思い出の馬券のお話その9 初めての競馬場、初めての推し馬

初めて自分の意思で競馬場に行くことになったきっかけ、競馬トークするうえで一つのテーマ足り得ると思う。みなさんは如何だろうか?


1.自分の意思じゃなければこの競馬場、このレースだが・・・

新卒で入社した勤め先の同期に、大学で乗馬をしていた男がいた。内定が出た後に知ったことであるが、彼と自分は同じ大学出身(学部は違う)でもある。入社して丸3年経とうとしたところで自分が東京へ転勤したあと、そんな彼が東京へ遊びに来るというので泊めてくれと言ってきたのだ。東京競馬場へ行くんや!お前も行こう!と・・・

時は2015年5月31日。東京優駿GIの開催日である。

優勝馬はミルコ・デムーロ騎乗のドゥラメンテ。キタサンブラックが現役時代に唯一二桁着順をつけて惨敗したレースでもある。ウマ娘3期でも取り上げられたのでご存知の方も多いと思うが、自分は当時競馬は全くやっておらず、当時はドゥラメンテもキタサンブラックのことも全く知らなかった。
今となっては、え、あれってドゥラメンテ優勝したときのダービーだったのか・・・とネタにするほどである。

2.自分の意思ならここ

時は進み2021年秋ごろ、遂に競馬を始めることになった。既に引退時期が迫っていたキセキのことを知って、おもしれー馬がいるなあとなっていた頃合いである。
その頃自身は2度目の転職活動を終えていて、年末に愛知県に転居していた。その後すぐ、電車で行けるところに所在する中京競馬場へ遊びに行ったが、これが自分の意思で訪れた初めての競馬場ということになる。2022年1月30日のことである。当日の重賞はシルクロードSで、優勝馬はみんな大好きメイケイエールちゃん。3着だったナランフレグは2か月後の高松宮記念を優勝し、GIタイトルを取りましたね。

3.ブラックブロッサムとヴェローナシチー

ここで、ブラックブロッサムというキタサンブラック産駒に出会うことになる。キタサンブラックの初年度産駒であるから、それすなわちイクイノックスの同期ということにもなる。

ブラックブロッサム@中京

この日は1番人気を背負って、2着のダノンソフィアに1馬身付ける勝利を飾った。続く大寒桜賞を勝利するも、ダービーへのステップアップレースである京都新聞杯で5着と敗退。その後、福島の信夫山特別を勝利するも、屈腱炎を発症し長期休養に入ってしまう。
この年の京都新聞杯は京都競馬場改修の影響で中京開催となっていた。この日もブラックブロッサムを目当てに現地で観戦していたが、ここで運命的な出会いを果たす。ヴェローナシチーである。

ヴェローナシチー@中京

アスクワイルドモアと共に京都新聞杯を程々に荒らした葦毛の馬体がかっこいいなと惹かれ、その後ヴェローナシチーを目当てに競馬場へ行くことも多くなった。実質初めての競馬場で出会ったブラックブロッサムを追いかけていたら、ヴェローナシチーに出会えたというわけである。ヴェローナシチーは残念ながら23年1月の日経新春杯の後に戦線離脱してしまったが、今夏復帰するような話も聞こえてくるので楽しみである。

4.復活したブラックブロッサム

と書くのは大げさかもしれないが、24年6月15日の3勝クラス・保津峡Sでブラックブロッサムはレースに復帰した。2年近いブランクにもかかわらず単勝2番人気。最終直線で追い込んできた1番人気マコトヴェリーキーをクビ差抑えて見事に勝利を飾った。ブラックブロッサムは5歳初夏にして5戦4勝、3勝クラスを制したことでOP入りを果たしたことになる。

さて馬券である。
新馬戦から見ていた縁も感じて単勝200円複勝400円と賭けたが、これが見事に的中して1660円となった。同日の京都メインである米子Sでも、アナゴサン複勝900円が6300円になったりとこの日はまあまあ勝てて、翌日のマーメイドSの軍資金を得ることも出来た。

5.ブラックブロッサムは大成なるか

同期でもあり同じ父を持つイクイノックスは既にターフを去った。そんな中、これまで主に中距離路線でブラックブロッサムは実績を積んできた。秋の重賞となれば毎日王冠(マイル) or 京都大賞典~天皇賞秋、はたまた距離を伸ばしてアルゼンチン共和国杯など目白押しである。ブラックブロッサム自身の賞金額や、馬主であるシルクレーシングの方針があるはずなのでいちファンとしては妄想するしかないのだが、夏秋以降は是非とも順調に行ってほしいものである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?