映画「哀れなるものたち」ベラはイブ説

ネタバレしかありません。

映画解説とかでも語られていないのですが
ベラはイブとして描かれてますよね？
結構、わかりやすく描かれている気がして
「みなさん、どう思います？」をこめて、久しぶりにnoteに書いてみます。

ヒント１　りんごの実を食べて「知」を得る

あまりにも有名な旧約聖書のエピソードですが
イブはりんごの実を食べて「知」を得てしまいます。

ベラは突然、股間にりんごを入れますよね。
まぁ性の目覚めを描くシーンですけど

りんごを入れるっておかしくないですか？
その次に「きゅうりはどうかな？」とか言い出しますが
なんというか、普通、きゅうりが先だと思うんですよね。
なにをもって「普通」とするのかわかりませんけど。
形状的にりんごを入れようって考えるかな？

あえて違和感のある「りんご」にしたのは意味があると思うんですよね。

ヒント２　誘惑者＝ダンカン＝ヘビ

ダンカンがベラを誘惑して外の世界に連れ出すわけです。
旧約聖書でもヘビがイブを誘惑してしまい
怒った神様は「腹ばいでしか生きられない」という罰を与えます。

パリでダンカンがめちゃくちゃ腹ばいになってませんでした？
ダンカンってずっとご様子がおかしくて
すぐに感情が高ぶってエクレアを投げたり、人に怒鳴りまくるとかします。
アホだねーって感じですが
いきなり地面に腹ばいになってのたうち回ったシーン、
面白いけど違和感ありませんでした？
あれ蛇の表現なんじゃないかなー。
たまたまあんなことしないと思うんですよね。

神が蛇に罰を与えたシーンなんじゃないかしら。

ヒント３　創造主ゴッドが作った

これはそのまんまですけど
ウィレム・デフォー演じる天才外科医ゴッドウィンはゴッドって呼ばれてましたから。
ゴッドはアダムとイブを作るもんです。

ヒント４　恥を知らなかった

イブはりんごを食べて天国から追い出されて
初めて恥というものを知り葉っぱで局部を隠したりするわけですが
ベラは「良識」を知らない存在として描かれています。
胎児の脳を移植されたから、っていう背景はもちろんあるんですが
純粋無垢で、恥の概念を持たないベラは
天国で暮らしていたイブそのものだと思うんです。

というわけで、ベラはイブを象徴して描いているんじゃないかなと
思ったんですけど、皆さま、どう思います？
私の考えすぎでしょうか。もう一度見直したいです。
コメントいただけると嬉しいです。

また、おまけですが、ゴッドウィンが父親にされたいろんな実験のうち
指を釘で打たれるってありましたよね。
あれも結構、十字架に架けられたキリスト感ありませんか？