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願ったり叶ったりと歯軋り


全てが味方してくれた様な真夜中。
誰もいない公園の芝生に寝転がりながら星を眺めた
二人おんなじ流れ星を見たくて毛布に包まりながら、

タバコの煙が白くハッキリと空に伸びて空気が冷えきっているのが見えた。そこで初めて時間も忘れるくらい夢中になっていたことに気がついた。
小さな街から見える夜景は大それたものではない日常だった。「何を見るかじゃなくて誰と見るかだよね」って照れ隠しする笑顔がくすぐったい。

一緒に散歩をしたい人がいるって、かなり好きだよその人のこと。
なにしてもなにもしなくても一緒にいるだけで、それだけでいいんだもん。「今日ふたご座1位だったんだ」とか、誰にでも話せそうで誰にでも話さない、みたいな話しながら、大丈夫じゃないときの心の居場所は私だったらいいなと思った。
君が幸せでありますようにと願った私に気づかないでいてくれるかな。

一生忘れられない思い出、きっとこの先いつまでも大切な記憶はこの夜だと思う。
忘れないようにしよう、と思わなくても忘れられない青春の輝き。
彼はつくづく人の記憶に残るのが上手だ。

そういえばあの明け方さ、オリオン座流星群がピークだったらしいよ。  しらんけど。



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