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日陰で宝箱を開く時間をつくる

春の嵐がやって来ました。3月に入り、早速の荒天の予報です。

私は荒天の前は頭痛、倦怠感が酷く、鎮痛剤が手放せないです。

この荒天を乗り越えて、穏やかで美しい花の春を待ちたいです。


最近特に思うこと、それは「ポジティブがしんどい」という事です。


ポジティブって、元気ハツラツ、何事にも前向き、そんなイメージです。

反面ネガティブは、ジメジメ、ウジウジ、後ろ向き……。現代では勿論心身共にポジティブが推されるものだと思います。


私は、ネガティブです。

もうめちゃくちゃネガティブです。根暗ではないですが、失敗への恐怖、他人に評価される前に自分の評価を落としておくというリスクヘッジで、ネガティブ思考です。


このネガティブに沢山苦しめられました。

決して来ない過去を省みて陰鬱として過ごす事の非生産的な事。カビ臭くまとわりつく湿気のような空気感。想像し易いですね。

そんなネガティブから脱したいと思って、新しいコミュニティに飛び込んた事がありました。

素晴らしい世界でしたし、良き仲間にも出会えました。

そして、あまりにもポジティブなコミュニティでした。

昨年から蔓延するコロナウイルス感染症によって、私の「ポジティブ」は大きな負担に変わりました。流行当初は蔓延の恐怖、経済の下落、生活不安、有名人の感染、死去、緊急事態宣言による自粛……様々な要因で世界中が暗かったように思います。


そんな中、私が飛び込んたコミュニティは「こんな時でも手を取り合おう!」「皆で乗り切ろう!」というスタンスでした。

コロナ禍でもポジティブな気持ちを忘れない。ネガティブな気持ちを持つと心が蝕まれる。最もだと思います。

ただ、私にはあまりにも重たかったです。ポジティブシンキングの維持が。

ネガティブに振り切れて疲れ切った自分。飛び込んたコミュニティに救いはありましたが、今度はポジティブに振り切れた事で反対方向に疲労感を覚えました。

元々ハツラツと表現するタイプではないので、常に未来に向かって走り続けるようなポジティブなエネルギーは、キャパシティを超えてくるわけです。

その時に気付きました。自分にとってネガティブだと思っていた過去の思い出を省みる行為が、如何に自分に必要なのがという事を。

過去の思い出は、キラキラしていて、自分にとっては手に入らなかった物だけど確実に勇気や幸福の素になる物です。

それは、後悔にも妬みにもなりうる物ですが、確実に宝物です。

走り続けるためには、少し休んで宝物を眺める時間が必要なのだと気付きました。


過去の思い出に幾度となく救われ、湿った世界に留まって身体を横たえる事で、また陽のもとを走ることが出来たのです。


ポジティブもネガティブも、極端に振り切れると心身は枯れ果ててしまいます。

ポジティブもネガティブも人間にとって必要だから、あるセクションなのです。

だからこそ、良い塩梅を知り、陽のもとを思いっきり走ったら、日陰で宝箱を開く時間を作る様にします。


私は平均寿命まであと50年弱です。

これからも日陰で宝箱を開く事を楽しみながら、走り抜けていきたいものです。




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