)快適性について

前評判というか、この手のクロカン車で言われるだいたいの評価については当てはまる。揺れる、うるさいなどはあるが、それはその通り。足回りはやわやわで揺れまくるし、四角いボデーは風切り音を出すし、高速道路で100km/hを出せばエンジン回転数は3200rpmくらいになるので、カーステレオの音量をあげないと聞こえなくなる。

180cmの人間が乗ってると思われないゲキ近シートポジション
足が短いとか言わない。

車が揺れるので姿勢を保持するために無意識に身体に力を入れてしまい、乗り出しはかなり腰が痛くなった。結局どうしたかというと、写真の通り着座位置をゲキ近にして(膝小僧が前に当たるレベル)、席を立てて背中全体をシートに当たるようにして、車体の揺れに対して支点を増やし腰への負担を分散させるという対策を取った。その後腰を痛めることはなかったし、テレスコのないハンドルも無理なく持てて、またクラッチを踏み抜きやすくなるという副次的効果も得られ快適に運転できるようになった代わりに、乗せる人ほぼ全員に「席近すぎません?」と言われてしまった。

また、これは試乗の時にわかって購入したのだが、ジムニーは意外とフロントガラスが狭く、おまけに座席の高さ調整ができないため、交差点の手前にいる時に、身長180cmの私は信号が見えないときが多かった。シートヒーターとの兼ね合いもあるのだろうけど、座面は下げられるようにして欲しかったなぁ。

親族や友人を何人か乗せたりしたが「揺れるねー」くらいの感想で、後部座席に乗ってもらった人もそこまで窮屈じゃないと言って貰えたので、3人家族程度であれば問題ないかもしれない。ただ、基本的には1〜2人で乗る車だと思う。後ろ倒さないと荷物乗らないし。

売却について

時間がなかったため、前回のように一括査定サービスに申し込まず、業者オークションに出品してもらうことにした。幾らで売れたかは伏せるが、昨今の半導体不足による生産減と、人気車ということもあり、需要と供給のバランスが乱れているためか、購入したときの価格とそう差がない値段をつけていただけた。

買った価格と売った価格の差を例えると、ジムニーにサブスクサービスがあったとして、月に2〜3万円払って7ヶ月程度利用したって感じ。十分お得なのでは、と思う一方で、もっと乗り味を堪能する時間が欲しかったなぁという気持ちにもなった。ただ、昨年10月の自分が購入に踏み切り11月に契約し、運良く3ヶ月で納車されなければ、7ヶ月間も運転することが出来なかった。と考えると、昨年の秋に行動したのは決して間違いではないとい思う。これが今年2月くらいまで判断が遅れていたら、泣く泣く注文をキャンセルせざるを得なかっただろう。

今後について

次に自家用車を持てるのは少なくとも数年はかかるが、車を持てるようになったらまたジムニーを買うかと言えば、買わないと思う(というか、また買うくらいならそもそも売らない)

ただ、今回ジムニーに乗ったことで、マニュアル車がやっぱ楽しい!ってのを思うことができたので、車をまた持てるタイミングでいいマニュアル車が残ってればいいなぁと思ったりする。ジムニーを買う前にいろいろと悩んだときにリストに上がってた車を選ぶか。といえば、ちょっとわからない。あの当時はまだMTを買うのに勇気が必要で、基本的にATを選ぼうと思っていたので…

ちなみに今ちょっと良いなと思っているのはカングーのディーゼルモデル。現行のカングーの最終モデルとして6速MTのディーゼルエンジンを積んだやつ。限定車のため当然だがもう売り切れており、新車で手に入れることができないのだが、また車を持つタイミングで、中古車でいいものがあれば買いたいなあと思う。

とはいえ、カングーも今となってはちょっと古い車になりつつあり(2008年くらいの設計のクルマでしたっけ)、できれば現行カングーも同じ路線でいってくれてたら乗りたいのになあって思っているんですが。。。

新しいカングーは没個性のただのMPVって感じで乗りたいって思えない。カングーの「ダサかわ」から「かわ」を取ったようなデザインしやがって。。。使い勝手や性能は良くなってても、やはり車はデザインが大事だと思います(個人の感想です)、ただ、新型カングーも今後「エクスプレス」なる小型モデルが新興国向けに出るようで、これにパワートレーンだけ今風にしたカングーが出てくれたら良いんだけどなぁ〜

車もただのガソリン車が出しにくくなってきた世の中ですが、ジムニーみたいな実用+趣味車としてのクルマがこれからも出てくれることを祈ります。

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