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身体を使って書くクリエイティブライティング講座作品集

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2018/1/21「身体を使って書くクリエイティブライティング講座」vol.4での作品集です。ファシリテーター:小野美由紀さん(作家)、矢野青剣さん
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#エッセイ

意外なハグ

正月、父と母の住む兵庫県の実家に私家族、妹と妹の婚約者が集まった時のこと。 豪勢な夕食の後、父、私の夫、妹の婚約者という男3人の飲み会が始まった。父は家族で飲むのをいつも心待ちにしていて、この日のために普段よりワンランク上のウイスキーを準備していた。「おいしい!」、「おいしい!」と夫と妹の婚約者が褒めるため、父も上機嫌で杯を重ねた。 3人ともかなり酔いが回ったときのことだった。父がこう切り出した。 「2人に言っておきたいことがある。娘たちを抱きしめてあげてほしい。」

決意表明

過去のつらい経験からのメッセージは、「我慢しなくていい」、「自分の好きにしたらいい」である。 会社員時代、私はつらかった。なぜつらかったのかというと、自分の感情に蓋をして、無視をしていたからである。 新卒で入社した会社では、新人研修で集団生活に慣れず、ストレス性難聴になった。1年目には厳しい上司の叱責で顔中にニキビが発生。10年目には、長時間労働が当たり前の職場で歯を食いしばって働き、甘いものの過食がやめられなくなった。最後には体が悲鳴をあげ、逃げるように転職した。 そ

決意表明(推敲版)

過去のつらい経験からのメッセージは、「我慢しなくていい」、「自分の好きに生きていい」である。 会社員時代、私はつらかった。自分の感情を無視していたためである。 新卒で入社した会社で、新人研修では集団生活になじめず、ストレス性の難聴となった。1年目には厳しい上司の叱責で顔中にニキビが発生。10年目には長時間労働が当たり前なのに加え、上司のプレッシャーが重い職場で、甘いものがやめられなくなった。最後には体が悲鳴をあげ、逃げるように転職した。 それぞれの場面で、「つらい」と感