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マン・レイと女性たち展備忘メモ

マン・レイの生涯をなぞりながら、関わった女性たちとの関係性も丁寧に追った、かなりボリュームある、気合を感じる展示でした。
元々行く気はあったのですが、最近突発的にハマっている勝田里奈さんもインスタのストーリーズで来ました報告されていたので、これは行かなければと(勝田里奈さん、まじで趣味が合うのでびっくりします)。

さて、展示の中身に関して、シュルレアリスムの芸術家たちとも交流があったとのことでしたが、マン・レイの作風というか・切り取る情景は非常に柔らかく、私みたいな素人でも馴染みやすいなという印象を受けました。
それも彼が関わった女性たちが兎に角美しく、美しいものを美しいままシルバープリントその他に収めようと思わせたのかもしれませんが。

こう言うとアレですが、マン・レイと関わりがあったとされる女性たちが本当に皆容姿だけでなく、非常に自立した印象で、格好いいなと。それから芸術家ってモテるんだな〜なんていつも通り野暮なことも考えていたのですが、別れた後も各女性たちと良いパートナー関係だったことが多いようで、ただの移り気なステレオタイプの芸術家ではなく、マン・レイ自身、内面的にもきっと凄く素敵な方だったのだろうと勝手に想像しました。
(晩年のパートナー、ジュリエットがLAの気候を恋しいと思いつつも仏語を身に着けパリに馴染んだというエピソードは、彼女の努力に平伏すると共に、そうまでして着いて来ようと思わせるマン・レイの魅力を裏付けるものだったように思いました。)

それから、戦時中パリからスペイン経由ポルトガルに入り、リスボンからNYに渡ったと知って、リスボンを第三の故郷と思っている私はなんだか嬉しい気持ちに。
(LAのあの気候を以てしても馴染めなかったというマン・レイは多分あまり好きじゃなかっただろうなと思いますが……(笑))

最期に書かれたという「関わり持たず、だが無関心ではなく」。
そんな生き方ができたらいいのにな〜と、たまに寂しい気持ちになりつつ独り身の自由に慣れた私はある種憧れの気持ちを抱いて帰ってきました。

アングルのバイオリンのTシャツと、ガラスの涙のポストカードを購入。
ポストカードの袋に恐らく現地の展覧会当時を模したスタンプ、かわいい!

その後Les Deux MAGOTSでパリの街角のテラスにいる気分を味わいながら、GENIEVRE et TONIQUE(ジュニパーベリートニックウォーター)などという神の飲み物を飲みました。


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マン・レイと女性たち展
会期は9/6(月)まで。
チケットはこちらから→Bunkamura

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