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Zoomでの行事の中継を見栄え良くする工夫

COVID-19の感染拡大により,入学式等を体育館で行うことが難しくなってきています。
ここでは,会議室等から各教室にZoomで配信する例を紹介します。

各教室にネットワーク環境があり,Zoomに接続できることを前提に説明します。

最も簡単な例

最も簡単なのは,iPad 1台で全ての中継を賄うことです。
気を付けないといけないのは,
・受信側のPC / iPadのマイク&映像をミュートする
・受信側の映像をメイン画面に固定する
こと。

一度このやり方を試したのですが,簡単で手軽な反面,以下の点が課題でした。
・iPadに大きな声で話しかけてくれないとうまく中継されず音声が途切れる
(元々がビデオ会議システムで一定レベル以下の音は生活環境音としてカットされる仕様)
・カメラワークに制約が多い

カメラワークは妥協するにしても,あまり音声が途切れるのは好ましくありません。最低限,話の内容が分かる程度には配信できないと,「映像抜きで音声のみの放送の方がまし」という事態になってしまいます。

一工夫加えた例

以上をふまえて,工夫を凝らしてみました。(以下は入学式の場合です。)
具体的には,
・配信側をMacにし,様々なコントロールが行いやすくする。(PC/Macアプリの方がiPadより設定できる項目が多い)
・マイク(2本)の音をミキサーでまとめ,オーディオインターフェース経由でMacに入力。(音がクリアになる)
・映像は,ビデオカメラの映像をUltraStudio Mini Recorder経由でMacに入力。(通常のカメラワークが可能)
・自分がどう映っているのかが見られるように,演題にモニターを設置。(Macの画面のコピーを表示)

進行の工夫としては,
・パワーポイントで式次第のテロップを作成。必要なときに画面共有で表示。
・国家,校歌は,予めムービーにしておいて,画面共有をした状態で再生。

以上により,大分式典らしく演出することができました。

入学式ならではの問題

悩みどころだったのは,入学許可のところ。高校では,新入生が担任より呼名され,校長が入学を許可する,という手順があります。

当日は,2年生の教室を保護者席としていたため,ここに関しては,会議室の映像でなく各教室の映像が見たいだろうということになりました。
色々案が上がったのですが,直前過ぎたため検討時間や操作側のスキルの問題で以下の様にすることに。
・各教室で各担任が一斉に呼名(時間の短縮)
・移動中継用のiPadを用意し,Zoomで保護者のいる教室に呼名の様子を中継(1組から8組まで一通り中継できるように時間を計算,後半のクラスは開始を遅らせてできるだけ多く見せられるように)

Zoomは,手動で画像の切替を行うには受信側で操作する必要があります。
今回は,司会進行が画面切替の指示を出すことで切替のタイミングを揃えました。それでも,保護者の教室担当の8名は慣れない操作で神経を使ったことと思います。

その他

新入生が入学式前のホームルームをしている間は,保護者がただ待っている時間なので,入学式まで放送部の制作したスライドショーで学校生活の紹介をしましたが,これが大変好評でした。
新入生・保護者ともに放送部を少しでも認知してもらえると良いのですが。


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