解釈

冗談じゃなく知能検査を受けてみたい。

単なる興味とかそういうレベルじゃなくてさ、自分は客観的に観たらどういう存在なのか? 自分は皆と比べたら何が抜けているのか? 何者なのか? 長年の研究に基づいた信頼のおける数値で私という人間の構成物質を示してくれたらすごく助かる。周りの人間とどこが似ていて、どこが違うのか教えてくれたらすごくすごく助かる。私の求めるすべてを提供してはくれないだろうけど、少なくとも私が私自身を理解するフィードになってくれると思うから。

幼い頃から、自分は他人とは何か違う気がしてきた。ただの傲慢かもしれないがそれは10年以上続いていて、そして今に至る。というより、周りの存在を信用しきれていない、といった方が正しいのか。むかしっから、周りに馴染めている感覚がないのだ。人間に化けたエイリアンのように。皆私を異物として扱っていないか? 周りはどんな感覚で日々を過ごしているのか? そもそも周りの人間は存在するのか? 自分は自分でしか生きられないから、その答えは死ぬまでわからない。死んでもわからない。

なにもわからない。

そのなにもわからなさに耐えられず、何時間も何日も考え事をし続けてきたが、自分の脳の限界なのか、「わからないものはわからない」に落ち着けるしかなさそうな現実がじりじりと目の前に押し寄せてきて吐きそうである。てかおいおい、皆吹っ切れすぎではないのか。油断と無意識な思い込みの塊ではないのか。それでいいのか。皆なにもわからないのにそこに目をつぶって生きているのか、それともなにもわかっていないのは私だけなのか、それすらわからない。誰と話していても、自分だけが孤立している感覚がある。周りはなんだ。何に対しても自信はない。

いつも感じているこの微細な感覚は? 何かに触れたときの感覚ではない、何も感じていない時に感じるこの感覚は? 即ち生きているだけ状態の時の感覚、これはみんなと同じ? 別物? 少し似てる? 街を歩いてると股が痒くなる、椅子へ体重をかけた部分への反作用、歯の奥の骨のどっくんどっくん、脳のからっぽさ、それらをもう少し昇華して言語化できない概念だけの存在になった究極の"感覚"、じつにうつくしい。微細レベルが上がれば上がるほどこれを他人とは共有することが困難になっていくんだろうな、悲しいな。この美しさを伝えられなくて、みんなの美しさに触れられなくて、悔し涙を流す。流れないけど。

なにもわかっていない自分のことを、酷く頭の悪い人間だとよく思う。言語化できないハイレベルなものに手を伸ばしては届かず諦め悔しくて、それに手が届いている人を見ては劣等感で🟣にたくなって、実際能力の高い人間は輝いて見え、その人に認めてもらえなければ生きてる価値なんて微塵も感じなくなる。

小学校の頃の担任に「お前は地頭がいい」と言われたり、中学を卒業するとき色紙にクラスメートから「学力世界一」と書かれたり、神童呼ばわりされたことはあるが、いまいち納得いっていない。純粋にその人自身はそう思ってくれたのかもしれないが、私が彼らの発言に納得できないのは私自身が私自身に納得できていないからである。とりあえず今は、物事を深く考えるタイプを自称させてほしい。あと、私はわからないことだらけだよって言わせてほしい。

そもそも頭がいいって言葉がアバウトすぎてこれ頭が悪い人が作った言葉なんじゃないかって思い始めてるけど、じゃあその頭が悪い人って何が悪い人なんだって言われると難しい。簡単な語彙で随分と深い意味を持たせてくれたね。でもこれは私が勝手にそう解釈しているだけであり、なんなら全ての物事は勝手な解釈で幾らでもその人なりの深みを持たせることができる。個人個人せっかくさまざまな視点があるのだから、価値をつけるもつけないも貴方次第、最初は色のなかった世界に、貴方にしか見えない色を塗っていってくださいよ

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