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ボンド_素敵な人に出会った話

働いているバイト先の常連さんがその日は貸切で予約をしてくれたようだった。
同い年(学年は一つ下)で最近結婚した女の子で、
とても明るく可愛らしい子だったけれど、
その子がなぜそんなに明るく素敵だったか、その日にわかった。

常連さんの貸切は両親を連れてのお食事であった。
その両親が本当に素敵なご夫婦だった。
そして私が特に心を掴まれてしまったのは、奥様(常連さんのお母さん)であった。

本当に幸せそうに、美味しそうにご飯を食べて、
冗談まじりに、まるで兄弟のように旦那様と会話をし、
楽しそうに友達ご夫婦と会話をし、
子供と友達のように接する。
行動はとても素直に、笑顔はとても素直に、
初めて会った私にも気さくに目を見てお話をして下さった。
そんな奥様だった。

奥様に会って、翌日、自分の中の何かが崩壊した。

今noteを書きながら自然と涙を流している。

小さな頃は誰しもそうかもしれないが、
謎の自分への自信を持っている。
私もそうだった、挑戦したら結構なんでもできる気がしていた。
だからその謎の自信の鎧を武器になんでも素直にぶつかっていっていた。

大人になってその自信が徐々に剥がれていって、
多分18くらいから今の年齢まではボロボロの布切れを着ていた気がする。
親にもらった鎧の期限が切れてしまったあと、自分で拵えた着衣は
なんともひ弱なものであったし、そうしていたのも自分であることから目を背けていた、こういう社会ではこれを着ていた方がいいと昨日まで思っていた。

たった1日で心は変化する。完全にではないけれど、きっかけは作れる。

最初に与えられた謎の鎧ではなく、社会的に生きやすそうな着衣ではなく、
毎日、私にとって良い服を着ていける努力をしていきたいと思えるようになった
とても素晴らしい出会いであった。

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