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風も吹くなり 雲も光るなり 生きている幸福は 波間の鴎の如く縹渺と漂ひ 生きている幸福は あなたも知っている 私もよく知っている 花のいのちはみじかくて 苦しきことのみ多かれど 風も吹くなり 雲も光るなり。 ◆ わたしとこの「古道具屋の古女将・お里」がやってくれた。最も繋がって欲しいところ、最も繋がって欲しい文人と繋がってくれた。さすが準主役級。 正直なところどの様に繋げるべきか、紡ぐべきかと思案していたのだが…… 奈
一行前書き…… 棄てなくば前に進めぬ時がある 注意) 人様の迷惑も省みず、一度に5本も上げて本当にごめんなさい。どうか皆さんのスキは大事にお使いください。スキは無くても私大丈夫です。読んで頂けることだけでうれしいので。有り難うございます。 小説 『秋 涙(しゅうるい)』・夢殿 ファイナルトランスフォーム 飛 鳥 世 一 その一 満と数えのいろは坂 その画は、法隆寺の夢殿さんと云われ親しまれてきた八角円堂を描いたものでした。 三重県のお伊勢さ
筆名 飛 鳥 世 一 22年02月作品 画・不染鉄・夢殿(昭和42年頃と推察するも詳細不明) 斑鳩の地を濡らす秋の長雨は糸を引くようだ。伽藍周辺でも季節変わりの雨を途切れることなくみせている。雨水に染まった玉石は濃い鼠色を纏ったまま微動だにせぬ。 柔らかな陽ざしさえあれば、白地に薄く藍を溶かし込んだ「石」本来の姿は訪れる参詣客の足元で、心地よい旋律を奏で聞かせるに一役買ったはずである。さながら天と地が繋がった合図を思わせるようで雨をおとす
ショートショート・夢殿 筆名 飛 鳥 世 一 斑鳩の地を濡らす秋の長雨は糸を引くように。伽藍周辺でも季節変わりの雨が途切れることなく降り続く。 雨水に染まった玉石が、今や濃い鼠色を纏い微動だにしない。 白地に薄く藍を溶かし込んだ「石」本来の姿は、柔らかな日差しさえあれば、訪れる参詣客の足元、心地よい旋律を奏でるに一役買っていたものを。 それがこの処の雨が禍(わざわい)してか、参詣客の足もめっきり遠のいてしま