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コロナ陽性に思うこと

あぁ、他人事だったんだな。
防護服の看護士さんに検査されながら思った。
何もかもがビニールに入れられている。机に置いてある物たちが、直接触れないで!と訴えかえてくる。箱ティッシュまでもが、そう言っていた。

陽性を告げに来たお医者さんは3メートルくらい向こうから検査結果の紙を半分投げるような形で渡して来た。そして後退りして、また3メートル離れたと思ったら、色々としゃべり始めた。

他人事が自分ごとに変わった瞬間、お医者さんの話はほとんど耳に入って来なかった。大阪府が入院者を減らしたいから簡単には入院できませんねんでうんぬんかんぬん、あぁなんかそんなこと言ってたな。

ただただその3メートルの距離に感じる何とも言えない気持ち。コロナが人を隔てる、人を傷つける。陽性かもしれないとなったときから、生じるこの隔たり。このまま入院して回復せずに亡くなったらと想像すると、そして、そんな人が実際にたくさんいることを思うと言葉にならない。

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