ライブ終わりに客席にタオルを投げ込むパフォーマンスあるじゃないですか?
「今日はどうもありがとォーーー!!」
全ての曲をやり切ったミュージシャンがこう言いながら自分のタオルやギターのピックを客席に投げ込むパフォーマンスあるじゃないですか。
持ち曲を10数曲、アンコールも1.2曲やり終えて玉のような汗をかいた満身創痍な状態でタオルやギターのピックを客席に投げ込むパフォーマンスあるじゃないですか。
想像できました?
そうです。
前から1.2列目の客しか楽しくないアレです。
後ろの方の客は仲間外れにされる冷めイベントです。
アレどうにかならないんでしょうかね。
小さな会場なら何かの間違いで後ろまで届くかもしれないので少々期待はできるのですが、ドームのような大きい場所となると万%届かないので早々に諦めています。
そもそも10数曲もやり終わって疲れ切った状態での投擲なので尚のこと無理です。
42.195kmを走り終わったマラソン会場からチャリで自宅まで帰るぐらい無謀です。タクシー乗せたれよ。
「自分の声でファンに届けたいから」みたいな理由でマイクを外して地声で感謝を叫ぶパフォーマンスもありますが、アレも一緒です。
最後列だとほぼ鳥のさえずりです。
そのさえずりですら、地声を聞けてテンションの上がった1.2列目の金切り声で掻き消されてしまいます。
なので後ろの席にいる場合、ミュージシャンが何かを持って振りかぶったり、マイクを外して舞台ギリギリに立った時にはスマホで終電をチェックするようにしています。
ただ、文句ばっかり言っても仕方がないので自分で反対意見を考えてみました。
我ながら反対意見を出すのが上手いです。
上手すぎて最後は熱がこもってしまい言ったことのない悪口が出てきました。
どうやら僕は熱がこもると相手を地中に埋めたがるのかもしれません。
ですがここでは終わりません。
僕がここで伝えたいのは、ミュージシャンの皆さんは期待感を持たせてくれ。です。
散々文句を並べましたが欲しくないわけじゃないです僕だってタオル欲しいです。
10数曲やり終わって汗でビチョビチョになった高野豆腐みたいなタオルが欲しいです。
でも後列な以上届かないのは仕方ないです。
だから「これもしかしたらこっちまでタオル届くかも」とだけ思わせてほしいのです。
例えば、
「今日はどうもありがとォーーー!!
それじゃあ…(首にかけていたタオルを手に持つ)
おーい!(舞台袖に目をやり誰かを呼ぶ)」
「フンッッ!オデ、タオル、ナゲル!!!」
(何かを投げるために右腕の筋肉が以上発達した化け物)
こんなのを見たら
「アレ…?これワンチャンあるぞ!」
って思えるでしょ?
この期待感が味わいたいんです。
えぇ、もちろん。
今これを読んでいるあなたの考える通りですよ。
そんな化け物が触ったタオルいらないですよ。
ハリボテの大砲とかでいいんです。
段ボールで作った巨大パチンコとかでいいんです。
期待したいんです。
夢見たいんです。
騙されたいんです。
ディズニーランドもキャバクラも起業系YouTuberもタオル投げも一緒です。
届かなくていいです。
「なぁ〜んだよ〜今回も届かなかったじゃ〜んかぁ〜笑」
って言いながらヘラヘラしたいんです。
門をくぐって園に入れば現実を忘れられるわけないんです。
本当にシャンパンの味が好きなキャバ嬢なんていません。
スマホを使うだけでたった5分で月収100万になるなら全員やってます。
そんなん全部わかりながら乗っかって楽しんでるんです。
その感覚をタオル投げの時にも持っていてほしいんです。
ライブ終わりのタオルとかけまして、
「つまづいたっていいじゃないかにんげんだもの」を手に取っている時、とときます。
その心はどちらも
染みて(詩見て)いるでしょう。
オラァ!!!!!!!!
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