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青は藍より出でて藍より青し

「藍」とは、染料に使う藍草のことで、藍草で染めた布は藍草よりも鮮やかな青色となる。努力によって修養を高めることが出来ること、弟子も師匠を上回ることができるという意味。
Japan Blueとも呼ばれ、古くからの方法で染められた、鮮やかな青色。

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先日、長崎で藍染めを体験した。

元々藍色(=Indigo blue)は好きな方ではあったのだが、

特に関心を持ったのは、ここ2年間でベトナムの北西部田舎に住み、

そこでモン族の藍染やアートピースのような刺繍の手仕事に出会ってから。

(※彼女たちの手仕事については、また紹介していきたい。)

↓ベトナム北部の山間部。
道を歩けば、藍染に出会います。日常の一部。

地元での藍染め、どのような方がされているのか知りたいと思った。

藍染めの先生は、77歳の奥さん。

30歳の時に旦那さんとアジアの民芸品を扱い始め、

ご自身は染め物を長いことされている。

旦那さんは、長崎と沖縄に行ったり来たりしながら陶芸を学んだ。

ご夫婦でコーヒーを扱う喫茶店を開き、

今はスパイスを使ったオリジナルカレー店を運営されていて、

その期間、なんと47年!

その間、30年以上、インドやネパール、タイ、ベトナムなどに実際に足を運んだ。

お店がお休みのときには、奥さんは染め物、旦那さんは陶芸の先生として教室を開かれているそうだ。

工房を兼ねたご実家にお邪魔した。

私以外に生徒さんは4人。(私は一人だけかなり若め)

田舎のおおーきな一軒家のお庭で、外での作業。

私はお試しということで、今回はハンカチを染めさせてもらう。


①ハンカチのまん中を軸に、布を何重かに折る
②色を染めたくない部分に、輪ゴムをきつめに巻き付ける
③藍の液?(発酵させたもの、アルカリ性)に5分浸けて、中で布を広げながら揉む(優しく!)
④外に出して、布を広げながら空気に触れさせる(3分)
 →このときに、酸素と化学反応が置き、だんだん藍が青くなっていきます!
⑤3分浸す→3分空気に触れさせる(好きな色になるまで繰り返し)
⑥桶にはった水で洗う(3つに分けて)
 →これまた、空気に触れさせたら青くなる!
⑦中和させるために酸性の液につける
⑧最後に、洗う

上の写真は、出来上がったもの!
素敵な色になりました〜!とってもお気に入り!

先生からも生徒さんからも、

「あら〜〜よか色と模様たいね〜〜〜!(長崎弁)」

とお褒めいただきました//

お弁当包みに使うか、夏の白Tの首もとに巻くぞ、、!

藍の染料が入ったポリバケツの中(ちょっと緑色)→空気に触れさせたときに鮮やかな青に変わっていくのを見て大興奮でした。

■藍の染料

藍の染料は、藍の葉を発酵させた“蒅(すくも)”といい、

日本の藍染めのメッカ、徳島から取り寄せているそう。

ああ…コロナが落ち着いたら・・・行きたい!


徳島にある藍染め工房のHPより↓

■徳島の藍染め

戦国時代には、藍の色の1つである「勝色(かちいろ)」が、勝利につながる呼び名という縁起のよさから、武士のよろい下を藍で染める需要が高まる。

吉野川では、8月に台風がきて洪水があるが、それが藍を育てる肥沃な土地を作った。藍は7月に収穫なので、タイミングも良い。

■藍の効用

藍には抗菌作用、防虫、防腐、防臭、保温、保湿、紫外線遮蔽など、さまざなまな効用があります。 また、化学薬品を一切使用していない藍染めは、赤ちゃんの産着としても使用でき、小さな子どものアトピー性皮膚炎の予防・緩和にも効果があるといわれています。

確かにベトナム山間部の少数民族の人たちも、
虫がつかないようにするのよ〜、と言ってたな。

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先生から、アフリカでもアジア各国でも、世界中で藍染めは行われていると教わった。

文化や宗教が違っても、藍を身につけている人同士で、

「あら…素敵な藍ね!」、と通じるものがあるそうだ。

もち物に、藍染めを使ったものが増えてきた。

身につけていると、何かに守られてて、強くなる感じ。

優しくて、深い何かが側にある感じ。

特に、誰が染めたか、その人を知っているときはなおさらだ。


昔から生活の軸である、衣食住の“衣”。

どんなものを身につけたいですか?

どんなものに囲まれたいですか?

染め物、藍について、今後深めていきたいと思っています。

(草木染めについても習いました。心ときめき過ぎていました笑 やりたいなあ〜まずは、タマネギから!❤)

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