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人はみな 死ぬまで「自分係」 丁寧に育てて 最後まで愛して 見送っていくんだ #詩人
ひしゃげた段ボールと督促状が散乱した部屋を渡る。生ゴミ特有のすえた匂いが便所まで追いかけてくる。黒ずみ切った便座に反吐を吐き、食べたら食べっぱなし、抱いたら抱きっぱなしの畜生同然の己を嘲笑う。どうで死ぬ身のひと踊り、か。 賭けるものがとうとう命しかなくなったその夜、着信音が鳴った。