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すてきな魔法使いになりたい。

小さい頃から大人になるまで
身内にずっと言われてきた言葉がある。

「綾芽はほんまに器用やなあ」

小学生の頃、私は
勉強も運動も普通だったけど
絵と工作だけは必ず入賞していた。

祖父母の家に行くたびに
スーパーのチラシの裏に絵を描いたり
祖母のカバンや携帯電話に
キーホルダーをつけてあげたり。

きっかけは
日常の中のほんの些細なことを
繰り返し褒めてもらったことだった。

「綾芽は器用やなあ」
「綾芽は絵が上手いんや」

なんでも素直に受け止める年頃
だったこともあり、私はとにかく

「褒められる」という報酬のために
とにかく絵を描いた時期があった。

勿論絵を描くことも大好きだったけど、
それ以上に私は多分、誰かに
褒められたり認められたりするのが
好きだった
んだと思う。

きっと私がスーパーのチラシの裏に
最初に描いた絵は絵といえるような
ものではなかったと思うけれど、
祖父母がそれを褒めてくれたおかげで

「私は体育とか算数はあかんけど、絵は誰よりも得意なんや」と思っていたし、実際に何度も賞をとっていた。

逆に、
「体育とか算数はあかんけど」と
思っていたので、体育とか算数は
好きでも得意でもなかった(笑)

「他人の言葉」自体に力はない。
なぜならそれを言われた自分が
その言葉を受け入れることではじめて
「他人の言葉」は力を持つ。

とくに家族やいとこなどの
身近な大人の言葉と、
「自分が信じた言葉」には絶大な力がある。

けれど純粋無垢な子供は
言われた言葉を選ぶことができない。

「算数できないよね」と否定されても、
「絵が上手いよね」と褒められても、

全て信じてしまうのが子供だ。
(全員がそうではないのかもしれないけれど)

わたしは
人は魔法使いで、言葉は魔法だと思う。

褒めたり肯定したりするような
いい言葉を与えれば、
子供は自信を持ち
その能力を伸ばそうとする。

否定したり傷つけるような
悪い言葉を与えれば、
子供は心の奥底で意識的にも無意識的にも
一生その言葉に縛られる。

最近私は
小学生の指導をすることが増えたし、
もともと高校の部活にいって
アドバイス(になっているかは
わからないけど)をする機会があるので
生徒への声のかけ方を改めて
大切にしようと思い、この記事を書いた。

それはたとえ
ほんの1時間部活に参加するだけの
外部の人間であっても、
まだまだ未熟な指導者であっても。

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