見出し画像

クリスマス

メリークリスマス

初めてケーキを作り、アポロを探す

一度皆で作ったときはおいしかったから今回もおいしいはずだ

お兄様にはおいしいケーキを食べさせたいからまずはアポロで毒見させないと……


と心中で言い訳をしながらアポロを探す


あ いた

基地内のリビング的なとこの暖炉前で見つける


「アポロ?」


アポロが基地内にいるなんて珍しい

「ボケ姫か?なんだその甘いにおいのは?」

「アポロ、ケーキ食べたことない?」

「ケーキ?あーなんかお祝い事とかに食べるやつか?一度盗んで食べたことがあるがちびこ達と食べたな」

ちびこ達がうまそうに食って俺は一口食ったが甘くてうまかった~

と続ける


あー……そっかアポロはケーキも食べれない生活をしていたんだった……
自分とは違う生活……


「あ、あのこれおいしいか分からないけど食べる?」

できたばかりのケーキをアポロに見せる

「へ……?愛しのお兄様にあげなくていいのかよ」


ちょっと嫌味に聞こえ、むっとしたが準備していた言い訳を言う


「お兄様にはおいしいケーキをあげたいの!あんたは毒見よ毒見!!!」


口では憎まれ口を言いつつ、ケーキを切り分けお皿に盛る


「どうぞ」


お皿をアポロに渡す


「お、おう……」


アポロは何も言わずケーキを口に運ぶ

もぐもぐもぐもぐもぐ

何も言わずひたすらケーキを食べ、あっという間に一切れ食べてしまった

「おいしい?」

「……ん……もう一切れくれ」

どっちか分からない……もう一切れくれってことはおいしいってことからしら?
二つ切り分け
一つをアポロに渡し、もう一切れを自分で食べだす

「……」
味がない……

砂糖が足りなかったのかしら……生クリームの味しかしないわ……
生クリームだけでおいしいと言えばおいしいが……自分の満足のいく味ではない……

「ご……ごめんなさい……おいしくないわね……」

ひたすら食べ続けるアポロを横目で見て謝る

「え????うまいぞ?」

とこちらを振り向くアポロ

そのほっぺに生クリームがついている

「クス アポロたらほっぺに生クリームついてるわよ」


アポロは自分の手の甲で口元を拭うが生クリームにはたどり着いてない

「フフ、ここ」

と言い、指でアポロのほっぺにある生クリームを取ってあげる


ほら、取れた

という感じで指を見せてあげる

その指を、アポロの手が掴み……

「!!!!!!!!!!!!」

シルヴィアの指をアポロが舐めとる

「なにするのよーーーー!!!」

「???もったいないかなって……」

……なにこのドキドキ……

ドキドキしているシルヴィアをほっとき、アポロはひたすらケーキを食べ続けている


次はもっとおいしいケーキを作ってやるんだから!

と 心に決めるシルヴィアであった……


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?