見出し画像

八王子なめんなと因縁をつけられる危険に怯えながら

暑い、それにしたって暑い。

うだるような暑さに嫌気がさし近場のホールに行くのでさえ苦痛で重い腰が上がらない毎日を過ごしていたある日、八王子在住の熱い男から連絡が来た。

「いつよつまるくるの?ねえ」

怖かった。女の子からの「いつ私のうちに遊びにくるの?ねえ」だったらそりゃ嬉しい。経験したことないけど。それが今回はっすろはっすろと訳のわからない挨拶を毎朝繰り返す男からの誘いだ。

よつまる。その男はマルハン八王子四谷のことをそう呼ぶ。

バカ暑いのにわざわざ八王子に行きたくない。そりゃそうだろう。
それに急に「八王子なめんな」とか言われて因縁つけられたくないし。

どう断ろうか悩んでいたが今後も誘われ続けて何度も断るのも忍びないし彼が本当に来て欲しそうだったのでいくことにした。少し自分が大人になれた気がした。

そして土曜日が強いということで6月25日の土曜日に行くことになった。

着替えや入国のためのパスポートをしっかりと持参し前日から八王子に前乗り。お酒を飲みながら好きな女の子や政治について朝の4時まで語り合った。熱い男こと彼は途中人生観など語っていたような気もするが、家の鍵を閉めたか心配でそれどころではなかったので何も覚えていない。


当日、ホールまで西八王子駅からバスに乗って向かった。

抽選開始間際に自転車で颯爽と現れた彼。自転車移動で夏を乗り切れるのだろうか。心配。
前日に傾向などを聞き決めた狙いが取れそうな番号を引けた。彼は後方からの入場。

狙いは5の日でジャグラー。

以前から大事にしている機種で5の日と土曜日が重なり期待できそうとのこと。彼は前日から入場まで興奮気味に何度も何度も「ジャグラー行きな」と、まるで洗脳か何かを目論んでいるかのように繰り返した。今後の付き合い方を改めなければならないとこの時思った。

いざ入場。

自分より前の人のほとんどがジャグラーコーナーに向かっていく光景にとても驚いた。ジャグラーを取れなければ人権ないぞと言わんばかりの雰囲気。
そして誰もいないAT機コーナーのギアス3に着席。

うん。気分的にジャグラーを打ちたくなかった。
そして過去、土曜日に彼がギアス3をツモっていたのを見ていたから。

明らかに土曜日扱いが良さそう。6月18日には彼が座って56確。

結果この日も56確。もしかしたら店長は彼にこの日この台でリベンジして欲しくて設定を入れたのかもしれない。それなのに私が座ってしまった…。

申し訳なさでいっぱいになり流石にお昼ごはんくらいは奢らなきゃと思っていたが、昼時点で4,000枚近くのメダルを持っていた彼を見てそんな気持ちはどこかに消えていった。気持ちが悪い。

お昼はホールの目の前にある「らーめん道」へ。
しっかりと奢ってもらった。ほうれん草もトッピング。

夏は冷たい麺が食べたくなるけど
暑い中熱い麺を啜って汗をかきながら外に出た時に涼しい風が吹いてたりするのもまた良いんだよな〜と思ったり。

その後ギアス3を夕方まで打ち用事があるので彼に託して帰宅した。

文章を書くことに飽きたのでこの辺で終わろうと思う。

この文章に出てくる「彼」が誰なのか。
存在している人物なのか。
私にはわからない。私が誰なのかも分からない。
想像にお任せする。

それでは。

短冊に書かれていてすごく好きだったので撮った一枚
夏の始まりを感じてホールの近くで撮った一枚
ホテルの浴室にいたアヒル


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?