【天才ビットくん自由研究】箱二郎=マスターキューブ説

ビッハー!!!どうも、あずきでございます。テレビ自由研究と題しまして今回はNHKで現在も放送されているビットワールドの原点とも言える「天才ビットくん」のある説について考察していこうと思います。

と、いうのも・・・今日何気無くつぶやいたらですね。

という形で天才ビットくん(現在のビットワールド)のファンであるお方から「やれ・・・」と言われてしまいましたので自由研究としてまとめていきたいと思います。

いつも私のnoteは結論から述べるのですが、前提で説明することが多いため少し前段が長い文になりますがご容赦ください。(タイトルが結論ではあるのですが・・・)

ちなみに初見の方にとってもわかるように説明したいが余計な説明を省きたいため箱二郎の考察に不要な登場人物は極力固有名詞なしで説明をしますのでよろしくお願いします。


天才ビットくんについて

天才ビットくんとはNHK 教育テレビ(現Eテレ)で2001年から始まった番組で、タイトルはすでに一定の地位を築いていた「天才てれびくん(当時は天才てれびくんワイド)」のオマージュであり、派生番組(金曜版)といった扱いでした。ただ、タイトルこそ共通すれど絡みはほとんどなく世界観も全く別番組として扱われていました。

2007年度より現タイトルである「ビットワールド」と名前が変更になり、放送される歴史の長い番組になります。

番組の特徴としてはなんと言っても「最先端のコンピュータグラフィックを使用する視聴者投稿主体の番組であること。」番組内のコンテンツは全て視聴者からのアイデアによって成り立っており、ビットくん時代から主要人物の服装なども定期的に募集がかかるほど、物語のキーマンや悪役以外のキャラクターは全て視聴者のアイデアを基に作られています。(場合によっては視聴者のアイデアが事件の容疑者になったりなど結構黒い一面も持ち合わせていた。)

番組の紹介はここまでにして、ここからは物語の舞台となるビットランドと箱二郎について紹介しておかないといけません。

物語の舞台ビットランドと箱二郎

設定上は「サイバー空間に残された最後の未開の地」となっており、主人公たちが最初に踏み入れた時には本当に文字通り何もない砂漠みたいな空間が広がっていました。

何回かの事件や出来事を経て起伏のある土地を手に入れたり(2001年度2学期)、コンパクトな未来都市になったり(2002年度2学期)、一度リセットされて再度砂漠化されたり(2002年度3学期)、データの組み合わせによる空中都市になったり(2003年度1学期)細かく分けられた区画がボタン操作一つで簡単に動く都市になったり(2003年度2学期以降)、アホみたいに立方体に埋め尽くされたり(2005年度)、最終的には縮んで爆発しました。(2006年度)

ベースとなる世界は変われど様々な視聴者のアイデアを実現するために用意された大きな一つの舞台装置としての役割を果たしてきました。

ただ番組として飛躍するために一つの空間だけでは番組の幅を狭めてしまうという都合があったのか、リニューアルされたビットワールドでは基本的には2ー3年スパンで世界観自体が大きく変わったり時にはロケ主体(番組内では現実世界のことをリアルワールドと称する)になるリニューアルが行われることとなっています。閑話休題。

ビットランドも前半2年間と後半4年間は大きく作風などが異なります。今回の主人公「箱二郎」前半2年間の主要キャラとして登場しましたが人気が高く後半4年間でも彼の派生型が物語には登場しました。

彼の主な役割を説明すると「主人公たちや視聴者からのアイデアを彼を通してビットランドという空間で実現・具現化すること」です。これはのちの考察に使うので覚えておいてください。

ここからは考察に必要な部分に絞って、ビットランドのストーリーをおさらいしていきます。

初期ビットランド①(箱二郎登場期)

視聴者と主人公たちが初めてビットランドに訪れた時にホストコンピュータを名乗り、ビットランドの案内人を務めた箱二郎。主人公たちと視聴者が持ち寄ったアイデアを次々と彼が具現・実現化しビットランドはどんどん発展していく。

ある日アイデアが無惨にも破壊されるという事件が発生。何が起こったかわからない主人公たちは何かを知っていそうな彼を問い詰めるとかつてビットランドには何回も開拓者がやってきてはビットランド特有のとある災害に悩まされ、有効な解決策が打てぬまま滅びるか、開拓者たちが逃げてしまった歴史があると告白します。

その現象とは「バグ嵐」。コンピュータのバグがデフォルメされたキャラ「バグリン」が風に乗って大量発生することによって、視聴者からのアイデアを具現化したデータを食べ尽くして破壊してしまうという災害でした。

それを裏で操るのは「バグハグ大王」というバグリンたちの王様であり、彼は初期2年間の大ボスとして君臨します。先に説明してしまいますが「物量による力押し」だけでなく、「気象を操り主人公たちが住めない環境にしてしまう」「コンピュータや機械のハッキングも堪能」、「謀略のために変装して内部から主人公たちを分断する」などのかなり高度な戦略が取れる子ども番組にしては相当レベルの高い悪役でした。だがその一方でお茶目な一面もかなりあり憎みきれないキャラクターに仕上がっています。

主人公たちによるバグ嵐対策が功をそうし無事バグ嵐問題は解決。しかし、バグハグ大王は地下世界に存在するビットランドの気象を管理するシステムをハッキングし、ビットランドに氷河期をもたらし主人公たちが住めない環境にしてしまいます。

事態を打破するために主人公たちは様々な対策を打つがどれも不発、視聴者のアイデアで一時的に解決したかに思えたが、バグハグ大王は別の視聴者アイデアをハッキングすることで解決策であるアイデアを破壊するという対抗策に打って出ることで万事窮す。

主人公たちはいくつかのアイデアを持って地下に避難することを決断。そのアイデアも決まってあとは逃げるだけの段になった時、箱二郎は「(地上の)ビットランドに残る」という決断を下し、彼を残して主人公たちは地下世界へ避難することとなりました。

初期ビットランド②(地下世界避難編〜箱二郎復活まで)

地下世界に避難した主人公たちは新たな仲間と地下世界を管理していたホストコンピュータ「箱一郎」と出会う。

そこでも彼らは視聴者からのアイデアを基に様々なことを実現しようとするのだが問題が発生する。「箱一郎が旧型であるが故に視聴者のアイデアを正確に具現化できない」という問題でした。なぜか微妙な改変が起こってしまいそんな箱一郎にイライラしながらも地下世界の謎を解き地下世界からの帰還を目指す主人公たちであった。

その後なんやかんやあり、最後は箱一郎の決死の特攻でバグハグ大王の手の内に落ちていたビットランドの気象管理システムを再起動することによって大王の撃退と地上への帰還を果たした主人公たちであったが、箱一郎は特攻により、箱二郎は氷河期による凍結で機能停止をしておりビットランドのためにはホストコンピュータを復活させることは急務であった。

その過程でとある事実が発覚する「箱一郎と箱二郎は実は本当の兄弟であった」ということ。正確には古代に記された資料から、彼らはれっきとした兄弟型として設計されたことが発覚したのである。ただ、両者に面識があったような描写はほぼなく兄弟型であることが発覚してから箱一郎が露骨に兄っぽい言動をとるようになった。(この古代については後述)

ただ、ビットランドの当時の状況ではどちらかしか復活させることはできず、箱一郎は前述の欠陥が尾を引き視聴者投票も圧倒的多数で箱二郎をホストコンピュータに選び、箱一郎は一旦封印されることとなる。

古代ビットランド・亀王朝から初期ビットランドリセット(消滅)まで

箱二郎が完全復活を果たし、ビットランドはますます発展するが、バグハグ大王もまた大人しくしていなかった。主人公たちの周りでちょっとずつ事件を引き起こし、その罪を主人公たちの仲間の一人である「ミク」になすりつけるため探偵に変装して仲間割れをさせ、さらに隙をついて主人公たちに洗脳を施すなどの暗躍していたのである。

結果、主人公たちの絆は完全に崩壊、ミクはビットランドを追い出され町外れの砂漠に残された遺跡にたどり着く。何かに導かれるように中に入った彼女が手にしたのは水晶玉。その水晶玉を覗き込むと古代のビットランドからのメッセージが記録されており「ビットランドの古代には亀王朝という国が存在しておりミク自身がそこのプリンセスであったということ。そして、水晶玉には主人公たちが施されている洗脳を解く力があるということ。」(なぜ亀なのかはここでは省きます)

そして、水晶玉の力でミクは主人公たちの洗脳を説いて反撃開始かと思われたが時すでに遅し、分断している間に尖兵であるバグリンたちを街中に忍び込ませていたバグハグ大王は主人公たちの洗脳が解けたと知るや否や一斉攻撃を開始、あっという間にビットランドはバグハグ大王の支配下に落ちてしまいます。

主人公たちが分断されている間、箱二郎はすでにビットランドの異変に気づいており、主人公たちへの警告などをしても全く相手にしてもらえず孤立状態に、散発的に現れたバグリンたちへの対処を開始するもアイデアがない状態の彼ではなす術もなく、即捕獲され、勝利宣言をするバグハグ大王によって、機能停止し吊るされた状態で主人公たちの前に突きつけられます。

その翌週に開かれた主人公たちと視聴者によるレジスタンス集会にて、水晶玉に残された古代亀王朝の記録には「箱一郎を利用した対バグハグ大王最終兵器」があることが発覚。そのため、封印されていた箱一郎を再起動しその最終兵器を作動させようとするが、洗脳されバグハグ大王に意識を乗っ取られた箱二郎が乱入し「その最終兵器は確かに自身(バグハグ大王)を倒すことができるが同時にビットランド全てを破壊し、主人公たちのビットランドでの記憶も含めてリセットしてしまう文字通りの最終兵器であることが明かされる。古代では使用をめぐって議論が紛糾している間に何故か箱一郎が姿を消したせいで、そもそも起動できなくなってしまい。そのままなす術もなく亀王朝はバグ嵐によって滅びてしまった。」と語る。

視聴者も含めた議論は紛糾し、このままバグハグ大王に支配されたままの状態で存続させるか、いっそのこと全てをリセットしてしまうか。視聴者が下した決断は「リセット」であった。そのため初期ビットランドはここでリセットされてしまい主人公たちは一旦離れ離れになってしまうのであった。

閑話休題「私の初めてのビットランド」

初期を語るだけで長いんじゃあ!!!!(心の叫び)

ただ、まだ少しお待ちください。ここからはメインの話に箱二郎は登場しなくなるので、後期ビットランドのストーリーは考察に必要な部分のみ解説します。

その前に閑話休題で私と天才ビットくんの関わりは実はこのリセット周回の回だったんですよね。わけもわからないまま惹きつけられた番組であれよあれよという間に番組のリセットが決まった衝撃は今でも覚えてます笑

リセット後、3学期はセイコーさんとユージンさんだけのSIDE-B(視聴者投稿の小学生向け深夜ラジオ投稿コーナー)と2人だけのグラモンバトルだけで乗り切るというストロングスタイルも好きでしたね笑ちなみにそこでガッツリグラモンバトルにハマりゲームも買いました。

その後後期ビットランドのそれこそキューブ編まではほぼ毎週のように見てましたね。アイデア送ったり後続の「金曜かきこみTV」は開始当初からちゃんとIDを獲得して書き込みしまくっていたのはいい思い出でした。

なんでこんなにストーリーを語れるかというとHPにある時期までは過去回のストーリーが全部掲載されていたんですよね。おそらく今もアーカイブなどに残っているはず・・・。

さぁ本編戻ります。

復活したビットランドと亀王朝のその後

リセットされた影響でリアルワールドに強制送還されたミク以外の主人公たちは謎のメッセージに導かれ即ビットランドに記憶を失った状態でカムバックすることになり、その後なんやかんやあってビットランド(と主人公たちの記憶)は復活し、実はリセットを免れて避難をしていたミクとも合流を果たします。

その復活の際には、箱二郎が不測の事態に備えて用意していたバックアップディスクが大いに活用されることになります。

ただ、復活したビットランドには地面に大穴が空いており、その穴を降りていくと不思議な扉がありました。主人公たち(何故か演者の都合で通過できなかったリーダー以外)はその扉を潜って別の世界「ユメール王国」に辿り着き、その国王とユメール王国のホストコンピュータ「箱DOS」に出迎えられます。ユメール王国では国民が寝過ぎてしまうという問題を抱えており、このままでは寝たまま起きなくなってしまい国が滅びてしまうという問題があると説明され主人公たちは視聴者のアイデアを使って解決に奔走することとなります。ただ、最終的にはその寝過ぎてしまう問題は視聴者のアイデアでもなんでもなく扉を潜れなくてヤケになったリーダーがとある理由によってストックしていた大量の超臭い使用ずみ靴下を扉に向かって投げ入れ、それが国中に降り注ぐことにより解決をします。(解決と言えるのか・・・?)

しかし、問題はそこからでした。解決したと思い安堵していたら、主人公たちにとって聞き覚えのある高笑いが・・・リセットで消滅したはずのバグハグ大王がユメール王国に現れたのです。

そして時を同じくしてビットランドに設置されていた扉が封鎖し通れなくなるという事態が発生、ミクともう1人のメンバーがユメール王国に取り残されてしまいます。そして、そのメンバーの所有物である杖が何故か少しずつ消滅するという現象が発生。それをみたリーダーは少し前に起こったとある事件(初期2年間の総集編回での出来事)を思い出し「過去のビットランドの歴史が記されている(場合によってはアクセスして直接その時代に行くことができる)ビット歴史館」に向かう。すると「歴史館に保管されているデータに異常があった時のみ起動する箱二郎SOSタイプ」がすでに起動しており、箱二郎SOSタイプの口から「ユメール王国は現代に存在する国ではなく、亀王朝が滅びた後に生き残りによって再建されたビットランドにとっては過去の国であり、その国もバグハグ大王によって滅ぼされる運命であるため、ユメール王国に残された2人は助けに行かなければ国と運命を共にすることになる(=消滅)。」であるということが語られます。

つまり、リセットに不備あってバグハグ大王が生きていたor復活したわけではなく、主人公たちがビットランドの過去を追体験していたに過ぎなかったというわけです。

現代で衝撃的な事実が発覚している頃、ユメール王国においてもとある事実が発覚します。「亀王朝で起こった最終兵器起動議論の際に、箱一郎とミクを地下世界に送り込み亀王朝が滅びる原因を作った人物は、実はユメール王国の国王であったこと。理由はリセットして全てを消すぐらいならプリンセス(=ミク)を一時避難させた上で自分はどうにかして生き残り国を再建し、いつか地上に戻ってきたプリンセスにその国の後継者の座を返すことだった。」ただ、バグ嵐の影響(もしくは過去に現代の人間たちが干渉してきた影響)で国王の記憶は欠落してしまっていたため、ミクの存在を思い出すのが遅れてしまったのです。

それを知ったミクは「ユメール王国の正式な後継者になる」という決断を下し、現代からアイデアを持ってアクセスしてきた助っ人の力も借りてバグハグ大王との最終決戦へと向かい勝利を収めますが、その勝利の方法とは「ユメール王国に対する外部からのアクセスを一切遮断し、歴史からも切り離した存在になる。というもので、ビットランドの過去のデータから切り離された独自のサイバー空間になる一方、どこからのアクセスも受け付けない独立した存在になるためビットランドからもアクセスできなくなってしまいます。」主人公たちはミクとお別れすることになってしまうということです。バグハグ大王はただ追い出されただけという結果に終わり現代の話へつながるわけです。

サイバー空間を維持すために必要な「マスターキューブ」

ミクとの別れから2年後、主人公たちのリーダーの家が突然謎の爆発を起こし崩壊、家を失い途方に暮れるリーダーの元にタイミングよく謎の2人組の訪問販売員がやってきました。お湯をかけるだけで簡単に膨らみ中に居住することができる立方体型のインスタントキューブと呼ばれる製品の売り込みでした。

その販売員たちの罠にハマったリーダーは1個だけ買うはずが100個大量購入するという契約書にうっかりサインをしてしまい翌日にはビットランドはインスタントキューブに埋め尽くされてしまいます。(ちなみにリーダー家の謎の爆破も製品のテストを売り込み前にやろうとしてお湯をかけ過ぎたせいでキューブが爆発した結果起こったもの)

すったもんだの上、その契約は契約書を破くという強行手段によって破棄され販売員たちは会社をクビに、キューブは退職金がわりに持ってけドロボーということでビットランドには大量のキューブが残され、販売員たちは主人公たちと協力してビットランドは住みたいとやってくるゲストたちの一癖も二癖もある要望に応えてキューブを売り込んでいく不動産業を中心に栄えていきます。

しかし、100個全てを使い切って安心していた主人公たちは肝心な問題を忘れていました。リーダーの家を作るのを忘れていたのです。

リーダーは激怒するが、もう使い切ってしまったものは存在しないし、会社もクビになったので新規のキューブも発注できない・・・と思いきやビット歴史館にてキューブが見つかったとの報告が、ただ「サイコロのように黒い印が側面についた変なキューブ」だったのです。

そしてクビになったはずの訪問販売員の1人は会社の社長と秘密裏に繋がっており、その変なキューブのことを報告すると「試作品が紛れただけだ。その試作品の周りで起こることを逐一報告してくれ」と煮えきらない返事。

そしてそのキューブに住み始めたリーダーは異常現象に巻き込まれ、ついには本人の精神も蝕まれ常軌を逸した異常な行動をし始めます。良心の呵責に耐えられなくなり、社長と繋がっていた販売員が試作品のことを喋ろうとした矢先、社長がビットランドに登場し、その試作品キューブを失敗作として回収しようとします。

実はその試作品と呼ばれるキューブは「サイバー空間を維持するために必要なマスターキューブ」と呼ばれるもので、マスターキューブを所有することはそのマスターキューブが作る世界を支配下に置いたも同然であるという事実が発覚します。

社長はインスタントキューブというマスターキューブと瓜二つのものを大量に特定のサイバー空間に売り込み、それに乗じてマスターキューブを自分の手中に納め、目をつけたサイバー空間を征服しようとしていた悪人だったのです。主人公たちは必死に取り返そうとしますが健闘虚しくマスターキューブは奪われてしまいビットランドは完全に社長の支配下に置かれてしまいます。調子に乗った社長は自らの会社の社屋をビットランドに召喚して社長室から主人公たちをモニタリングしつつ勝ち誇ったように高笑いをして主人公たちを完全に叩き潰す策(というか支配するプラン)を練っていました。

しかし、その背後で社長の悪意に反応するかのようにマスターキューブは黒く発光し始めます。主人公たちの一部が社内に潜入し社長室にたどり着いた頃、そのマスタキューブから黒い手足が生え始め・・・・

なんとマスターキューブがバグハグ大王に変身してしまいます。

突然の事態にパニックになる社長、バグハグ大王を知る主人公たちも突然現れた宿敵にパニックになります。その後なんやかんやあって事件は解決し、社長は改心してその年の物語は終わりを迎えます。

結論「箱二郎=マスターキューブ説」

と、ここまで物語を本編で描かれた順に書いてきましたが、これらの事実から考察すると私は「①箱二郎=マスターキューブであり、亀王朝の時代の人間がマスターキューブの制御装置兼入力装置として箱二郎を作ったのではないか」「②バグハグ大王もマスターキューブが意図的に生み出した開拓者の障害となる存在。もしくはバグハグ大王自身もマスターキューブの創造の力は欲しかったのではないか」という説を提唱したいと思います。

根拠①「箱二郎の能力とマスターキューブの能力」

箱二郎はホストコンピュータとして、視聴者や主人公たちのアイデアを具現化する力を持っていました。そしてそれはマスターキューブも一緒でリーダーに起こった数々の異変も基本的には「リーダーが脳内で思ったことや考えた、感じたことが具現化する」という形でした。

つまり、両者の能力には「願望を叶える」という共通点があります。ただ、マスターキューブは深層心理で思ったことが本人の意思関係なく具現化してしまうという重大な欠点があります。ただし、マスターキューブ本体が近くにない状態では効果を発揮できない。またはキューブから離れすぎると効果が弱くなるという描写もあります。

そして今までの描写を総合すると「亀王朝の人間はマスターキューブの能力についてある程度理解があり、箱一郎はその能力を模して再現しようとして製造にまで至ったが失敗し、箱二郎はマスターキューブそのものを動力源に制御装置兼出入力装置としようと設計されていたが製造前にバグハグ大王が襲来し計画が頓挫したのではないか。」という考察が成り立ちます。

製造できなかったことで兄弟型ではあったが、面識があまりなかったことに説明がつきます。

じゃあ、ユメール王国や箱二郎が消滅した復活後のビットランドは?となりますが、まずユメールに関しては資料は存在したものの明確な失敗作である箱一郎は製造せず、箱二郎を製造しようとしたが災害復興期という時間的制約もあり単純に技術が追いつかずに一部機能を実装したハコDOS(そのため2の意味であるDOSの名前をつけた)を製造するに留まったのではないか。

その後ビットランドにやってきて設計図を見た開拓者によって箱二郎は完成し、マスターキューブの能力は彼に移植されたというわけです。

復活後のビットランドにはそもそも箱二郎が残したバックアップデータが大いに活用されている点で、アイデアの具現化なども主人公たちの腕につけられた端末で実装できるという進化を遂げていました。そして物語の要所では箱二郎を模した非常時のプログラムが登場するなど、マスターキューブ自体が亀王朝が設計し開拓者たちが作った箱二郎という存在を高く評価していたのではないかともいます。マスターキューブが発見されたのもビット歴史館というビットランドの重要な情報が詰まっているサーバー(アーカイブ)室みたいな場所でしたしね。

根拠②「バグハグ大王のスペックの高さに合わない詰めの甘さ」

物語を語る上でのバグハグ大王のスペックの高さはすでに語った通りですが正直彼「高スペックの割にはやることの最後の詰めができてない」のです。

主人公たちは箱二郎(もしくは箱一郎)がいなければ視聴者のアイデアを具現化したり建物を建てたり何もできないんです。つまり、攻撃するべきは主人公たちではなく箱二郎なのです。箱二郎を物理破壊してしまえばもう主人公たちは対抗手段を失うのに彼はそれをしなかったのです。リセット前もバグハグ大王は箱二郎を捕獲して洗脳するに留まっているのです。

それはバグハグ大王の真の目的は「サイバー空間の破壊ではなく、マスターキューブが開拓者に試練を与えるために用意した障害」なのではないかと思います。

そうするとキューブ編のラストで急にバグハグ大王に変身した理由も説明がついて、他のサイバー空間からビットランドを支配しようと乗り込んできた社長にはバグハグ大王の姿で牙を向いたのではないのでしょうか。(で、ついでに主人公たちに試練を与えようとした。)

ただ、完全にバグハグ大王が外部からやってきた存在とするならば箱二郎(マスターキューブ)の創造する力が必要ではあった。という考え方もできますけどね。

キューブ編のラストの描写はビットランドを乗っ取ろうとする社長に対する対抗手段を考えた時に「ぶっ潰すのが早い」という判断をマスターキューブがした。とも考えられますね。

最後に

ここまで考察してきましたが、ぶっちゃければ物語の舞台装置としてできる限り整合性が取れるように考察しただけなので正解は製作者にしかわかりませんし、ぶっちゃけ「箱二郎にダイレクトアタックしてセイコーさんたちが敗北して終わる天才ビットくん」なんて誰も見たくないですけどね笑

最近はビットワールドは追えておりませんが、最近はフルCGになったということで進化しているなぁと思いました。ビットくんの精神が受け継がれていくことを祈ります。

1万字超えたよ・・・お疲れ様でした。

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