「幸せ」に生きていますか?はなまる学習塾、高濱さんが語る人生論

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第7回
24 May.2021
【 登壇者 : はなまる学習塾: 高濱 正伸さん 】

第7回目の講義は、はなまる学習塾の高濱 正伸さんにといだんいただきました。テーマは「心」。

高濱 正伸さんについて
1959年熊本県人吉市生まれ。県立熊本高校卒業後、東京大学へ入学。東京大学農学部卒、同大学院農学系研究科修士課程修了。花まる学習会代表、NPO法人子育て応援隊むぎぐみ理事長。算数オリンピック作問委員。日本棋院理事。武蔵野美術大学客員教授。環太平洋大学(IPU)特任教授。1993年「花まる学習会」を設立。

人生「好き」と向き合う。ふたつの力。

高濱さんは東京大学を卒業後、大学院に進学し学生時代を6年間過ごされているのですが、その間に3浪4留を経験し、同世代とは遅れて社会に出ることなったといいます。そんな人とは異なる激動の20代の時期を過ごしたからこそ、年収や地位、他者の生活と比べるのではなく、「自分が心からいかに震えることができるのか」を軸に物事を捉えています。

高濱さんが、はなまる学習塾を設立したのは、20代に自分の心に直向きに向き合ったからであると言います。様々な価値観、文化、人に触れ、とにかく自分が好きだと想うことに向き合ったことで、「子どもと過ごす時が幸せだ」と確信し、塾の設立に至ったそうです。

「見える力」=見えない本質を掴む力
「詰める力」=最後までやり切る力


また、高濱さんのエネルギーの源、二つの力についてお話しいただきました。
自分の心が震える「好き」と向き合うこと、それは他社の評価にとらわれず、本当の自分を知ること、そしてそれを貫くことが必要なのだと思いました。

自由研究

妻:子供の習い事サッカーか水泳どっちにしようか迷っているんだよね。
夫:サッカーでいいんじゃない。
妻:……。

夫婦の仲をうまく取り持つことを例に、他者と向き合うことについてお話を伺いました。上記の会話では妻は「迷っている」心の状態を話しているのに対し、夫は答えを述べています。妻が会話の中で何を求めているのか読み解くことで、こうしたすれ違いは防げます。(こんな会話の積み重ねが、夫婦間のいざこざにつながるのだとか…。)

他者と向き合うには、相手の心は何が欲しがっているのかを読み解く必要があるのです。
それを高濱さんは「自由研究」と表していました。
相手の心に焦点を当てて観察し、なぜその行動に至ったのかの考え方を捉える事が重要。見えない心に焦点をあてて、人間の「自由研究」をしていくことこそが幸せに繋がるのだそうです。


所感

大学1年の時、やりたいこと、夢を公言して、それが失敗した時に妬みや嫌味を言われたことがあります。それから、それが恥ずかしくて、言葉にすることが少し怖くなっていました。
しかし、高濱さんのように、自分が本当に「好き」だと思うことを信じ、貫き通している人の言葉は力強く、エネルギーに溢れていました。
失敗とか成功とかじゃなくて、自分が本気で心躍ることを見つけ、最後まで貫き通せるか。それこそが、一度きりの人生を楽しむ秘訣なんだと。

そんな、エネルギーを放つことができる大人に私もなりたいなと強く感じました。




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