「瞬きの間」ってなに? ー 「恋することしか出来ないみたいに」

1 はじめに

こんにちは。今日は「恋することしか出来ないみたいに」という曲の感想を書きたいと思います。

​この曲はすごく明るいメロディーで,歌詞を見ても

町中オレンジ色に染める
秋空加速してゆくサイクリング
上空小さく色とりどりのハングライダー舞う
風が冷えてゆく
突風吹いて僕らよろめく
笑いながらたおれ
忘れられない記憶はこんな小さな出来事
かわるがわるに足を踏み出して
まわる地球スライドしてゆく

とあって,(「僕ら」の)すごく幸せそうな雰囲気が伝わってきます。どうやったらこんな素敵な歌詞を書けるんや!七さんすごすぎ!以外の感想がありません笑

でも,そのあとの歌詞を見ると,,,

あぁ瞬きの間はどんなんだろう

ん???どういうこと???「瞬きの間」ってなに???ってなります。

ということで,今回は,この部分の歌詞を中心に,考えたことを書いていきたいと思います。

2 「瞬き」ってどんなもの?

「瞬きの間」を考えるにあたって,まずは「まばたき」がどういうものなのか,どんな特徴があるのか,改めて考えてみたいと思います。

 ※ちなみに「瞬き」には「またたき」の読みもありますが,ゆりっぺは「まばたき」と発音していたので,以下「まばたき」として説明します。

とりあえず思いつくものをあげると,

 ① まばたきをしている間は,目を閉じている

 ② 逆にまばたきをしていない間は,目を開けている

 ③ ずっと目を開けていることはできない(まばたきはしなきゃいけない)

こんなところでしょうか。「なに当たり前のこと言ってるんだ?」と思われそうですが,このあと必要になってくることなので,頭の片隅にとどめておいてもらえるとありがたいです。

さて,「まばたき」がどういうものかは列挙したので,いよいよ曲の歌詞を見ていきたいと思います!

3 「恋することしか出来ないみたいに」はぜんぜんハッピーな曲じゃない!

冒頭で「すごく明るいメロディー」だと言いましたが,実は,歌詞の方はぜんぜんハッピーじゃありません。曲の1番の最後の部分を見ると,,

僕は君と出会い
ただ愛おしく
君が誰を見てるとしても
変わらずに大切にしてゆこうって思えたんだ
どんな形でも

まじか片思いじゃん!切ないなー^^;

実際,片思いかどうかはともかく,「僕」と「君」はあんまりうまくいってない気がしてしまいます。特に

君が誰を見てるとしても

という部分は,「君」が「僕」の方を見てくれていないことを示している気がします。

でもそんな状況でも

変わらずに大切にしてゆこうって思えたんだ
どんな形でも

と,なんとか前向きにとらえようとしている様子が伝わってきます。

また,この曲がハッピーな曲じゃないと考えると,1番サビ部分の歌詞の見方も変わってきます。すなわち,,

少し疲れ飲んだCoke甘い空想に
広大で何処までも続く草原をめぐらせるよ
まるで恋することしか出来ないみたい
甘い色に世界を染めるんだ
遠い国まで連鎖してもっと愛に溢れ出す力
流れるよう

これを見ると,一見幸せそうな歌詞ですが,

甘い空想に

とある通り,「僕」の空想の中の世界にすぎないんだな,,とわかります。

メロディーは明るいのに,歌詞はぜんぜん明るくない!」っていう曲は「恋することしか出来ないみたいに」以外にもガネクロの曲にたくさんあって,そういうギャップがガネクロの良いところなのかなと思います。ギャップ萌えですね!

4 そうすると「瞬きの間」はどういう意味?

さて,「恋することしか出来ないみたいに」の歌詞を見てきたので,最後に

あぁ瞬きの間はどんなんだろう

の部分について考えていきたいと思います。

「まばたき」の特徴については,前述した通り,

 ① まばたきをしている間は,目を閉じている

 ② 逆にまばたきをしていない間は,目を開けている

 ③ ずっと目を開けていることはできない(まばたきはしなきゃいけない)

の3つがあるので,これらの特徴に照らして考えていきます。



① まばたきをしている間は,目を閉じている

② 逆にまばたきをしていない間は,目を開けている

「恋することしか出来ないみたいに」の歌詞の中で,「僕」と「君」が出てくることを考えると,「目を閉じている」は「君のことを見れない」,「目を開けている」は「君のことを見ることができる」と言い換えられると思います。

ここでいう「君のことを見れない」というのは,単に「まばたきで目を閉じているから,物理的に君が視界に入ってこない」という意味で使っているわけではないです。「瞬き」という歌詞はあくまでも比喩的な表現だと思うので。

より端的に言えば,「君が誰の方向を向いているのか,ぼくにはわからない」という感じです。もっともっと俗な言い方にすると,「僕じゃないとしたら,君が好きなのは誰なの?ぜんぜんわからないよ!」みたいな感じでしょうか笑?

そして,

あぁ瞬きの間はどんなんだろう

の「どんなんだろう」は,「君」の心のなかについて「僕」が分からないなりに推測している,という感じだと思います。


③ ずっと目を開けていることはできない(まばたきはしなきゃいけない)

まばたきの③の特徴も大事です。ひとってずっと目を開けていることはできないですよね。どうしたって,定期的にまばたきする必要があります。

これを「僕」と「君」との関係に置き換えて考えてみます。僕と君が恋人じゃないとしたら,定期的に会ったりはしないことが多いと思います。恋人同士だとしても,「君」がどんなことを考えているか,誰の方向を向いているかは,他人の「僕」には分かりようがありません。

つまり,「僕」と「君」は他人同士である以上,「君」の考えていること一切合切を知ることなんてできないんです。どうしたって,君が何を考えているか分からない部分(まばたきで,見えない部分)がでてきてしまう。そういう関係性が「まばたき」という言葉で表現されているんだと思います。

5 さいごに

以上,「恋することしか出来ないみたいに」の感想を書いてきましたが,今回着目した「瞬きの間」という部分の歌詞は,この曲の中で色んなガネクラさんが好きな部分なんじゃないかなあと思うので,違う感想を持ったひとがいたら教えてほしいです。

それではまた~。

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