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食べ合い

今日の特訓が終わり、汗をかいた身体を洗うためシャワーを浴びていると

「アポロ君とシルヴィアさん、最近仲良いですよね。何か進展でもあったんですか?」

つぐみが身体を洗いながら、隣のシルヴィアへ声をかける

「ななななな何言ってるのよ!!!!私とアポロはそんなんじゃないわよ!!
進展も何もないわ!」

と顔が真っ赤になるのを自覚しながら言葉を放つ

「えー、だって最近喧嘩してないじゃないですか???」


喧嘩って……口喧嘩はしてるんだけどな……
確かに前の様な喧嘩(?)はなくなっている


「喧嘩はしょっちょうしてますよーだ、さて、お腹減ったし御飯食べにいきましょ」

話を終わらすために、話題を変える

「あ、シルヴィアさん。先に行ってて下さい。私、麗華先輩とサウナに行ってきます!」

「へ……もしかしてダイエット再開したの??」

「はい!先日のような無理なダイエットはやめて自分のペースでやることにしました!」

「……あっそ、じゃぁ私先に行くわね。頑張ってね!」

つぐみとシャワールムで別れ、食堂へ向かう


何食べようかな~♪


ディーヴァの食堂は好きなものを好きなだけ選べる仕組みだ

いつもはデザートを多くしてるのだが……つぐみ達もがんばってるのだ
自分も出来ることから少しづつ……
と思い、いつもよりデザートを減らす

空いた席を見つけ、そこに座り食べだす

「う~ん、おいしぃ~」

いつもは麗華とつぐみと一緒に食べているが今は一人で食べている


「ボケ姫珍しい、一人か?」

二口ほど食べたところに、アポロがトレーを持って横に座る
トレーには色々な大盛りに乗っている

「あいかわらず良く食べるわね~、お腹壊しても知らないわよ」

「うるせぇな、俺の胃はそんなやわじゃねぇ。お前こそいつもより少ねぇじゃねえか・・」

いつもって……なんで見てるのよ! 
なんで他にも席が空いてるのに隣に座って食べだすのよ……
さっきつぐみがあんな事言うから妙に恥ずかしいじゃないのーー!

「別にいいでしょ!もぅ」

「ん、それうまそうだな。くれ」

シルヴィアのトレーに乗っている唐揚げを指差す

「ん?あぁ……いいわよ。どうぞ」

と言うが、アポロは一向に持っていかない

「?」

とアポロを振り向くと、なぜか口を開けて待っている

「え……・」
一瞬わからずキョトンとしたがすぐに何をして欲しいか理解をする

「なんだよ?前に手で食べるなって言ってたじゃねぇか。早くくれよ」

確かに言ったが……アポロだって右手にフォークを持っているのだが……

しょしょしょしょうがない

覚悟を決めて、からあげをフォークに刺し、アポロの口へ持っていく

パクッ

「むぐむぐむぐ……サンキュー」

「お礼にコレやる」

フォークでミートボール刺し、シルヴィアのほうへ向ける

「私はいい……!んぐ」

いいわよ と続けたかったが開いた口にミートボールを入れられる

「うまいだろ」

と ニカッ と笑うアポロ

自分がどれだけ恥ずかしいことをやったか自覚してるのかしら?

顔を真っ赤にし、口の中のミートボールを飲み込んだ


やばいわ……これは味がわからない……

ちらっと周りを見て、ピエール達がいないことを確認する

よかった……今の見られてたら、また何言われるか分からなかったわ


変な緊張感を覚えながらも、アポロの隣で御飯を食べた……


食べ合いっこをしているところをサウナを早めに切り上げたつぐみと麗華に見られていたことに気付かずに……

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