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うたがわきしみの宇宙Ⅱ

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140文字では収まりきらなかった、うたがわきしみの世界観。コラムやエッセーやうわごとじゃない。あくまで、なにかしら、きしみの宇宙を匂わす作品になっているものたち。主に詩。ギャグ系…
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2020年9月の記事一覧

表現とは 自分という“個”を発掘する 叫びのことである あるいはその歌声の手触りである それは元来あなたにしか 発せられなかったものでなければなく でなければ新鮮な感銘など けして与えられやしない 他でざらに聞ける歌声では 世界は変えられない 君よ そこにしかない個を歌え

遥か昔、全宇宙を我が力で 『時』の中に閉じ込めた 一旦閉じ込めてしまえば そこからは神さえ出られん 時の中に封じられたが最後 生きとし生けるもの全て 皆平等に時を刻みながら 着実に死に近づいていく 君達が老い死んでいくのは この『時』の呪いのせいさ さながら宇宙は巨大な時限爆弾

うたがわきしみ歌集『機巧狐の透明な夜』(からくりぎつねのとうめいなよる)より 水たまり映った夜月を頬張ってああ美味しいと猫は鳴くなり #短歌 #機巧狐の透明な夜

うたがわきしみ歌集『機巧狐の透明な夜』(からくりぎつねのとうめいなよる)より この街もあの星も月も母親も段ボウル細工だとばらす父 #短歌 #機巧狐の透明な夜