ついたち詣り
5月がはじまりました。
去年の事故以来放置していたnote。
いちねんが経ち、無意識にざわついていた気持ちも少し落ち着いて
しばらくInstagramでばかり書いていた文章、リハビリ?がてらちょっとずつnote書いてみようと思います。
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毎月ついたちは登山がお決まりのコース。
登山と言うか、そもそもは砥鹿神社奥宮への参拝が目的で始まった本宮山行脚でした。
2012年。
フット・セラピーの勤務セラピスト5年目に入ったわたしは、スクール講師やマネージャー業務を経て、社員として中間管理職で働くなか、精神的な限界を迎え、契約変更してフリーランスとして勤務していました。
そもそも前職の棚卸専門会社で少しだけ精神をやられて退職に至ったのも、中間管理職に向いていなかったからなのに。それを忘れて結局中間管理職をしていたのだから、今おもえば当たり前の展開でした。
棚卸会社を辞める時に上長に言われた言葉…
年齢的にも特性的にも、この後どこで勤めようと宮本は管理職になるぞ。(意訳)
心配しての助言でしたが、完全に予言でした。
すごいなあ。
フット・セラピー在籍のフリーランスになり、友人の美容室で休みの日に間借り営業をスタート。今でこそ"間借り営業"はかなりポピュラーになった気がするけど、当時はまだちょっと珍しかったな。
しかし結局、間借りでは飽き足らず、自分自身がつくる空間を持ちたくなり。
春頃ちょうど良い物件に巡り合い、週1回程度のオープンで「にわとこ」を天白区植田でスタートさせました。
その夏、後輩セラピストの地元へ。
長野にお邪魔した時のこと。
たまたまの流れで、生まれて初めて参拝したのが戸隠神社奥社でした。
そこでなんとなくひいた、おみくじに書いてあったのは"今迄してきたことからは手を放して離れたところから後進を見守れ"というような内容のことでした。
ちょうど近々フリーランスの契約更新の予定があり、いつ完全独立するかを考え始めていた私。
少し早かったけれど、かなりタイムリーなお言葉に衝撃を受けました。
そしてその御神籤の文末には
砥鹿の大神を崇拝せよ、と。
「砥鹿の大神???」
生まれも育ちも日進市、三河に友達は居てもそこまで詳しくなかった私は、当時、砥鹿神社の存在を全く知りませんでした。
「へぇ〜砥?鹿?神社という神社があるんだ、なんて読むんだろ?愛知県から近いといいなぁ」
というレベルです。
そして調べて驚き、まさかの愛知県。
その後の契約更新で
わたしはすぐに辞めるつもりは無かったのですが
おそらく、スタッフの刷新をはかっていた社の考えもあり(それは理解できます)
エリアマネージャー的な立場の方から
『自分の場所があるなら集中したらええやん(フットセラピーは辞めて)』と、言われました。
技術が大好きなお店に入社して、管理職としても身を粉にして働いてきたつもりだったから
こんな形で契約が終わっていく事に、さほど惜しまれていないことに、一抹の寂しさはありましたが
実は管理職だった時代に、社の方針で、アルバイトさんに何人か辞めてもらうお願いをしたことがあります。
すごく苦しかった。
私のような現場の管理職ではなく、もう少し上の立場の人が言う事が礼儀ではないか?とも思ったし
一緒に働いてきた仲間に自分がそれを言わなければならない事、仲間の苦しい涙を見るのが辛かったけど
それをなんとかしようと動けなかったのは自分の力不足でもあり…
それが自分に返ってきたんだな、因果応報であると、妙な形で納得したものです。
寂しさも残るけど、そうして背中を押してもらったのだと思っています。
ということで9月末にフット・セラピーをめでたく退社。
完全独立のスタートである10月の初日に、本宮山の砥鹿神社をお参りすると決めたのは自然なことでした。
おみくじを引いてから2ヶ月ほどで、おみくじのとおりになったのですから。
調べたところ登山道があるようで、なんなら登ろうと思っていましたがその時は強い台風翌日。
初めての場所で登山も久しぶりと不安が大きく、初めての本宮山砥鹿神社参拝は車での行脚となりました。
その後、登山道にもチャレンジしたところ、とてもとても心地よい経験となり。毎月1日に登れる予定の時にはなるべく行くようにしています。
わたしは何かを感じたりするタイプでは無いので、具体的な理由でこれを続けています。
参拝を理由に定期的な登山をして体力の現状維持につとめられること。
山の空気をすって、頭の中が静かになる時間が持てること。
お参りをするなかで自分の日々をふりかえる事ができること。
などなど。
そうして参拝を休みながらも細々続けるなかで、巡り合わせの流れにのって2016年…
にわとこは岡崎の今の場所へ移転。本宮山がぐっと近くなりました。
そのうち、仲の良い出店仲間の蒼さんが山頂でついたちカフェをする流れになり、かつての"しかファミリー"仲間で登山をして。
その経験からかな、お弁当企画の発想が蒼さんに生まれ、それをきっかけにここ何年かはお客様と一緒に登れる機会に恵まれています。
長野県の戸隠神社から始まった
本宮山との縁。
わたしの身体にも、心にも、人との縁にも、恵みをもたらしてくれて。
あのおみくじが最初に背中を押してくれたこと
いつまでもうるさく語り続けると思います。
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