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知的遊戯としての暗号解読

このnoteでは知的遊戯としての暗号解読を扱う。暗号とは、大まかに言えば元のメッセージに何らかの操作を施して意味を分からなくした文章である。一方、その文章から意味ある言葉を引き出して見せることが解読である。なぜそれをするかと言えば、試行錯誤の末に意味のある文章が出てくる瞬間が楽しいからである。暗号を紹介し、歴史を記し、方法を示し、実際に暗号文の例題を出し、解読に挑戦してもらう。そういったことをやりたいと思っている。

わざわざ「知的遊戯としての」と銘打ったのは、noteにおいて暗号と言えば「暗号資産」「暗号通貨」といったお金の話か、セキュリティの話が主流のようだからである。そんな難しい話は分からないので、それは偉い人たちに任せておいて、興奮する真の知的遊戯(個人の感想)である暗号解読についての話をしたいと思っている。
(2023年12月30日追記:noteで「暗号」で検索すると、「古事記や日本書紀にユダヤの暗号が云々」「松尾芭蕉の句に暗号が云々」と、陰謀論めいた記事が多数引っかかる。ここで扱う暗号とは、そのようなつまらないこじつけや言葉遊びではないことを表明しておく。)

ここでは主に古典暗号(きわめて大雑把に言えば、コンピューター誕生以前の暗号)を扱う。その理由は、単純に現代暗号(コンピューター誕生後の暗号)は自分の手に負えないからである。
古典暗号は、自然言語の持つ「特徴」が残っている。一見でたらめな暗号文を注意深く観察し、その「特徴」を掴み、解読する。それがこの上ない楽しみである。紙と鉛筆を持って、暗号解読の世界に挑んでみてはいかがだろうか。

加えてこのnoteは、日本語の資料に乏しい暗号の紹介も目論んでいる。ただし筆者の英語力はそれほどでもないので、英文資料の解釈には常に正確性の問題が付きまとう。ご了承願いたい。

ここまで述べておいて今さらになるが、筆者は暗号について正統な学問を修めた専門家ではなく、一介の物好きである。よって説明も自分で噛み砕いたものであり、本職の人が見たらお茶を噴くようなことも平気で書いているかもしれない。これもあらかじめご了承願いたい。

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