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パンとエスプレッソと

今夏旅行をしたとき、どうしてもモーニングを食べに行きたいお店があった。
そのお店のこれが美味しいであるとか、情報は何も知らない段階で、
直感でどうしても行きたいお店だった。
それが、「パンとエスプレッソと」だった。
パンとエスプレッソと〇〇ならわかるものの、
なぜエスプレッソ「と」なのか?
その独特な言葉のリズムに惹かれた。
このお店は絶対美味しい!そんな確信があった。
結局、時間的都合で寄れず泣く泣く断念したのだか、今秋大阪に出店したとの情報を得て小躍りしたのだ。
関西は夫の実家があり、個人的にあまり遠い感覚を持っていない。
大阪の店舗では、エスプレッソの提供はないようで、店舗名の「エスプレッソと」の部分は朱色の矢印で消されている。それもまたオシャレだなぁと、選ぶ言葉の秀逸さがピカイチな友人に話すと、「それをオシャレと思えるあなたがオシャレ」と返され、わたしはまんざらでもない得意顔だ。

お店のSNSでも、投稿の最後は必ず「エスプレッソはありません」のハッシュタグが毎回つく。
そこもまた、なんだかいい。

これだから「ことば」は面白い。
使いようによっては人を喜ばせたり傷つけたりする繊細さも持ち合わせるけれど、
私は「ことば」を楽しみながら適度な距離感でこれからも長く付き合っていきたいと思っている。

パンとエスプレッソと。
#エスプレッソはありません
エスプレッソはなくとも、わたしは喜んで行きたい、確信した美味しさを味わいに。
#パンとエスプレッソと

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