東京優駿 2024 無敗の二冠に黄色信号と新時代到来の分岐点になるかも?

今年の東京優駿、日本ダービーは"史上8頭目の無敗の二冠馬"、"史上4頭の牝馬のダービー馬"、"史上初外国産馬のダービー馬"、"史上初親子3代ダービー制覇"と歴史的快挙が達成される可能性の高い年になっている。

中でも最も注目なのが、史上8頭目の無敗の二冠馬と史上初親子3代ダービー制覇。このダブル快挙に挑むのが"皐月賞馬・ジャスティンミラノ"
皐月賞は友道厩舎所属馬の調教を付けていた藤岡康太騎手が落馬事故により亡くなり、彼の後押しもあったであろう中、弔い合戦をレースレコードで勝利。日本中が感動に包まれて、亡くなった彼の思いも乗せて無敗の二冠制覇を目指す。

個人的にそうなる事が最も嬉しい事ではあるが、予想を記事にしている身だある以上、感情だけで予想、馬券購入するのはいただけない。

ならば、データからジャスティンミラノをド本命にする要素はあるのか?と調べてみたが、ド本命とは逆に嫌なネガティヴデータが出てきたのでそれを紹介したいと思う。

まずその①皐月賞走破時計1:58.9秒以内での走破。
これを満たした馬は、(2003年東京競馬場馬場改修工事後)

年数 皐月時計 優駿着順、馬名

24年 1:57.1     ? ジャスティンミラノ
19年 1:58.1     ④   サードゥルナーリア
17年 1:57.8     ⑤   アルアイン
16年 1:57.9     ❸   ディーマジェスティ
15年 1:58.2     ❶   ドゥラメンテ
13年 1:58.0     ⑤   ロゴタイプ
09年 1:58.7     ⑫   アンライバルド
04年 1:58.6     ⑥   ダイワメジャー

2003年まで遡って述べ7頭。内、ダービー好走馬は16年❸ディーマジェスティと15年❶ドゥラメンテの2頭のみ。勝率14.3% 複勝率28.6%。1番人気になる可能性大で人気の割にこの好走率というのは買いづらいデータ。
また、上記の7頭中、ダイワメジャー、ロゴタイプは後にマイルG1勝利、アルアインも2000m大阪杯を勝っているもののマイルG1でも好走しておりジャスティンミラノのマイラー説も一考したい。

その②近年、共同通信杯勝ち馬はダービーで勝てない。

東京競馬場馬場改修後、2004年〜2023年の共同通信杯勝ち馬のダービー成績が、

【0-4-1-14/19】0.0% 21.1% 26.3%

近年の共同通信杯連対馬のダービー勝利は、15年ドゥラメンテ、12年ディープブリランテがいるが勝ち馬がダービーを勝ったのは1頭も居ない。ここを勝って皐月賞になると"東京向き"や"ダービー向き"と言われる馬が何故か本番になると今一つ足らなくなる。
ちなみに共同通信杯勝ち馬のダービー制覇は2001年のジャングルポケットまで遡らないと居ないというのは不吉なデータ。

もっと言えば、共同通信杯勝ち馬の関西馬のダービー成績が、

【0-1-0-6/7】0.0% 14.3% 14.3%

17年❷スワーヴリチャードのみで、着外に負けた馬は軒並み人気上位馬で全く能力のなかった馬では無いだけに、着外負けてもなんら不思議ではなくなってきた。


最後にその③枠順と脚質

今回ジャスティンミラノの枠順は7枠15番。
馬場改修工事後、7枠から勝利したのは、22年ドウデュース、15年ドゥラメンテの2頭。
一見、勝ち馬2頭いるから大丈夫と思われるが、
東京競馬場馬場改修後、奇数馬番の枠番成績が、

1枠【5-3-1-12/21】
2枠【2-1-4-14/21】
3枠【3-2-0-16/21】
4枠【0-3-3-14/21】
5枠【0-1-0-20/21】
6枠【0-1-3-17/21】
7枠【2-1-3-35/41】
8枠【1-0-1-20/22】

好走馬はかなり内目に集中しており、内外の枠で比較してみると、

□1枠〜4枠
【10-10-8-84/】11.9% 23.8% 33.3%
■5枠〜8枠
【3-3-7-92/105】2.9% 5.7% 12.4%

圧倒的に内が有利。
また、東京競馬場馬場改修工事後、ダービー二桁馬番で前走皐月賞4角4番手以内だった馬の成績が、

【2-5-2-16/25】8.0% 28.0% 36.0%

勝ち馬2頭は、23年タスティエーラ、12年ディープブリランテ。

上記データにプラス前走皐月賞勝ち馬を加味すると、

【0-2-0-2/4】0.0% 50.0% 50.0% 0% 132%

2着馬2頭は、18年エポカドーロ、14年イスラボニータ。
単勝1番人気馬を複勝率36%、50%で買うのはかなりリスキーだと思うのは私だけだろうか?

他にも鞍上の東京2400m重賞成績、キズナ産駒の東京重賞成績等あるが、上記で述べた3つのデータ面だけでも、
ジャスティンミラノ頭固定!軸信頼!
という方は躊躇しているのではないでしょうか?

当然、私はこのデータを目の当たりにした時にジャスティン軸はやめようと思いました。なので、本命は別の馬で行きます。

最後に、新時代の分岐点になるかも?の話をさせてもらいます。これはあくまで私の邪推に過ぎないのでジャスティンミラノの不安点だけ、知りたいという方はここまでで。スキ、サポートしていただけたら嬉しいです。

では、なぜ新時代の分岐点になると思ったかと言うと、レガレイラのダービー参戦。

何故、オークスではなくダービーなのか?
逆にダービーじゃだめなの?と思う方に言うならば、牝馬でダービーを勝ってしまうとその世代の牡馬の価値、将来種馬になる際の価値が薄れてしまうため、基本的には牝馬はオークス、牡馬はダービーの方が圧倒的にいい。これが個人馬主ならロマンを追いかけて、牝馬でダービーを選択した事は納得がいくし、その前例にウォッカがいる。何故サイアービジネスを展開する社台のクラブ馬の牝馬がダービーを勝ちに行くのか。
まずその理由の一つに
父スワーヴリチャードの種牡馬価値を上げる為が考えられる。

まずスワーヴリチャードのお父さんはハーツクライで既に亡くなってしまいその産駒も少なくなってきた。ハーツクライは産駒どころか後継種牡馬もこれまで大物が居ないのが現状で、同世代キングカメハメハや最大のライバルディープインパクトに遅れをとっている。ハーツクライ後継種牡馬として期待されたジャスタウェイはダノンザキッドがG1を勝利したものの、ヴェロックスもG1善戦止まりで、当初はハーツクライ後継種牡馬として期待された社台スタリオンステーションで繋養されていたものの21年に日高のブリーダーズスタリオンステーションへ移動となった。
社台スタリオンステーションで繋養されているハーツクライ後継種牡馬は、サリオスとスワーヴリチャードの2頭。サリオスの産駒デビューは25年以降とまだあと1年先、当たりは早ければ早い方が良いというパチンコ理論で昨年デビューしたスワーヴリチャード産駒が初年度から活躍。その勢いに乗ってハーツクライ後継種牡馬の大将格になるために初年度産駒をダービーにぶつけてきたと個人的に思っている。
これでスワーヴリチャード産駒が初年度産からダービー馬がでるとなると次期種付け料は爆上がり確実。ましてや牝馬でダービー制覇した父と更にハクが付く。
そうなれば繁殖牝馬の質、種付け頭数も上がってスワーヴリチャードの種牡馬価値上昇のみならず、ハーツクライ系の衰退は止まり、繁栄へとV字回復は間違いない。

もう一つは、種牡馬自身の勝ち鞍より産駒の実績を重視
歴代の名種牡馬でも目立った実績はなくとも名種牡馬まで登り詰めた例もある。
現在の競走馬の大半は、ノーザンダンサー系、ターントゥ系、ナスルーラー系そして、ミスタープロスペクター系の4大系統が占めている。その一つのミスタープロスペクターは現役時代に重賞未勝利の身で種牡馬入りし世界の主流系統まで登り詰めた。
最近では父ディープインパクト、母シルヴァースカヤを両親に持ち、素質の高さからクラシック候補にも名前が上がったシルバーステートがいる。現役時代は度重なる故障に悩まされ、準オープンを勝利後故障により引退。血統面を評価されて種牡馬入りし、ウォーターナビレラ、セイウンハーデスなど重賞勝利馬を輩出している。
こう言った事から種牡馬自身の勝ち鞍より、産駒の実績を重視する事で種牡馬価値を高められる。
現役時代にダービー含むG1○勝!鳴物入りで種牡馬入り!種付け料は1000万からの種牡馬でも良質の繁殖牝馬は集まっても産駒が走らないと言うのはザラ。
スワーヴリチャードのように種付け料200万円(24年から1500万円)からダービー馬が出た!となれば実績がある種馬の方が質の良い牝馬は集まる。特にスワーヴリチャード産駒は現在牝馬の重賞勝利馬が多くフィリーサイアーの傾向もある。
このままスワーヴリチャードに良質の牝馬が集まり、素質の高い子が生まれて、特に牝馬は滅法走るとなれば、来年以降もスワーヴリチャード産駒の牝馬がダービー挑戦というのが続くかもしれない。
そうなれば今までになかった新時代の到来を予感させる。

かなり長くなりましたが、これが個人的に思った新時代到来を予感させる要因。単にとある、大物馬主にダービーを勝たれたくない(あくまで噂)と言う話だけではないと言う事をここで記事にしておきます。

長々とした記事を読んでいただきありがとうございました。共感していただける人がいたら、スキ、サポートよろしくお願いします。

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