#makers_u18 DAY1→DAY4
6日間が終わったーーーー!!!!全然寝なかったーーーー!!!!今のこの熱い思いと学びをシェアしたい、そして私自身が忘れたくないから、勢いでnoteを書いてみることにします。時系列順に、その場その場で自分が考えていたことを書いていこうかな。思い思いに書いてるので長いTwitterって思ってくれると嬉しい。
※MAKERS UNIVERSITY U-18についてはコチラ
私が思うに、今回の #makers_u18 は2つの時間軸で分けられる。
前半(DAY1→DAY4)は、起業家から出されたアジェンダにチームで全力で向き合う時間。
後半(DAY5→DAY6)は、自分自身について考えて、それを他者に全力で伝える時間。
それぞれで本当に、本当に濃い時間を過ごした。
多分、1人1人視点が違うから、私の学びとは全然違うものを得ている人も数多くいると思う。それはそれで、皆の話をどこかで聞けるのが楽しみ。
前半はざっくりこんな感じ↓
DAY1:仲良くなったり、もらった資料を読んだり
DAY2:Think Bigとは?/アジェンダの定義/インタビュー/兄貴タイム/アジェンダについて揉める
DAY3:プロジェクト案出す/ジンジブ/HASSYADAI/しゅんしゅんタイム/めぐるんタイム/最大化
DAY4:石井食品/詰め/発表/SKY LOUNGE
(あくまで私のいた教育チームの場合。チームで時間の使い方は全然ちがう。)
前半の学びを一言で表すと
密度と理解に妥協していた自分。人を信頼するということ。
そんな感じで、悔しさと自信がカオスに絡まった、学びと成長の6日間だった。
前半、はじまり。
DAY1(03.25)
はい、まずこれ。いきなりやらかした。まさーか2度寝するとは思わなんだ。10分遅刻してしまいました。。。でも会場は和気あいあいとしていて、すんなり輪に入り込めた!!良かった良かった。
そして竹田さんによるMAKERS紹介始まる。その後アイスブレイク始まる。
それが終わると起業家とアジェンダの紹介。4人1組になり、4日目の17時にアジェンダについて考えた結果を発表するらしい。6つあった中で、自分のやってきたこととかけ離れている(ように見える)お金orテクノロジーか、自分が高校3年間でやってきた地域or教育かで悩みましたが、自分がこれからやりたい高校生インターン事業に生きそうだな~と思って教育を選びました。
教育チームのメンバーは私、さくら、ゆーじん、らく。そして併走メンターにしゅんしゅん。あだ名で皆のこと呼び合おう!ってなったんだけど、以前からの知り合いだったしゅんしゅんだけはこれまで渋川さんって呼んでたから最初慣れなかった。笑
さくらはこれまで国際に、ゆーじんはプログラミングに、らくはデザインに。それぞれメインで関わってるジャンルが違くて、この多様性…これがMAKERS…!!ってなったのを覚えてるなぁ。
私達は、一般社団法人アスバシ代表理事の毛受芳高さんから出されたアジェンダと向き合うことに。内容はコチラ
「一人の若者の力も無駄にしない、創造的で活力ある社会をつくる」ために、「高卒ベンチャー就職」の可能性を探り、「高卒就職の在り方を変える具体的なプロジェクト」を考えよう。
最初は「割と具体的だし、考えやすそうじゃん!」なんて印象だったけど、実際は全然そんなことはなかった。
そのまま流れですぐ毛受さんから色々現状について教えてもらう時間が始まった。
印象に残ったこと
・大学生が新卒で会社に入った時、高卒から就職している人はすでにキャリア4年目である
・高卒ベンチャー就職のメリットは「学費がいらない」「時間を仕事に投入できる」「その分自分の分野で成長できる」
・転職が当たり前の時代に、必ずしも大卒の方が稼げるわけではない
・大学が本質的になるにはどうしたらいいんだろうか、今は就職予備校化してる面もある
・問題なのは、高校生が多様な選択肢を知らないことである。(MAKERS UNIVERSITY U-18の参加者は)知った側として是非それを周りに発信してほしい。
・「現場」で働くという言葉は、ネガティブではない
・高校側で改善したい状況は2通り。①職業高校で就職情報がわかりやすく届いていない②進学校で高卒就職という選択肢が伝えられていない
・是非おなじ「高校生」という目線から何かしらの改善案を出してほしい。
確かに、公立の進学校に通っていた私の環境では「高卒就職」という選択肢はないがしろにされていたように感じる(就職だけでなく、推薦や私大もかな)。少なくとも、フラットではなかった。大学進学が形骸化しているということは、嘘ではないだろう。どうやったら改善できるかな。
そんなことを思いつつ話しているとあっという間に夕飯の時間はやってきて、私たち教育チームは毛受さんとお別れをした。
さて!ご飯を食べ始めたところで改めて自己紹介をしよう!ってなって、私たちは最初のアイスブレイクで使った「ディスカバリーインタビュー」をもとに、「人生の背景」「最高の瞬間」を共有した。ここで話したこと、聞いたことは、宝物だと今でも思う。このチームで良かったと思えた瞬間だった。自分をさらけ出し合えてよかった。
ホテルに移動して改めて併走メンターの部屋に教育チームで集まった後も、お互いについて話したり、いいチームの関係を作れていたと思う。あとは、もらった資料を読んだり。そして、ターゲットは「進学校に通う高校生」に絞っていこ~ってことまで決めて、明日から頑張ろう!と解散した。
※その日のメモ
…ただ正直、アジェンダに向き合うという意味で、この1日目夜の時点では割と不安だった。でも、チームの皆と折角時間をかけて仲良くなりつつあるのに、「不安だ」と口にすれば、折角和気あいあいとしているこのチームが崩れそうで怖くて、言い出せなかった。すごく嫌なことではあるけど、チームを信頼しきれていなかったんだ、この時。ゴールは見えてる、けどそこに行くまでの具体的なプロセスが見えていない。暗中模索なんて、怖すぎる。
だから解散した後に、自分で何となくプロセスを考えておこうと思って、しばらく寝れなかった。
DAY2(03.26)
考えた結果、「基盤を固めないとどんなプロジェクト考えても崩れるんじゃね?」と至り、朝ごはんを食べながら皆に「まずはチームで共有するべき意識について考えようよ!」って提案した。具体的には、Think Bigの定義と、アジェンダの定義を2日目の午前中いっぱい使って考えよう、というもの。
WHATの前にWHYを共有する。私の尊敬しているサイモンシネックさんの考え方だ。
色々考えて、思考を深めて。午前中使って、何とか考えることができた。
ThinkBigの定義 ver1.0
「1人1人が輝ける社会を作るために、固定概念を覆し新たな変化を生むための、アウトプットを考えること」
アジェンダの定義と解釈
「『一人の若者の力も無駄にしない創造的で活力ある社会をつくる』ために、『高卒ベンチャー就職』の可能性を探り、
『高卒就職の在り方を変え』→高卒就職という選択肢を増やす
具体的なプロジェクトを考えよう。」
目的:大学に行ってメリットを感じなかった人・進学校の高校生への選択肢が増えて、本質的に動けるようになること
「いっぱい考えたね、私たち!」と思考が連なる紙を見て、満足感。これは時間の投資。行動軸ができたから、もういける。ただ、他のチームはもう行動していることに対して、少し、焦り。安心感と焦燥感が心地よく自分を満たしてくれていた。
ここで少し安心したのもあって、お昼にしゅんしゅんおススメのピザを食べに行きました!!おいしかった!!
そして午後からはフィールドワーク。東京のまちを、この「教育」をテーマに駆け巡った。らくの高校に突撃、断念。渋谷で街行く高校生らしき人にアンケート。途中、オンラインでお友達の澤泉くんと永遠ちゃんに協力してもらいインタビュー(急だったのに本当にありがとう涙)。など。
うん、不十分ではあるけど、急遽構想したにしては、結構情報を得ることができたんじゃないかな、と思った。
フィールドワーク帰還から夜ご飯までは、ゆったりしながら情報共有。
夜ご飯の間は、チーム1人1人ので強み弱みを話したり。
私たち、がんばってるよ~~!!やっぱり、午前中の時間使ってでもしっかり基盤作れてよかった!!さて、ここから、アウトプットしてかなきゃ。
そして夕飯後。「兄貴タイム」がはじまりました。
兄貴タイムとは
これまで各チームにいた併走メンター(私たちの教育チームならしゅんしゅん)が他のチームに行き、アジェンダや進捗について説明を参加者の高校生から受ける。
そして30分間、併走メンターは行った先のチームに対してフィードバックを行う。そんな感じのことを3回繰り返す!という時間。
今の時点でアウトプットが1つもできてないから、あんま意味ない気もした。Why否定されても困るし。まあそんなことも言ってられないので、等身大の私たちをぶつけることにした。
1人目:りっちゃんさん
まず、Think Bigの定義やアジェンダについて説明。んんんん上手く伝わらない…?チームメンバーで長い時間をかけて共有してきた「あたりまえ」の感覚を言語化するのに苦戦して、わたしたちは伝えることに時間をかけすぎてしまった。満足にフィードバックの時間がないまま交代。悔しさが残る。
2人目:まくりさん
とても丁寧に「聴く」人だなと感じた。傾聴。自分たちで気づいていなかったところまで、聴くことで掘り下げてくれたと感じた。ThinkBigの定義に提案してくれた(って付箋に書いてたけど何を提案してくれたのか忘れちゃった…)。
3人目:けいさん
テンポが!早いねん!!まだ話してる途中で「なぜ?」を切り込む…焦るからやめてぇ!!って思いながらも必死にみんなで食らいついた。わたしは、何となくけいさんのペースに飲まれたら負けな気がした。ここまで皆で作り上げてきたものを崩させない、ゼッタイ!!って考えてた。
超速説明が終わった後、けいさんからは「この視点からみたときにはどう考える?」と、私たちが持ってなかった沢山の思考のフレームワークでアジェンダについて聞かれまくった。そして「アジェンダの中の論理性」を考えていないことを指摘された。
ああマジか…確かに考えてなかったし、そこ考えなきゃか…今の時点で具体的なプロジェクトの方に行けないのきついな…でも「根幹大事にしなきゃ、枝葉の方いけないよね」っていうことはチームの共通意識だし、whyを蔑ろにはできないよな。よし、やらなきゃ。
そしてこのツイートである。
そしてホテルに戻り、私たちは、アジェンダの意義、意味についてひたすら考えた。ぜんぜん、できない。進まない。そして、私とらくとの間で教育チームの方向性について意見が分かれた。対話を意識はしたけども、中々最初は理解できなくてキツイ時間だった。
そして理解できていないのに、理解しているであろう人たちの中で話し合いが進むのもきつかった。わからないことを「わからない」と言える壁、大きかった。悔しい。
(このやりとりは、私の主観で、もしかしたららくの主張したかったことは少し違うのかもしれない。今もちゃんと理解できていないかも。)
私「THINK BIGで、1人1人が輝ける社会を作るんでしょ?それって、自分たちがやりたいことをやれている状態じゃん。でもさ、このアジェンダの『1人の若者の力も無駄にしない』って、大人の主観で、もしかしたら『無駄』に見えることこそ、若者がやりたいと思っていることなのかもしれない。そう考えると、このアジェンダとTHINK BIGとは相反するものじゃない?アジェンダは、若者に対する押し付けにならないかな。」
らく「例えそうだとしても、らくたちはこのアジェンダに乗っ取って考えていくべきだと思う。何かしらアジェンダに論理性が足りなかったとしても、それも含めて毛受さんが出してきたアジェンダなんだから、このプログラムに参加している以上はそれに乗っ取っていこうよ。」
言いたいことはわかるんだけど、わかるんだけど、私たちが今それを選択するべきなのかがわからないよ。それは妥協ではないの?
ああ、アジェンダが押し付けでないとわかれば、プロジェクトに進めるのに。
そうだ!毛受さんに、アジェンダの定義を尋ねてみよう。…返信が返ってこない。(深夜1時だしそりゃそうだ)
どうしよう。どうやってチームを進めていったらいいんだろう。
しゅんしゅんは「全員で話し合って、決めた方向性なら、それが正解だよ。」って言う。
ゆうじんが、こう言った。「俺は2人ともの言ってることわかるよ。全員が納得するまで話そう。」
だから、話した。アウトプットに移りたい焦りはある。でも、今、納得しなきゃチームはバラバラになる。だから、話して、話して、話して…結局方向性はどちらかになんて、まとまらなかった。
そして、何故か教育チームに混ざっている、アジェンダを無視して行動している班①とひたすらアジェンダに沿いながらアウトプットしている班②のメンバーたち。君たち自分の班はどうしたん(それどころじゃなくて聞けなかったけど)。
ああ、どちらの班の選択も、正しい。今は、私たちがチームの方向性を決めなきゃいけない。
…そして、さくらが(この辺意識が朦朧としてたけど確かさくらが)、こう言った。「アジェンダでもThinkBigでも、私たちが大切にしたいのは潜在的な層の主体性と選択肢だよね。そこが同じならいいんじゃないかな。」
ア、アウフヘーベェェン!!!!!!!!
いや、それだよね。そこが共通してれば、具体的なプロジェクトはいけるよね。
うん、もうアジェンダかThinkBigかなんて、いいよ。それを超えた共通の意識がチームで共有されているんだもん、私たちはそれを大事にしながらプロジェクトを考えていこう。
OK!!まとまりました!!解散しよう。もう深夜2時を過ぎてる。睡眠is大事。3日目の午前中に猛ダッシュでプロジェクトを考えよう。
そんな感じで2日目が終わった。
思考の山たち。
DAY3(03.27)
午前10時より少し前?に開始。早速アイデアを出そうと、ブレストで付箋とペンを持ってひたすらプロジェクトを考えることにした。
…けど、アイデアは一向に出ない。ブレストのやり方がまずいのか?アウトプットが下手すぎる。質より量とかいうけれど、量がそもそも出てこない。私が考えついたアイデアも、何かありきたりで、つまんない。え、こんなもんなの??
そんな中、ゆーじんとらくが「それいいね!!」ってなるアイデアを出した。
ゆーじん:ハッカソン(単純な欲望に訴えかけて参加者をつのり、多くの層を社会と繋げる)
らく:“「好き」をバイトにする”→「行動力と情報リテラシーを高める」→「好き」で社会と繋がって、稼ぐ経験ができるプロジェクト
よし。これでいこう。とりあえずこれをまとめよう。もう11時過ぎ。
12時にはここを出て、アジェンダに関する会社にリサーチにいかなきゃいけない。
ああ、まだ曖昧で不十分だけど、何となくアウトプットを出せてよかった~~!!ここからヒアリングして、さらに考えていけば、多分明日には間に合う!一層のギアはかけていかなきゃだけど、とりあえず良かった!!
これからプロジェクトを形にしていくワクワク感を胸に、会場を出発した。
「「「「「がんばるぞぉ~」」」」」
リサーチする会社に向かう途中に、しゅんしゅんの提案で、1人1人「チームメンバーから好きなところを言われまくるタイム」をした。照れながらも楽しくて、心の中で「ああ、この教育チームで、このメンバーで良かったな、大好きだな。」って思ってた。
リサーチに行った二つの会社はこちら!
ジンジブ: https://jinjib.co.jp/
高卒就職の現状を聞いたり、特に進学校との関わりを質問した。
HASSYADAI: https://hassyadai.com/sp/
三浦さん(写真真ん中)の人生や事業内容を聞いたり、私たちのプロジェクトにフィードバックをもらった。
どちらも素敵な事業を行っている会社でした!急なご相談でしたが、快く引き受けてくださりありがとうございました!
そして、15時30分頃にHASSYADAI三浦さんへのヒアリングが終わった。
お昼ご飯を食べてなかった私たちは、コンビニで買い物をし、軽い休憩をした後に引き続きHASSYADAIでプロジェクトのブラッシュアップをしていくことにした。
「どうだった?」
「ああ、濃い時間だったね。」
「私たちが考えたアイデアを既に実行している人たちがいるんだね。」
「私たちが考えたアイデアを超えるものを一瞬で出されちゃったね。」
「まだまだここから、頑張っていこう。」
疲労感と、頑張りたい、という思いが混ざった休憩の時間だった。
しゅんしゅんタイム
休憩も終わり、そろそろプロジェクトの改善を皆で考えていこうと思ったタイミング。16時を少し回ったところだろうか?しゅんしゅんが、こう切り出した。
「皆さ、さっきここに来る途中、お互いの好きなところを話していったよね。じゃあさ、今度は、お互いの嫌いなところを話していこう。」
????????????
え?何言ってんのしゅんしゅん?
意味がわからなかった。
理由は2つ。1つ目は、プロジェクト発表への時間が迫っている中、今はもうチームビルディングをする段階ではないと思ったこと。2つ目は、チームビルディングにしても、嫌いなところを指摘し合うなんて、すでに強みと弱みを互いに共有している私たちにとって、その効果は薄いのではないかということ。
しゅんしゅんの行動の意図がわからなかったけど、その時は明確に上の理由を言語化できていなかったから、結局、なんとなく嫌いなところを言い合うタイムが始まってしまった。
4分間、ほとんど沈黙や思考で時間が過ぎる。ぽつり、ぽつりとは出るけど、だって、嫌いじゃないんだもん。そりゃ人間だから不完全なところはあるけれど、それぞれ自分たちではそれを自覚しているし、嫌いなところとして指摘する必要性を感じない。
それが終わると、さらに問い詰めるような声で、テンポで、しゅんしゅんからの質問が続く。しゅんしゅんは、断定しない。昨日の言葉が蘇る。「全員で話し合って、決めた方向性なら、それが正解だよ。」あくまで疑問形で、鋭く聞く。
「今の私たちは、Think Bigだと思うか?」
ゆーじん、らく、さくらも、明らかに表情がさっきまでと違う。どうしよう。どうしたらいいんだろう。
でもここで、プロジェクトが不完全なのは認めても、私はチームを否定しちゃいけない。多分、そんなことしたら崩れて、立て直せなくなる。この時間が嫌だ。不毛だ。プロジェクトに移らなければいけないのに、なぜ、今?意図が読めない。
ただ1つ、しゅんしゅんがチームをネガティブに捉えようとしているなら、私はポジティブでなければならないと思った。
しゅんしゅんとのこんなやりとりを覚えている。
「今、何が足りていないと思う?」
足りてなくなんかないと思います。
「どうして?」
私たちは1人1人が高め合って補い合える素晴らしいチームだし、プロジェクトとしてはまだ不完全でも、これから最終日までには絶対最高のものが作れると思ってるからです。
「それはあゆだけが思っていることじゃないの?あゆ昨日の夜、これまで誰かと意見が対立したときそれを乗り越えた経験ないって言ってたよね。」
…。(こんなん言い返しようがないじゃん。昨日の夜の発言はそうだけど、何で今その弱い部分をここで言うの?ずるいよ、って思ったけど、口に出したら涙が出てしまいそうで言えなかった。)
しゅんしゅんは他の人に同じ質問をしていた。
どうして????
理由がわからなくて、屈してしまいそうになるチームが怖くて、泣きそうだった。泣いたら多分チームは壊れてしまうから、私は泣くわけにはいかなかった。全体併走メンターのめぐるんが途中、気づいたら合流していた。
しゅんしゅんのこれまでの「楽しんでいこう!」「いいね!」「がんばれ~!」と士気を上げていく態度とは全然違う。怖い。私たちは否定されているのか?目線や、表情や、仕草が違う。言動が、違う。なぜ?
「私としゅんしゅんは、多分目指しているところは一緒で、対立してはいない。ただそのプロセスが違うだけだと思います。だから、結局今の自分たちは一刻もはやく力をいれてプロジェクトのブラッシュアップに取り組むべきだと思うんです。この時間がこれ以上あっても、良くない。」
そう伝えた。これでこの時間が終わるかと思った。終わらない。どうしてなの?しゅんしゅんからの問いかけは続く。やっぱりいつものしゅんしゅんじゃない。何かしら意図があるんだろうけれど、それがわからない。
そして、17時30分を過ぎたところだろうか。しゅんしゅんはこのあと抜けなければいけないらしく、「あゆが言ったことと俺の言ったことの類似点が何かチームで話して。俺が帰ってきたら共有して。」と残して、HASSYADAIから去っていった。
めぐるんが、困惑しているように見える。突然いつもと違うしゅんしゅんを見たら、そらそうなる。というか私が困惑している。
より良い結果にしようとした上での行動なのはわかるんだけど、なぜしゅんしゅんがその行動を選択したのかが、わからない。
頭の中はぐるぐるしたまま。
私たちのチームは恵比寿へと戻った。
めぐるんタイム
しゅんしゅんが抜けている間、教育チームには併走メンターとしてめぐるんが入ってくれた。他のチームと交流している時間はないので、別室にこっそり移動した。
兎にも角にも、進めていくしかない。
私たちはめぐるんに、自分たちがこれまでやってきたことを共有した。めぐるんは、ものすごい速さでそれを紙に書き留めた。
そして、その数枚の紙を私たちに見せて、こう言った。
「これが、昨日と今日を使って君たちが残してきた成果だ。」
あれ…私たちの数十時間が、たった、これだけ?
「今の君たちの時間の使い方は甘い、あと何時間残ってる?今は19時。発表は17時。でも、その前に10時に君たちは千葉に行ってプレゼンをするんだから、8時には遅くても出来上がってなきゃいけない。」
「できるのか?2日かけて、これだけしか残していない君たちが、今から何かしら起業家に対してゴールを提示できるのか?」
「相当、厳しいだろう。」
「そんな甘さを感じて、君たちにしゅんしゅんがあんな態度をとったのだと思うと、納得がいく。」
…その通りだ、厳しい。言葉を返せない。知らないうちに時間に対して、クオリティに対して、密度に対して、妥協してしまっていた自分が悔しくて、目から涙が溢れ出る。
めぐるんは続ける。
「君たちは、Makers生なんだ。MAKERS UNIVERSITY U-18に選ばれて、一員としてここにいるんだ。」
…去年U-18に選ばれなくて悔しかった自分の感情が蘇る。今年もう一度挑戦して選ばれたのに、この環境で最大限の力を発揮できていなかった、無意識にリミットを決めていた自分が悔しくなる。
「これまで本当に無駄な時間はなかったのか?」
あったよ。何度もあった。休憩なのか話し合いなのかわからない時間。ただぼんやりと歩く道。このまま進めていっても駄目だとわかっているのに、ただ悩んでいるだけの時間。そのほんわかした感覚がチームの特徴で、良いところで、最大の欠点なんだ。
悔しい。悔しい。悔しい。色々な悔しさがぐちゃぐちゃに混ざって、涙が、とまらない。
19時40分。「1人1人これから意識することを20分で、まずは1人で考えて」と、めぐるんが言い、部屋を離れた。わたしの隣にはさくら、向かいには、ゆうじんとらく。全員のペンを走らせる音が、重なっていた。
12、3分過ぎたところだろうか。ペンの音が止まり、さくらが切り出した。
「皆、もう終わったよね。時間もったいないし、共有しよう。」
それぞれの意識することを掲げた。
自然と生まれた合言葉は、「最大化」だった。
最大化の定義なんてどうでもいい。感覚で良い。4人で過ごすこの一瞬一瞬が、最大化されているか?それを共通意識で持つことだけだ。
20時になってめぐるんが戻ってきた。リスクを考えるよう言われた。
寝ないリスク、企画が完成しないリスク、6つくらい出した。
結局、このリスクは頭に入れておくだけで良いという判断をした。出来るだけ避けるよう、最大限の成果を出す。出して、ちゃんと寝る。いざそのリスクに瀕したときに、それは考えればいい。
それが終わると、私たちはそれぞれの役割を考え始めた。
私は、これまでチームが穏やかに仲良くなるようビルディングしていたけど、もうこのチームでの信頼があれば、それをする必要はない。とにかく、前進して、進むべき方向をどんどん提案していく。ファシリテーショングラフィックもやる。
ゆうじんは、私やほかのメンバーが進んだ方向性が間違っていると感じたら、いち早くブレーキをかける。疑問を呈する。妥協しない。
さくらは、とにかく言語化がうまい。わたしやゆうじんやらくが感覚で喋って伝わりにくいところを、チーム全体が伝わるように言い換えてくれる。わからなくなった瞬間に妥協しない。全体を見れるので、サポートが圧倒的に上手い。
らくは、圧倒的に思考しているから、チーム全体に新しい方向性をアイデアを提案してくれる。これからチームが進む上で、プロジェクトの核になってくれる。
全員が、全員の力をフルに出して、チームとして最高の形になる予感がした。
この時間は、圧倒的に全員がゾーンに入っていた。
口にすることは「最大化」じゃないから誰もその時は言わなかったけど、私はチームとして最大化されているこの瞬間と感覚に、最高に興奮していた。
話した。ひたすらに話した。ちょっとでも悩んだら、悩んでいるこの瞬間は「最大化?」とチームで問うようになった。圧倒的な、時間の密度だ。
ターゲットは本当に進学校でいいの?行動力と情報リテラシーが大事、ならどうやったらそれを持てるのか、自分たちの経験は?
宿に戻った。気がついたらしゅんしゅんが私たちの様子を後ろで見ていた。
ごめんなさい、ありがとう。
少しだけ、この言葉を皆で共有した。
そして、4日目の朝までに成果を残せるよう、時間を最大化するよう、ひたすらにアイデアを出しまくっていった。
もう朝の4時?5時?皆の意識はなくなりかけてる。それでも何とか、アイデアをまとめていった。解散したのは5時半くらいだった気がする。
根気で、朝までに企画書も仕上げた。
そして朝7時、寝た。
DAY4(03.28)
「あゆちゃん!!!!あと5分で宿でなきゃヤバイ!!!!!」
さくらの声で目が覚めた。
え、、。?今何時?8時45分?やらかした、寝坊してしまった。アラーム聞こえなかったまじか。
10時までに千葉行ってプレゼンでしょ?やばいやばい。
死ぬ気で準備して何とかギリギリ間に合わせられた(?)。
千葉に向かう電車の中で、まとめた企画書を皆に共有した。
企画書を作る中で、まだ考え切れていない懸念事項があったので、それを考えてほしい…と言い残し、私は電車で爆睡。ありがとうみんな。
そして千葉県船橋市に到着!!
早速石井食品さんにお伺いして、高卒就職への意識や現状を聞くとともに、私たちのプランへのフィードバックをもらいました!
特にアドバイスの中で印象的だったのは「お金」に関して。
・教育しかり、人材育成では事業に対しての「お金」がちゃんと生まれていない。お金を生む仕組みであってほしい。
・教育事業では、高校生に「稼ぐ」経験をさせることは一種タブー視されている。しかし、その「稼ぐ」は社会経験として大切だから、何かしら方法を工夫して組み込めると良い。
これまで自分たちが考えていなかった目線での話はとても貴重で、そして私たちのプロジェクトはまだまだブラッシュアップできるという感覚もつかめました。
石井食品株式会社の皆さん、株式会社ジョブウェブの皆さん、毛受さんと教育チームで!ありがとうございました!
そして、恵比寿へ帰還。
まだ良くできる、まだ考えぬける。
最後まで時間を全力で使おう。
私たちなら多分絶対できる。
新しい考え方を入れる。まとめる、分解して、もう一度組み合わせる。
ゆうじんが、お金に関して新しいアイディアをどんどん提案してくれていた。
皆で話して、話して。
そして、アイデアコンテストから発展
↓
「新時代の高校生インターンシップ」と題した「リアルクラウドソーシング型インターン」にアイデアがまとまった!!あとは発表に向けてポスターと企画書!!
15時40分。発表まであと1時間20分。企画書は、印刷の時間も考えて40分で作りたい。
PCで作ろうと思っていたけど、寝ぼけて充電し忘れていたから、私のパソコンの電源は切れてしまった。バカバカ。
「手書きで企画書にまとめる時間はあるかな…」
私がそうつぶやくと、らくが
「できる。」
って断言してくれた。ありがとう。
そのおかげで、スイッチが入った。
ゆうじんとらくが話している。さくらがまとめてくれている。その横で、私はひたすらペンを走らせた。ありがとう、そう思いながら書いていた。
そして60分かかってしまったけど、何とか手書きで企画書を作ることができた。
超えたぁ!!
発表
そして迎えた、プロジェクト発表。まずは毛受さんに向けて行う。やっぱり課題が高校生への「報酬」だから、そこを工夫したらいいかもしれないというアドバイスをもらった。もらったアドバイスを受けて、本当にアイデアが実現可能なように感じた。
そして、全体でのピッチ。
私たちのチームは最後だった。
しゅんしゅんが「最高にエモーショナルでいこう!」と背中を押してくれた。
少し緊張したけど、でも、達成感と自信と、信頼感と安堵が込み上げてきて、そして、最高に話せたと思う。
本当にありがとう。
もうだからね、その後の「お疲れさまごはん会?」はチーム1人1人を見ただけで込み上げてくるものがあって、終始泣きっぱなしだった!!
「明日からチームじゃなくなるのか」
「寂しいね」
ずっと、そんな話をしていた。
違う人と話した後、このチームに戻ってくるとき、自然と「ただいま」が口から出てきた。
本当に、このチームでよかった。
SKY LOUNGE
宿に帰ろうとした時。
「ちょっと、寄り道したくない?」
としゅんしゅんが言った。
そして連れられたのは、東京の夜が一望できる空間だった。
「じゃあ、最後今から、チームでありがとうを伝え合う時間にしよう。」
4日間を過ごした、長くて短い時間。伝えたいことが多すぎて、寂しくて、上手く言葉にしきれなかった。
これが、こんなに濃い時間がここで終わりなのが寂しくて、でもありがとうが溢れて。
永遠に続いてほしい瞬間だった。
今振り返ってみても、この時の感情はありありと思いだせる。
誰か1人でもいなかったら、この時間は作れなかった。
かけがえのない、尊い時間だった。
みんな、本当にありがとう。
MAKERS UNIVERSITY U-18前半(DAY1-DAY4)
Fin
後半に続く。
(4日間で終わったみたいになってるけど、後半は後半でめちゃめちゃ濃かったので!!それはそれでお楽しみに~!!)
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