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うたがわきしみの宇宙Ⅱ

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140文字では収まりきらなかった、うたがわきしみの世界観。コラムやエッセーやうわごとじゃない。あくまで、なにかしら、きしみの宇宙を匂わす作品になっているものたち。主に詩。ギャグ系…
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#日記

【詩】破滅日記

町外れのドブ川の水を飲めば 誰でも死ねた しゃっくり三回出たあとに 道はいつもお祭り騒ぎで猥雑で 酔っぱらい達が山車を引き回し 人いきれで空気がお湯になるせいで 車が通れない 体がどんどん小さくなる奇病に侵された娘 珠代 11歳の誕生日 祖母がプレゼントで部屋を埋め尽くす 「またそんなに買って」 妻が無表情で洗濯物を畳む 「バァーバなんだからいいじゃない ねぇ?」 珠代ににっこりと笑い掛け 洗濯物を取り込みにいくような足取りで ベランダに向かう 数瞬―― ドチャッと巨大な

【詩】儚くも最終兵器

寂しさは人を破壊する それで時折 畜生に堕ち 精液を撒き散らすしか出来ぬ化物となる 貧しさは人を腐敗させる だから時々 餓鬼道に墜ち 何を得ても満たされぬ獣となる 病と老いは 物心両面で人類を駆逐する 神の最終兵器だ 我々が対抗措置として その保持を許されたものは たった一つ 希望だったか

第一次衰退期の俺に告ぐ 覚醒の暁は近い 闇を深く持て デスマーチのファンファーレなら 聞き飽きた 浮かずに潜れ 化石のように眠るがいい 人は早く死んだ者から甦る 一日の終わりは確実に殺しきれ さもなくば明日の魂すら転生できぬ 全て己で決定せよ 寄せては反す波にも埋もれぬ爪痕 永遠

【評論散歩】 苦しんで産み出したものより たまさか出てきた 無意識の産物の方が うまくやってやろうという よこしまな力みの無い分 かえって伸び伸びとした遊び心が横溢し それでいて散漫ともいえぬ ある種のまとまったベクトルを内包した 一匹のさざめく獣の如き作品に 仕上がる場合がある

今は無理でも 明日なら絶対に死ねる という覚悟が出来た君なら 確実に明日も生きれるよ そして明後日も 死ぬ気で生きれるなら 君は何だって出来る #詩 #詩あるいは死のようなもの #暴力的ポジティブ

眠っては起き 吸っては吐く 人は生きながらも 小さな生死を繰り返している ちゃんと死なないと ちゃんと生きれないから ちゃんと散って ちゃんと咲こう #詩 #詩人

それでも地球は回っちゃうわけだし 詩の概念の大地にいたっては 人類が絶滅したあとでも 壊れずに いつでも あの“例の畑”に存在するわけで たいしたことありゃせんのですよ 何が起きようと起きまいと、ね #詩人

僕らはとっくに憎まれ過ぎている #自由律絶句 #自由律俳句 #詩 #詩人 #地球に恨まれても仕方ない

たった今宇宙の全てに合点がいった #自由律絶句 #自由律俳句 #進撃の詩人 #一行詩人

誰とでも仲良くはできます。但し本当の友達は作れません。ある一定の距離までは心の接近を許すけどそこから先は驚くほど鉄壁です。逆もまた然り、皆のテリトリーの深部にはけして首を突っ込みません。でもいつかこの壁を問答無用で打ち砕いてくれる進撃の詩人を心のどこかで待ち望んでいるようなのです

悪夢ならこの日常で十分だ #詩

たんぽぽのお祭りに参加してきます 場所は綿毛たちに聞いてください #詩人