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16ミリフィルムなんてものを見た

私には、ひょんときっかけをくれる紳士な大おじ様がいる。私が茶道を習うきっかけも彼であり、今回は16ミリフィルムに出会わせてくれた。

16ミリフィルムとは、古い映画のやつ…ということだけ頭にあったんだけども、何やらそのフィルムを上映したいから、「機械を運ぶのを手伝って」とのこと。いや、もっとわかってなかった。「○○さん(おじ様)が、図書館から機械を運びたいそうだから12時にいってあげて」と別の人に夫が頼まれて、私は付いて行っただけだ。

そういえば茶道だってそうだ。これまた別の人から「なかなか行けない**て場所でお茶をいただけるらしいから行かない?」とお誘いを受けて、はやうん年。もとは、大おじ様のお友達がお茶の先生と知り合って、おじ様の別のお友達が紹介してくれたのだ。で、私はこれまた別の方にも紹介して、その方と今一緒に習いに行ってる。不思議なご縁だ。

で、彼は、もともと理系のジャーナリストでとーっても幅広く物知りなんだけども、特に映画が大好きのようで監督・俳優・評論家もなんでも知ってる。コロナ前は映画紹介の会を開いたりしてたんだけども、しばらくお休みしており、それが16フィルムとして映画の会が復活した。

私はたまたま居合わせただけなんだけども…とっても興味深かった。1950〜1970年頃の作品が多いのかな。

図書館で借りてきた機材とテープだから、地元の話が多いのだけど、それがまたいい。今と同じ場所でもぜーーんぜん違う風景だったり、地元の公共交通機関の開通のことだったり、当時の地域ニュースだったりがあった。

私はまったく知らなかったのだけども、今現在70歳くらいの方の幼少期は、テレビが家にそんなに無い時代だったから、映画館でニュースを見たんですと。特に流行りだったのは、渋谷ヒカリエの前身の建物にあった映画館で、そこにはニュースだけを観に行く人もたーーくさんいたとな。ニュースだけだと10円ほどで安いから、子供でも行けたとのこと。

そりゃあ、町中にシネコンてのはできますな。銭湯みたいなものかしら。今では家の中のものが、地域に散らばってたのもステキである。
映画好きになるのも、都会っ子だったってことだ。

2回目は、私の要望で「ミッキーとキャンピングカー」も上映してもらった。昔のディズニー映像を古い機器で見たいなぁと思ってリクエストした。
大正解!
独特のテンポと世界観で、色んなものが振り回されていた。感電した時に持ってたトウモロコシがそのままポップコーンになったの、めっちゃ笑えた。
図書館に保管してあるフィルムは、意外にもディズニー作品が結構多い。子供用に上映した機会が多かったのであろう。図書館の方いわく、フィルムはもちろんディズニーから購入はしているんだけども、要らなくなったらディズニーに返却するルールになってるんですって。権利を大切にしますなぁ。

また、40分にまとめられた版画で有名な棟方志功のドキュメンタリーも良かった。「わがばゴッホになる」といってひたすらアートに打ち込んだ人生。青森から世界のMUNAKATAが誕生したと、地元も大喜びだったよう。特にハッとさせられたのは、「責任は持たない」ということ。人は常に神のような存在と共にあって、仕事は神とキャンパスを繋ぐことだから、何も責任をもたなくてよいのだ(私の意訳)…と、なんだか肩の荷の重量を減らしてくれるような言葉だった。

そんなこんなで、知らない世界を16ミリフィルムを通して沢山知ることができて、とっても面白かった。機械を扱うのには、ちょっとした免許がいるので、取ってみたいなぁ〜と思ったり。

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