24年間の人生で_2021/06/29

「大統領になる!」

そう、小学校の遠足か何かで吠えて、クラスメイトに馬鹿にされたことは、やけに鮮明に覚えている。ぼくは幼い頃から嘘吐きで、ホラ吹きだった。手を動かす前に口が動いているような、そんな少年だった。

そんなオオカミ少年の台詞を、大半の人々は信じなかった。ぼくもまた、自分自身を信じてはいなかった。けれど、そんなぼくに期待してくれる人々はいた。友人と漫画を描くときも、映画を撮ったときも、参加したみんなはぼくに期待してくれた。そしてその期待を悉く、裏切ってきた。

いつしか自分が描く夢は、声優、小説家と、どんどん一人でやれることになっていった。誰のことも、巻き込む自信がなかったからだ。TikTokで物語投稿をするようになって、「小説を書いてください!」という声を沢山もらった。しかし初め、ぼくは拒絶した。誰かの期待を背負うことが、怖かったからだ。

一人で生き、一人で自分の機嫌を取り、一人で自分の醜さを抱え、一人で死んでいけばいいと思っていた。孤独を愛してこそ、強くなれると。

自分が如何に弱い人間であるか知っている。すぐに精神は揺らぎ、傲慢で、怠惰に甘える。ぼくはそれでいい。そのような人間で、仕方がない。そんな自分をどのようにして奮い立たせ、生きる為に筆を取るか。そのようなことばかり考えていた。自分の弱さを、認め切ったはずだった。しかし、あと一つ。ぼくは自分の認めるべき弱さから、目を背けていたのだった。


期待されずに生きられるほど、ぼくは強い人間ではなかった。


※ここからの内容はぶっちゃけ過ぎているので口外は厳禁でお願いします。SNS等での発信もご遠慮ください。



長く続いた仕事は、バイトの結婚式場とYouTuberのマネージャーだった。

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