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【医療従事者向け】疼痛の考察 リハビリ編


記事を読んでいただきありがとうございます。

僕は理学療法士の国家資格を持っているayumuと申します。

今回の記事は前回作成した疼痛のメカニズム実例から

医療現場で見かける疼痛の一例を記事にしました。

何度もお話ししていますが

疼痛と言うものは非常に複雑な現象であり、
客観的な判断が難しいです。

あくまでか「疼痛の考察」かと言う形で話を進めます。

1.急性期の考察

2.慢性期の考察

3.急性と慢性を繰り返している例

4.【最後に】


1.急性期の考察

例 TKA術後の炎症

結合組織の損傷による炎症反応により、
化学物質(ヒスタミン等)がポリモーダル受容器に刺激を伝え、
痛みとして発生していると考えられます。

これらの痛みは炎症反応が治まり、化学物質の濃度が正常になれば、
受容体も反応せず、痛みとして発生しない
と考えられます。

急性期は痛みの原因の特定が比較的容易に考察できます。

2.慢性期の考察

例 半年以上継続している腰痛

病態や身体所見から骨、神経、筋、血管、認知等様々な要因が考えられます。

虚血、筋萎縮、神経が痛みの感作により過敏になっている。などなど

要因として考えられる事柄に対し治療を行っても改善しない場合もあります。

慢性的な疼痛は原因特定が難しいです。

疼痛の要因を考え、その疼痛軽減に対するアプローチを行う。

その結果、疼痛がなくなったのであれば、
その考察が正しかったと考えられる。

思考を放棄するのは勿体無いです。

疼痛の大きな要因を考えることは大事だと思います。

3.急性と慢性を繰り返している例

疼痛の出現に関しては、急性痛と慢性痛が同時に発生していることがあります。

例:関節リウマチによる関節痛

症状:滑膜炎の再燃が断続的に繰り返される

4.【最後に】

多くの学問も同じことだと思いますが、

知れば知るほど、知らない事、分からないことが増えていく。

「知っている。分かっている。」と言う人は、

自分が無知であることを知らない愚者である。

僕はそう思います。

僕がそうでした。
それに気付いた経験があります。

学生の頃疼痛に関する勉強をしました。

その当時は痛みに関して周りの人より多くのことを知っていると思っていました。

疼痛に関する問題のほとんどを答えることが出来ました。

理学療法士の資格を取り、

他職種の人間や医学論文、薬学についてなど

自分が知らなかった疼痛の世界を知ることで、

自分自身が知っている疼痛の世界の小ささを知りました。

そして今も

「僕自身は知らないことを知らない愚者」
です。

読んで頂きありがとうございました。

次回は最後で

疼痛に関する専門用語の解説を記事にします。

ありがとうございました。


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