広尾TC2021年募集馬「ハイアーラヴ20」を血統分解から見てみるページ

ハイアーラヴ20　牡馬

キズナ×ハイアーラヴ　母父Sadler's Wells
生産：木村秀則　厩舎：矢作芳人（栗東）　遺伝子：CT

この馬はハイアーラヴの産駒で、1年の空胎あけとなります。
ハイアーラヴは名種牡馬Sadler's Wellsに対してSharpen UpにKrisとShirley Heightsからの流れを汲むDoller Birdが組み合わされた広尾を支える牝馬です。兄クレッシェンドラヴはステイゴールドとの産駒で重賞戦線で活躍し、現在重賞2勝となっています。
ハイアーラヴに関していえばまずSadler's WellsとShirley Heights、Sadler's WellsとSharpen Upというそれぞれの組み合わせがニックスであり、合わさったそれらが牝系からアプローチできるのはかなり強みとなります。
あとはSharpen Up母のMixed Marriageの母Persian Maidと、Doller BirdのなかにいるHerbagerはニアリークロスで、純粋な欧州のスタミナを補うことが出来ます。
母をたどっていくとSunbitternという血統がありこれはDubawiの4代母だったりと超名門の牝系となのでこの血統じたい隙がないんですよね。
ハイアーラヴも高齢になってきたのでもう１頭くらいはハイアーラヴの後継牝馬がほしいなぁと思ってたりします。現在はキングズベスト仔ルックオブラヴ、オルフェーヴル仔パーフェクトラヴが繁殖入りしてますよね。（ルックオブラヴ20はミッキーアイルでアイル君の下だし血統構成はすごい良いと思うんだけど募集こないのかな）（パーフェクトラヴは繁殖入るってことだったけどまだ登録はされてませんね）

今回配合されたのがここのところ絶好調なキズナとなります。
キズナとの配合で良いのは、キズナのStorm Cat成分をより増幅させるような配合、なおかつ欧州なパワーや底力を補えるとより良い感じで、活躍馬たちから逆算してもおおむねそれは間違っていない理論となります。

もうキズナとのニックスになってきそうなSadler's Wells。ハイアーラヴとの配合の場合、母父というすごい近いところに来るのが良いですよね。
Shirley HeightsはMill Reefの下なのでお手本となるナスキロを構成します。

Storm Cat成分とは関係ありませんがキズナの母系にいる血統のFijiですが、Donatelloを頭に綺麗なHyperionまわりの血統が多く（Gainsborough系の血やSeleneとか）、Fairway＝Pharosもふんだんにいますね。
血統分解して気づきましたがこのFijiという血統は上記Persian MaidやHerbagerニアリークロスの関係にあることがわかりました。（Persian Maid≒Herbager≒Fiji）ディープ✖StormCatに対しこのFijiやDamascusの血が下支えしているのがキズナの強みなんだなぁと納得するとともに、それを増幅することになるハイアーラヴ20もまた面白いと思うのでした。

ハイアーラヴは21年産は再度キズナをつけられましたが不受胎となりました。来年には20歳となることもあり、どこまで仔を残せるかというところもありますが広尾の大事な良血ということで血が続いていってほしいなぁと思います。

21年度募集馬まとめページ　随時更新していきます
https://note.com/ayasecharlotte/n/n3eed847322b8