見出し画像

患者=泣く赤ん坊?

精神科に勤め始めて、感じたことがあります。
それは、「患者の反応が泣いてる赤ちゃんの反応と似ているなぁ」ということ。

あ、勘違いしないでくださいね。患者さんを赤ちゃんだと思って馬鹿にしてるわけじゃないですよ。

じゃあどういうことかというと、泣いてる赤ちゃんに起こる現象と、調子の悪い患者さんに起こる現象が似ている、ということです。

赤ちゃんって、誰か泣き始めると、次から次に伝播してみんな泣きだすっていうことがあったりしません?
それと似たようなことが、患者さんの間でもときどき起こるんです。

例えば、ある患者さんが調子が悪くて、「うわーーー!!」とかって大声を出し始める。
すると、それに刺激されてイライラした別の患者さんが、モノに当たり始める。
かと思えば、廊下の奥の方で「キャーーーーー!!!」と誰かに襲われたような悲鳴が聞こえる。
そうするとその後に、患者さん同士の喧嘩が始まる。

・・・

なんて具合に、患者さん同士の「調子の悪さ」が伝播していくんです。

精神疾患を抱えた人は、ものすごく刺激に弱い。だから、ちょっとでも自分の気になることが起こると不快で、それに対処しきれなくて調子を悪くしてしまったりするんですよね。

そんな姿を見ていると、すごく繊細な人たちなんだなぁって思ったりもします。

物事の小さな変化に敏感で、それに動揺してしまう患者さんたち。
そんな彼らが、可能な限り心穏やかに生活できるようにサポートするのが、私たち看護師の役目なのかなぁ、なんて感じる日々なのです。

看護師として、私に何ができるかしら。日々、模索しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?