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「ありがとうね、もっと一緒にいたかったけど。」


 
「ありがとうね、もっと一緒にいたかったけど。」
 
患者さんの最後のときをみおくるとき
奥さんが言ってた言葉

最後のときに
ありがとうの言葉が言える人って
そんなにおおくない。

いったあとにありがとうってよく聞くけども。 
 
最後のときは
「がんばって」とよく聞く。

もちろんどんな声かけが
良いとか悪いとかではない。

 
でもありがとうっていうと
死と認めてしまうみたいで嫌なのかもしれないなア
 
 
ありがとうの言葉も
言葉にしなくても
面会のときに
お互い感じ取ってるんだろうなあという雰囲気があることもある。
  
言葉にすることが全てじゃないし
わたしが見える範囲でそうなだけで
全てをわかるわけない

 
ありがとうは許す言葉だと思う。
「もう十分だよ、
一緒に過ごしてくれてありがとう」
「頑張ったね、
また向こうで会いましょう」
そんな思いが含まれてたよ、今日のありがとには。
  
ありがとうっていう言葉が
聞こえていたなら
患者さんはとても救われるおもう。
 


本人に聴こえるときに
病気とわかった時から
もっと前の元気でいてくれるときから
 
ありがとうって伝えられたらいい。

  
気恥ずかしいとか、わかる。
自分の親とかパートナーとか
近いからこそ
素直になれないってある。
 
今日旦那さんを見送った奥さまは
よく旦那さんに怒られて怒鳴られてたりしたけど
 
たった何ヶ月の
わたしたちの関わりなんかでは計り知れない2人のカタチのパートナーシップがあったわけ。
 
最後の何ヶ月かだけ
一緒に過ごさせてもらっただけ。
   
残されるものの悲しみも
そのありがとうの言葉とともに
ゆっくり癒されていくとイイな。

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