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キングダム ハーツ3感想~原作未視聴のアレンデール編

アレンデール
原作映画:アナと雪の女王(2013年)
原作未視聴のため、KH3のプレイが完全初見

この記事を書いてる現在は全作品視聴済(LEGO系は見てません)

プレイ当時はアナ雪といえばレリゴーと歌う女の人がいるくらいのイメージで、本当にどうゆう話かさえ知らない状態でした。

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【ざっくりと導入】
雪国にたどり着いたソラは、秩序の魔法に上着が含まれていないことにがっくり。水面さえ凍り付く寒さだと主張するソラの目に映ったのは、水面を凍らせながら走りゆく女性の姿。その女性は、悲しそうな顔をしていたー

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(視力があまりにも良すぎる光の守護者)

【原作未視聴でわからなかったこと】
正直このシリーズを書こうと思った一番のきっかけでもある。
1) 原作映画の展開がわからない
 エルサは北の山に逃げ、アナが連れ戻そうとしていることがわかる。
2) エルサをさらった人間は誰だよ。まじで。
3) クリストフがいう「アナの恋人のハンス」は誰だよ。


【感想】
まず、本シナリオ自体はもちろんディズニーの審査承認があってのものであるので、実現できる範囲がこのレベルであった。ということだろう。

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(作品を知らずともこの歌を知っている人は多いだろう)

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(国中が雪と氷で覆われていることを知り落ち込むエルサ)

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(真実の愛が心に刺さった氷を溶かす)

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(アレンデールの不自然な冬の終わり)

ただし、原作映画の展開はほぼ見ることができず、ラクシーヌが作ったオリジナルダンジョンと山登り往復、マップも雪山オンリー。そして、なぜエルサをさらおうとする人がいるのかもわからない。

さらに、このワールドのソラはちょっと超人じみた視力および共感性(アナがエルサから氷の魔法を食らったときに何故かソラも心が痛む。アナはクリストフの想い人であることを察する)を発揮しており、特に共感性のところには違和感を感じてしまった。データ・ソラですかあなたは。

エルサはラクシーヌが言及する通り、光と闇のどっちもつかずな状態でひとり思い悩む女性だ。そして、アナとエルサの関係性を見て、ソラはリクとの関係性を見出すあたりも共感性の高まりを感じる。

最後のシーンで、ソラはアナとエルサに(自分たちのせいで)再度危機が訪れたらどうしようと悩むが、お互いの真実の愛を確認したアナとエルサのように、互いに想う力を持ってさえいれば大丈夫だということをソラは二人のニュー・セブン・ハートから教わることとなった。


【原作映画を見てからの感想】
・映像のクオリティがすごい
エルサの代名詞ともいえるLet it Goのシーンは素晴らしい出来ばえ(KH3のレリゴーが唯一の日本語リップシンク映像)だし、あとあと原作映画を見て再現度の高さに驚き、原作映画の氷の城の造成シーンが完成までに約9か月かけているということにさらに驚かされた。
本ワールドは、Let it Goの歌唱シーン、アナがエルサを連れ戻そうとするシーン、そしてラストシーンでプリレンダムービーを使用しているので、映像面の力の入れようはすごく伝わってきた。これぞ原作映画リスペクトって感じ。

・メインキャラ以外の描写に乏しい(クリストフでさえ)
ソラ達が原作のストーリーの裏側を歩む話になってしまったため「よくわからないけど真実の愛で氷は溶ける、ハッピーエンド!」みたいな展開にとらえられても仕方ない気はする。しかしながら、今回のヴィランであるハンスの野心を描写するにはより多くの場面が必要で、それらをソラに立ち会わせるには難しいように感じた。

【それでも組み込んで欲しかった描写】
※ズブの素人が言ってることなんで許してください。

・アレンデール城下街からはじめて欲しかった
ソラたちが城下街に行く→今日はエルサの戴冠式の日→野次馬しに行くも見れず→城の外で歌うアナとハンスを発見→その後雪山へ(エルサと会う)→追い返されてうろついてたらアナ+クリストフと合流(狼のシーン)
そこから離脱して樹氷でのオラフ探しにつなげてほしかった。

・エルサとウェーゼルトン側近の戦いの描写
マシュマロウが輝くシーン+ここの氷の城の色合いが素晴らしくきれいなシーンで、断片でもいいから描写が欲しかったなあ。
シャンデリアが落ちてエルサが気を失う1カットでも入ってれば何か変わったような気がする。じゃないとハンスが連れ去ってるシーンがわけわからんし。

・氷の城内部に入りたかった
壁抜けバグを利用して入り口までは入れるけどね

【まとめ】

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原作映画のリスペクトが感じられる映像つくりは本当にすごかった。ただ、ソラ達がメインストーリーに干渉できない+メインキャラ(エルサおよびアナ)の描写に絞ることで、説明不足感はどうしても否めず、原作を知らない人間がやって満足できるかというと、少し難しいように感じた。

この作品において、実はエルサはソラたちが魔法を駆使して戦っているところを見てはいないことになっている(ハートレス戦では隠れていたため、見てないとカウントしてもいいと思われる)

これが結構重要で、アナ雪2では、エルサはアレンデールで自らの力を隠す必要がなくなっており、自分らしくいることができるようになったのだが、
「なぜ、エルサには特別な力が与えられたのか」
エルサ一人だけが魔法の力を持っているのはなぜか」
といった自身のルーツに関する悩みが話の起点となるため、ソラたちが魔法や遊園地のアトラクションでドンパチするところを見せるわけにもいかず、かつ共闘させるのは難しかったのだろうと、アナ雪2を観た後に思った。

キングダム ハーツが続くのであれば、アートハランでエルサたちと共闘するソラたちを見てみたい。

【おまけ】

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(KH3で壁抜けで行ける氷の城内部)

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(アレンデール城)

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(アレンデール市街を上から見る)


【余談】
英語版だとエルサがウインターフォーンを撃退するシーンの会話が
ソラ "That's amazing! You can control ice!”
 →エルサ ”Control it? No..."と、自身の魔法を制御できてないことが直接的に言及されている。わかりやすい。また、街に戻らない理由も、自分がいないほうがアレンデールにとっていいと、アレンデールを思う発言になっている。わかりやすい。

ソラの発言の「大切な人だからこそ いっしょにはいられない」の部位も英語版だとto protect me(=リクがソラを守る)と直接言及している。エルサは自分のいた国を守りたいがために別離を選んだことが言葉として伝わる。日本語版は行間を読む能力が求められるので、良ければ英語版のシアターも見直してほしい。



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