子のサッカー卒団記念品制作を軽い気持ちで手を挙げてしまって後悔した話。長文です。


今年はコロナ禍中なので、例年のように有志が集まって色々決定する事が出来ません。

その為、リーダーシップのあるお母さんが中心となり、グループLINE上でのやり取りで卒団に関わる事を決めることに。

謝恩会や過去画像の上映会など、例年開かれていた集まりは当然やらない事に。また、今年度の卒団生は12人しかいない為、予算的にもだいぶ縮小され、記念品を数点用意するのみ、という流れになりました。

中でも、いわゆる「パウチ」と呼ばれる例年作られている記念品はどうするか?という話になると、グループLINEのトークは一気に静かに…。

この「パウチ」は、卒団生1人1人の顔写真やメッセージを集めて上手いこと編集し、1枚の作品にまとめて水濡れ防止の為にラミネートまでする紙っぺらの記念品です。結構な労力がかかるので毎年担当を分担して複数人で行っていたようです。

しつこいようですが今年はコロナ禍。決まらない。皆さん下手に口を出さない方が良いと思ったのか、トークルームは一晩静かなままでした。

私はこのとき迷っていました。かつて幼稚園の卒園記念品でパウチの制作委員をやった事があり、多少やり方は分かっていました。でもこれ、手を上げるとしたら1人でやる事になるよね?私出来るかな??

念の為、趣味のデジタルお絵描き用アプリ「アイビスペイント」をiPadで開き、息子の写真を編集してそれっぽく作ってみました。

あ、出来るかも。

独りでやるならむしろ気が楽かも。

うっかり、私やるよ〜とトークルームの沈黙に耐えられずに手を挙げてしまったのが運の尽きでした。

そこからお願いー、よろしくー、助かる〜❤等とおだてられホイホイと作業に取り掛かった私。

・1人1人の顔写真と一言メッセージを集約
・コーチたちの顔写真を練習場に撮りに行く
・パウチ全体のデザイン決め
・1人1人のデータのグループ化とサイズ設定
・試し印刷
・ラミネート

上記、ラミネートだけは夫に手伝ってもらいましたが、ほぼ1人での作業。作業時間的には8時間程かかりました。プリンターのご機嫌も悪く、何枚のカラーコピーを裏紙送りにしたことか…。

そんなこんなでやっと出来上がったパウチ。リーダー格のお母さんに報告すると、幾ら掛かったか請求してね!との事。…いやぁ、家にあるもので作ったから、レシートとか無いし…。
リーダー格のお母さんは「ダメだよただ働きは!インク代とか掛かってるでしょ?」そっかぁ。じゃあお言葉に甘えよっと。

私は軽ーい気持ちでCanon対応のインク代をLINEのグループトークに載せました。もちろん純正より安い他社の対応インクです。普段使っているのはCanon純正なので、一応気を使ったつもりでした。…でもね、インク代って純正じゃ無くても5000円近くするのね。これが火種になりました。

数日後、リーダー格お母さんから私宛に個人LINEが。

要約すると、数人のお母様方から「パウチに掛かった代金5000円ってどゆこと?団員数12で割ったら400円台。高過ぎる!コンビニだったら50円程度でプリント出来るものがこんな掛かるのはおかしい。内訳をはっきりさせて!」との連絡が来てるからどうにかならないか?との事。

このLINEが来た時、頭が真っ白になるのと同時にひっさびさに怒りで手が震えました。

た、高すぎるだと??
東京都の最低賃金1030円で計算したら8240円上乗せしたっていいんじゃないかってぐらい1人で頑張ったのに?ふざけんじゃねぇ!!

リーダー格お母さんも「0から1人で頑張ってくれたんだし、そもそも紙代やラミネート代も全部含めてくれてるんだから、ってもう1回説明してみるねー💦」ってな感じでその夜の個人LINEのやり取りは終わりました。怒りに打ち震えながら寝ましたとも。ちょっと泣いたし。

翌朝。

出来上がってるパウチを手に取って眺めてみました。

すると。冷静になった脳ミソが昨夜の怒りがウソのようにこう自分に告げました。

確かに、この紙っぺら1枚に400円は高い。

昨夜の私は、自分の労力が請求額程の代物じゃないと評価された、と勘違いして怒りまくってた訳です。

でも論点はそこじゃない。

ただの材料費、実費的な面で高過ぎる、という至極真っ当なご指摘だったのだと気付いたのです。

私がどんなに時間を掛けて素晴らしい作品を作ろうと、これは労働じゃない。ボランティアだから、頑張りに対する見返りはありがとう😊の言葉だけで満足するべき。

PTA活動にしろ今回の卒団記念品制作にしろ、子どもの為に頑張るのは無償なのが当たり前。実費しか請求出来ないに決まってるんです。

これに改めて気付いた瞬間、昨夜の怒りは完全に無くなりました。というか、萎えました。

そうだ、私は「母親」という、子どもの為なら無償で自分の大事な時間を奪われるのが当然の世界で生きてるんだった。搾取されるのが当たり前なんだから、頑張った見返りは子どもの笑顔。みんなのありがとうの言葉。忘れてたよ。

そりゃ誰も手を挙げないよね。

冷静になった私は、プリンターのインクカートリッジとにらめっこして、どれくらい使ったか考えて大嫌いな計算もして、結局「2400円を請求させてください。諸々すみませんでした。」とリーダー格お母さんに個人LINEしました。

御指摘下さったお母様方も1人あたり200円という金額で納得してくれたようです。それでも高い!って腹の中では思ってるかもね。流石に1枚50円で良いとは言いたくなくて。1人で頑張った過去の自分からのせめてもの抵抗ですかね。


私はお絵描きが趣味なのですが、このパウチ制作をやらなければお絵描きに使える時間もあったはず。


今回の事はほんと〜に勉強になりました。

もう二度と、自分からやるなんて言わねーわ!!

※長文&駄文を最後までお読みいただきありがとうございました。

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