絶対に当たらないジロ・デ・イタリア2020大予想
絶対に当たらない大予想シリーズ第2弾、ジロ・デ・イタリア編。
特に需要もないと思うが、せっかくなのでいつもの3人でツール同様に四賞を予想してみた。
ツール・ド・フランス大予想。嬉しいことに多くの方にお読みいただきました!
ツール大予想振り返り編。的中率と面白さという観点から見ると、大変微妙な感じで終わりました。無念。
(1)ジロ四賞とは
ジロ四賞はツール四賞とほぼ同じだが、ジャージの色が違う。ツールはマイヨジョーヌをめぐる戦いが繰り広げられたが、ジロではバラ色の「マリアローザ」を争う。
ちなみにこうした特別賞ジャージの色はスポンサーによって決まることが多い。マリアローザはイタリアのスポーツ紙「ガゼッタ・デッロ・スポルト」のピンク色から取られている。
①総合賞 マリアローザ(バラ色のジャージの意)
各ステージの所要時間の合計が最も少ない個人総合成績首位の選手、
すなわち優勝者が獲得できる。
②ポイント賞 マリアチクラミーノ(シクラメン色のジャージの意)
中間地点およびゴールの通過・着順により付与されるスプリントポイント
ランキング首位の選手に贈られる。最強スプリンターの証。
③山岳賞 マリアアッズーラ(青いジャージの意)
等級が設定された山岳山頂の通過・着順により付与される山岳ポイント
ランキングによって決定。その年の山岳王が着用する。
④ヤングライダー賞 マリアビアンカ(白いジャージの意)
条件はマリアローザと同じだが、誕生日が1995年1月1日以降の選手だけで争う。
ツールとは違うカラリング。鮮やかな色が美しいイタリアの景色に映える。
(2)大エース・イギータグチの大予想
全外しがデフォルトなのに、ツールでは微妙に当ててしまったイギータグチの予想はこちら。
ところでnote自己紹介の「Sergio Higuitaguchi(セルジオ・イギータグチ)です」って誰やねん。いやEFのイギータにちなんだニックネームとはわかってるけど、セルジオ越後を思い出して、事故紹介ってタイポしてしまったわ。
①総合賞 マリアローザ
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア/トレック・セガフレード)
②ポイント賞 マリアチクラミーノ
ペテル・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)
③山岳賞 マリアアッズーラ
ラファウ・マイカ(ポーランド/ボーラ・ハンスグローエ)
④ヤングライダー賞 マリアビアンカ
テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)
今回のコンセプトは「過去の栄光メンバー」。確かに全員グランツールで同賞に輝いたことがあるベテラン選手。だけど現在も十分狙える実力者揃い。また中途半端に当たるのではないか。
なお、ヤングライダー賞だけは別枠。
なぜならば、ゲイガンハートは実は我々の友人。期待をこめての選出です。
実は我々の現地観戦の主目的はテイオの応援。テイオはフルーム、G、イェーツに続く次世代英国人総合系選手。イギリスの未来です。
(3)やっぱり好きな選手しか選べない、アヤフィリップの予想
毎回堅め予想と好きな選手で作る趣味予想の2種類を出すわたくしめ。今回も2パターンの予想を出しました。ちなみにツールの時は堅め予想ではなく
趣味予想の方が当たっていた。趣味、あなどれない。
堅め予想はこちら。
①総合賞 マリアローザ
ゲラント・トーマス(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)
②ポイント賞 マリアチクラミーノ
アルノー・デマール(フランス/グルパマFDJ)
③山岳賞 マリアアッズーラ
ファウスト・マスナダ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)
④ヤングライダー賞 マリアビアンカ
アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ)
総合とポイントは普通に今季好調かつ下馬評の高い2人を選出。すみません。山岳が読めないが、勢いのある増田…ではなくマスナダをチョイス。
昨年のジロで区間勝利も上げている実力派の26歳。今年CCCチームから期中移籍でドゥクーニンクに加入して以降、実に気合の入った走りを見せてくれている。地元イタリアレースということでモチベーションも高く、何かやってくれるだろう。
マスナダのチームメイトのアルメイダとノックスもヤングライダー賞候補。好きな選手なので総合争いでもTOP10入賞してくれないかなと思っているが、ヤングライダー予想はウラソフで。
彼は今年モンヴァントゥーチャレンジ、ジロ・デッレミリアで勝利しており、総合争いに加われるのではと思うくらいめちゃくちゃ登れている。もしかしたらフルサンとのエース交代すらあり得るのではと思っている。ちなみに最近の若者らしからず、TTはそんなに速くない。
無表情なことが多く、なんだか冷たいイメージの選手だったウラソフ。
Instagramを見たら普通のかわいい若者でした。それにしても彼女が美しすぎませんか…
趣味を前面に押し出した予想はこちら。
①総合賞 マリアローザ
サイモン・イェーツ(イギリス/ミッチェルトン・スコット)
②ポイント賞 マリアチクラミーノ
ペテル・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)
③山岳賞 マリアアッズーラ
ファウスト・マスナダ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)
④ヤングライダー賞 マリアビアンカ
テイオ・ゲイガンハート(イギリス/イネオス・グレナディアーズ)
マリアローザは3度目の正直でサイモン。2018年はレースを支配しながら終盤で失速、リベンジを誓った2019年はコンディションが上がり切らず苦しんだ。3年連続で挑むジロ、今年こそという思いがある。
初出場の前哨戦ティレーノ~アドリアティコでは危なげなく優勝を飾っており、コンディションは非常に良さそうなので期待したい。
"Bad boy trident yes!!!!!!”とティレーノ~アドリアティコの優勝トロフィーであるポセイドンの三又槍を掲げるサイモン。
アダムさんが昨年0.31秒差で逃した総合優勝を、初出場であっさり決めてしまった。今年は特殊なシーズンであることを差し引いても、やっぱり強いなあ、サイモン。
双子の弟アダムがイネオス・グレナディアーズへの移籍を決めた一方、サイモンはミッチェルトン・スコット残留を選んだ。これまでツールをエースとして走ってきたアダムがチームを去るため、来季からはサイモンがツールを走る可能性が高い。
このあたりのサイモンの今後については30,000文字くらい書きたいことがあるが、主旨が変わってしまうので今回はやめておく。要するに、今年がジロに全力投球できる最後の年になるかもしれないのだ。ミッチェルトンもサイモンのジロ獲りのために最大戦力を投入してくれており(特に山岳アシストのヘイグ、ハミルトンが強力。ホーゾンも頼もしい)、アシストを含めたチーム力でもイネオスに十分対抗可能と思われる。
今年は彼が苦手とするTTが3ステージあり、最大のライバルであるトーマス相手にTTでタイムを失う可能性が高いが、得意の山岳で取り返して優勝を決めてほしいと願っている。
彼の魅力について熱く書いたnoteはこちら。
走る姿が一番好きな選手。へなちょこサイクリストの自分にとって、いつかこんな走りをしてみたいと思う憧れの存在です。
サガンは悔しいツールを塗り替える活躍を期待。意外にも初のジロだが、紫もきっと似合うと思う。
益田…じゃなくてマスナダは頑張っておくれ。
昨年は悔しい落車リタイアだったテイオは完走してくれれば十分。そして今回のメンバー編成的に山岳でかなり仕事をすることになると思うので、自分のタイムどころではないかもしれない。が、彼は未来のマイヨジョーヌ/マリアローザ候補。期待と願いをこめて選んでみた。
昨年のLBL出走前の一枚。レースで大変だろうに、こちらを気遣うメッセージをくれたり、我々を見つけて来てくれたりと本当に優しくて楽しいナイスガイ。こんなに性格の良い若者はそういないと思う。奇跡だ。
ジャパンカップを走ったこともあり、日本でも人気の選手。ご存じなかった皆さんも是非応援して下さい!
ちなみにイギータグチと自分は本人公認のテイオ・ゲイガンハートファンページを運営しています。日本語と英語対応(嬉しいことに海外の方にもフォローして頂いています)。最近はテイオも忙しくてご無沙汰ですが、ファンページ向けのメッセージをくれたりするので、是非チェックしてみて下さい。
(4)ハイケイデンスの良心、某K氏の予想
某K氏もツールに続き2パターン予想を出してきた。人と被らない、が彼のコンセプト。
「GVA的な選手がいないんですよね…」と言いつつ、さてさて、今回はどうでしょうか。
①総合賞 マリアローザ
ステフェン・クライスヴァイク(オランダ/チーム ユンボヴィズマ)
②ポイント賞 マリアチクラミーノ
ペテル・サガン(スロバキア/ボーラ・ハンスグローエ)
③山岳賞 マリアアッズーラ
トーマス・デヘント(ベルギー/ロット・スーダル)
④ヤングライダー賞 マリアビアンカ
アレクサンドル・ウラソフ(ロシア/アスタナ)
第一印象は「堅い予想だ」。よく選ばれそうなトーマス(総合)とチッコーネ(山岳)はあえて外したとのこと。が、結構ありそうな感じでまとまっており流石である。デヘントさんの山岳賞は見たい。
ツールでなかなか逃げが披露できず、フラストレーションが溜まったのだろうか。「脚売ります。少々使用感あり。ツールのステージ以外勝てます」というツイートを投稿し話題になっていたデヘントさん。
ちなみに某K氏曰くこの予想のタイトルは「イェーツとドゥクーニンクを選んだらデジタルストーカーに目をつけられちゃうよ」。何を隠そうこの「デジタルストーカー」とは私のことである。なんでやねん。確かに好きな選手やチームの情報を日々漁りまくっているが、全部オープンな情報だから法的に問題はないはずだ。多分。
デジタルストーカーは置いておいて、もう1つの予想はこちら。
①総合賞 マリアローザ
ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア/トレック・セガフレード)
②ポイント賞 マリアチクラミーノ
アルノー・デマール(フランス/グルパマFDJ)
③山岳賞 マリアアッズーラ
ファウスト・マスナダ(イタリア/ドゥクーニンク・クイックステップ)
④ヤングライダー賞 マリアビアンカ
※該当なし
どんなコンセプト?と思っていたら「去年のジロで各賞2位だった方々」だそうです。なるほど。ヤングライダー賞がいませんが、今回出場していないシヴァコフが昨年の2位でした(1位はロペス)。
イタリア国営テレビスポーツ専門チャンネルRai Sportが制作したジロ2020プロモーション動画。ニバリがトレーニングをしていると往年の名選手達が現れるという胸熱な展開。
さすが全グランツール勝者、ニバリの安定した強さはさすがの一言です。
(5)まとめ
実はもうジロは始まっていますが、予想は第1ステージ開始前ギリギリに出していますので許して下さい。
そして、第2ステージで自分と某K氏がヤングライダー賞に挙げていたウラソフが胃腸トラブルでリタイヤしてしまい、早速当たらないことが確定しました。ズコー。
毎日レース続きでなんかよくわからなくなってきましたが、ジロ!観るぞー!
ジロの優勝トロフィー、トロフェオ・センツァ・フィーネ。「終わりなきトロフィー」という名前の螺旋状のトロフィーには、歴代の優勝者の名前が刻まれている。全グランツールで一番素敵なトロフィーだと思います。