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オクトラ大陸の覇者「全てを授けし者」のはじまり

最新ストーリーのネタバレです

「富」「権力」「名声」のストーリーが終わり、「大陸の覇者」もいよいよクライマックスを迎えることになった。

「授けし者」のあらすじおよび感想はこちら

「全てを授けし者」

指輪を全て集めた主人公たち「旅団」は、クラグスピアの酒場で「フィニス」と名乗る者から一通の手紙を受け取る。今までの仲間たちにも同様の手紙が届いており、差出人からオルサ島へ来るように導かれる。

フィニスとの邂逅

「富」からはバルジェロ。「権力」からはアラウネ、リシャール、ソロン、エルトリクス。「名声」からはサザントスとリンユウが参集され、一同は「フィニス」と名乗る人物と謁見することになる。

原母神オルサ、フィニスと12人の子たち

フィニスといえば「フィニスの門」で名前があるように、オルステラの成り立ちに関わる神の一柱である。原母神オルサによって生み出された「つがい」で、オルサともにブランド、ビフェルガン、エルフリックといった12人の神を生み出す。

ガルデラの誕生とオルサの死

しかし、13人目、邪神ガルデラを生み出したことがきっかけで、オルサは命を失う。深い悲しみに嘆くフィニスは「死後の世界」で眠りから目を覚まさないオルサを復活させるために、大陸の守護者となった8柱の神々の力を使う必要があると知る。しかし、その力を行使した代償として、オルサが復活する代わりに大陸全てを闇に堕ち、人間が滅びることになる。
フィニス自身は、その力を行使するかどうかを自分自身で決めることは出来ないと悟り、8つの神の力を指輪に込め、それを託した人間の営みを見守ることで改めて決めることとした。

仲間たちを「灯火の守り手」と呼び、共に未来を祈ろうと労う

「全てを授けし者」フィニスに指輪を託された人間たちは皆欲にのまれ巨悪となったが、聖火神の指輪を託された「選ばれし者」こと主人公たちだけはそうならず、欲にのまれることなく7つの指輪を回収。その姿勢に感銘を受けたフィニスは、オルサの復活を諦め、人間の世界を見守り続けることを決心し、指輪を破壊し、込められた神々を再び解放することを決める。

欲に汚染された7つの指輪と聖火神の指輪

「聖火神の指輪」を含む全ての指輪をフィニスに託し、指輪を破壊する儀式を実行しようと、指輪の巫女たちが順次呪文を唱え出したところ、小指のシグナが何故か呪文を唱えない。

突如、彼女は黒い炎を纏い、周囲の巫女を全員黒い炎で灰にする。指輪の巫女が闇に堕ちていたという現実に戸惑う一行にさらに追い討ちをかけるかの如く、オルサ島に来てから今まで言葉をほぼ発さず、遠巻きにいた人物がフィニスの元まで歩み寄る。

ー聖火守指長のサザントスだ
彼は「真なる炎」として手から黒呪炎を発し周囲を驚かせ、黒呪炎を纏った剣でフィニスを斬りつけ、灰塵へと帰した。「私は誤っていたのか」と後悔の念を残しながら消えるフィニス。サザントスは全ての指輪が集まるタイミングを見て、全ての指輪を自らの手中に収めるために今まで動いていた。

サザントスは「欲」自体が原罪であると断じ、「欲」さえもない世界を作ろうとしており、そのためには黒呪炎で全てを焼き払い、全てが亡者となった世界を構築せんとしていたようだ。指輪を全て手中に収めようとした瞬間、ただ聖火神の指輪だけが「選ばれし者」の元に戻ったが、サザントスは他の7つの指輪と共に消えていった。

彼が向かった先は「フィニスの門」
彼の望みは「今ある世界の全てを黒呪炎で焼き払い、世界をリセットし、自らが全てを授けし者(=神)になること」

彼は黒呪炎の力で纏いし黒い鎧と7つの指輪を携え、フィニスの門へと踏み出すのだったー

感想と振り返り

サザントス。お前だったのか。

出てきたころは「聖火守指長(笑)」みたいな扱いで、「名声を授けし者」の一連の活躍でいい意味でブレないキャラになってたところに、こうですか。
誰ですか?前の感想で「サザントスは全てが終わったら隠居してそう」って書いてたやつ?私だよ!

あっ…(察し)となったシーン

シグナについては、彼女は今後裏切り、セラフィナに代わる存在になるかと思っていた。ただ、オルサ島で集まったシーンの各キャラの会話でサザントスを選んだ時に、シグナと同様の意味ありげなセリフから「あーコイツやらかすんやな」と感じ取れてしまい、そこからはサザントスってどんなことしてきてたっけと思い出す作業をしていた。

これはゴンスカが化けてた時のサザントス
「全てを極めし者」の後で初対面
「名声を授けし者」の犯人推理パートで彼を選んだら何かあったのかも知れない

ネタばらしをされてしまったから結果論でしかないのだが、振り返ってみれば、サザントスの行動は「指輪を選ばれし者に集めさせること」に一貫している。ストーリーを見るに、かなりの期間指輪探しをしておきながら、自分で手に入れた指輪は一つもない(これが私が「守指長(笑)」と呼んでいた理由)

アトラスダムで聖火教会の暗部を知るシーン

サザントスは「名声を授けし者」で選ばれし者とともに黒緋の首謀者探しに各地を奔走し、その中でも黒呪炎の話にも触れているし、またこの話よりも前から黒呪炎のことを知っている素振りは見せている。   

セラフィナと対峙したときは黒呪炎の前に倒れる
身を挺して邪悪と対峙する聖火守指長の図

3章ではセラフィナやリブラックに対しても聖火の力で十分に戦い抜き、選ばれし者が彼女たちを退けるのを全力でサポートしている。サザントスの台詞を見返してみると、3章ではやたら「欲」というワードを多用しており、欲が悪いんだということを強調している。これフラグだったのか。
しかしながら、名声の一連のシナリオのサザントスの振る舞いは明らかにヒーロー側で、悪役になるにはあまりにも自己犠牲が過ぎると思う。それがいまいちしっくりとこないところ。サザントスがこのような思いを抱いていたことを示唆する展開があまり見えず、唐突感は正直拭えない。敢えて言うなら上記の名声3章における「欲」への執着と、黒呪炎、グラムの「何のために戦う」に対する回答が出ない。と言った所だろうか。うーん。

気になる点としては、リブラックに聖火守指長が「偽りの血」と言われているところ。

聖火守指長のことを偽りの血と呼ぶリブラック。

少なくとも、サザントスは黒呪炎を使うが、リブラックのように邪神ガルデラを信仰しているわけではなさそうで、あくまでも自らが黒呪炎を司る神にでもなろうとしている感じがしている。
リブラックにとって「正統な血=ガルデラの血」とすれば、人間の血を引くサザントスはリブラックにとって神を僭称する敵なのだろう。サザントスにとってもVice versaであるので、彼がリブラックを退けるのに、わざわざ選ばれ者と協力しガルデラサイドの力を弱めておくのは結果的に筋が通っている。結果論だが。

お前じゃい!

真の黒幕となったサザントス。欲を持つことがダメとか言いながら、本人が支配欲にまみれてるのが矛盾してるので、正直悪役としては現状魅力が感じられない(いいとこ取りしようとしている所にどうしようもない小物感があり、悪役としての美学やカリスマがない)
また、サザントスの物言いだと、亡者は「欲がない存在」ということだか、今までの話から亡者は生者の命を奪うことしかしないように見える。サザントスは世界を闇と亡者で満たした後、何を授けるのだろうか。

最後に、「全てを授けし者(爆笑)」フィニスがサザントスにあっさりゴッドスレイヤーされてたのを思うと、オルステラの神々は現実で言うギリシャ神話の神々のような人間味の溢れた存在なのだろうと思う。そもそもフィニスが嫁さんを復活させるといったまったくもって個人的な欲にまみれた願望から「大陸の覇者」の戦禍に繋がっていることを思えば、そもそもフィニスが「全ての(戦禍を)授けし者」である。死者の世界の門を作ったまま放置するんじゃねぇよ。せめてオルペウスの竪琴くらい穏やかに取り戻す手段はなかったんかね(オルペウス自身は結局後ろを振り返って冥界から連れてきた妻を再度失うが)

タイトル画面が黒呪炎が燃え上がるダーク仕様に変わる

主人公たちは、これからフィニスの門を探す旅にでも出るのだろうか。とはいえ、フィニスの門自体はベルケインの人が場所を知っているはずで、行ったところで聖火神の指輪だけではどうにもならないのは明らか。かといってサザントスが残り7個の指輪を手放すことはないように思うので、正直先の展開がわからない。黒の巫女となったシグナは死後の世界とのポータルを何処にでも開けることができる呪文を持っているので、各地で亡者でも侵攻させるつもりなのだろうか。

個人的な願望だが、8つの指輪意外の残り4柱の神々(ウィンヒルド、バロガー、ステオーラ、ドライサング)が出てくる展開があればいいなと思っている。好都合なことに、西ウィスパーミルも、東ダスクバロウも、北リバーフォードも、西エバーホルドもまだ主人公たちが立ち寄っていない地区なので、ワンチャンあっても良いんじゃないか。

今後のストーリーについて、予想外の展開を生みたいという気持ちは分からんでもないが、どんでん返しばかりではなく地道にシナリオを積み上げてほしいと思う。

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