シン:未来予想図

シン:未来予想図

高橋留美子は天才だと思う。

かの島本和彦は「タイミングだけで生きている」と語ったがほんとにその感覚がピカイチだ。

僕はらんま½が大好きなのだが、これは何とも素晴らしい作品なのだ。

主人公の早乙女乱馬は中国に武闘の修行に行った際、呪泉郷という呪いの泉に辿り着く。

そこは様々な悲劇的伝説があり、乱馬は若い女が溺れたという娘溺泉におちて、水を被ると若い女の姿になる呪いにかかる。

その後なんやかんやあり、日本に戻り父の兄弟弟子の天道家の三女と許婚になり、そこからラブコメという話だ。

何がすごいかと言うと、漫画(アニメ)の中にバンバンおっぱいが出てくるのだが、98%乱馬のおっぱいなのである。

乱馬は男である。がしかし、前述した通り、水を被ると若い女の`姿`になる。

つまり、いくらおっぱいが出てようがそれは姿が女の子なだけで、男のおっぱいなのである。

これに気が付いた時震えた。

高橋留美子は天才だと思った。

合法的に心理的にタブー感やら性的目線が薄れるのである。

ストーリーもほぼ一話完結で見やすいし展開も弛まない。

アニメに関しては声優がレジェンドだらけ。

是非とも見てもらいたい。

個人的に好きなエピソードは、獅子咆哮弾の回と呪いの掛け軸の回である。

なんと獅子咆哮弾の回には志村けんが声優で参加している。

CMでケンちゃんラーメンを流していたからスポンサーのねじ込みやら色々あったのであろう。

特に好きなキャラクターは、中国女傑族の戦士シャンプーである。

もう鬼可愛い。パンスト太郎の回でパンストをビキニのように体に巻く所があるのだが涙が出そうになる。もう鬼可愛い。

シン:未来予想図の歌詞の中に「緑色のペンで書いた手紙」というくだりがある。

これは坑水石鹸の回で、乱馬のライバルである響良牙がラブレターを書こうとする際、たまたま喫茶店の後ろの席の女学生が、「緑色のインクで手紙を書くと、恋が叶うそうよ。」と話しているのが耳に入り、「女の子のおまじないか。」と呆れるフリを効かせ、その足で文房具店に行き緑色のインクを買いラブレター書くエピソードから拝借している。

この話を聞いた女の子という設定で歌詞を書いた。

因みにこの良牙が書いたラブレターも渡す前に噴水に落とされ滲んで読めなくなる。

この響良牙というキャラクター(CV山寺宏一)がまぁ共感出来るキャラクターなのだ。

良牙は乱馬を追って呪泉郷まで行く、しかしそこで乱馬とその父により黒豚溺泉に落とされ、水を被ると黒い子豚になってしまう体質になる。

乱馬の許婚である天道あかねは、乱馬と喧嘩している黒い子豚が良牙とは気付かずにPちゃんと名付け、半ペットとして寝食を共にする。

良牙はそれ以降あかねの事が好きになってしまうが、自分がPちゃんだとバレたら嫌われてしまうと、正体隠しながら生活する。

Pちゃんとは、良牙にとって絶望感と幸福感を同時に与えるものなのである。

自分はPちゃんだという劣等感と罪悪感から自信が無くなり告白できない。

しかし、Pちゃんでなければあかねに抱かれ眠れることもない。

もうドラッグである。

坑水石鹸とは一時的に身体から水を弾き、水を被っても変身しなくなるアイテムで、たまたまこれを手に入れた良牙が、自信を取り戻し、あかねをデートに誘う回なのである。

まぁこの時のシャンプーもかわいいのだ。お化け屋敷の時の作画がいいのだ。

僕らは何かを言い訳にして、大事な事から目を逸らしてしまう。

これは、逃げ道を作りたいだけなのである。

ダメだった時に、本当の自分が傷つかない為の保険なのである。

「あー。まじでテスト勉強してないわー。」とか「昨日2時間しか寝てないからなー。」とか言うアレなのだ。

大なり小なり防衛本能が働き、僕らは勘繰って生きている。

人の気持ちなんて100%理解する事は出来ないのだから、せめて自分の気持ちは100%で伝えるべきだと思う。

それが出来れば苦労しないんだよな。

それはそうと、この曲は架空のラノベ『文化武っ!』の八坂凛子という架空のキャラクターの架空のキャラソンである。

文化武っ!とは文化部と運動部のパワーバランスが崩れた世界で、手芸部や美術部、吹奏楽部など全ての文化部が戦い、日本一強い文武両道『文化武』を決めるという青春ストーリーである。

主人公は清春学園唯一の男子、國定修治。

清春学園は元は女子校だったが、少子化が進み今年度から共学化されたが、元は超お嬢様学校で入試には料理、裁縫、茶道、華道と試験がある。

よって男子にはハードルが高く、母が茶道家、父が華道家で、家庭を顧みない両親に代わり、妹の為家事全般行ってきた修治が、男子では唯一の入学者となった。

書籍は全8巻、漫画が13巻(アンソロジー1巻含む)。テレビアニメは12話。OVAは県大会編4話と沖縄合宿回1話の計3枚出ている。

原作を大きく分けると執行部決定戦編。地区大会編。県大会編。全国大会編がある。

八坂凛子は修治の幼馴染だが、7歳の頃転校してしまったがその後執行部決定戦が終わった後に清春学園に編入してくる。

子供の頃に近所から逃げ出した犬に後ろから乗っかられた所を修治に助けられてから恋心が芽生える。

後にそれが犬の交尾の仕草だと気付き恥ずかしさの余り記憶を封印したが、編入先で修治に出会い封印した記憶が戻る。

しかし、交尾と修治がセットでインプットされてしまっている為、修治の行動がことある事に性的に感じてしまい、巨大な羽根ペンでぶっ飛ばすのがお決まりのパターンだ。

しかし、正ヒロインは文芸部の小泉明日奈なので、所謂負けヒロインである。

という設定なのです。

この曲は2枚目の音源の中で制作サイドがマジで大好きな曲なのです。大好きなのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?