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祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きありー全ては移ろうということ


わたしが留学する前のこと
もう10年ほど前だろうか

中高とインターナショナルスクールへ
通っていたわたしは
日本の古典というものに馴染みが薄かったので
渡米する前に、少し教養を身につけようと
平家物語や方丈記、枕草子など
とにかく有名な昔の本を読み漁った時期があった

その際に大変印象深かったフレーズが
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」
平家物語の冒頭の文章である

このフレーズを読んだとき
わたしは昔のヒトは自然と
日々の変化を受け入れていたことを知った

毎日同じ鐘の音を聞いても
昨日と今日では聞こえてくる音が違う
今日と明日でもなにかが違う

この後に続く
「沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理を表す」も
同じように
どんなに美しいモノでもいつかは衰えてゆく
時とともに変化する、ということが説かれている

そしてこのフレーズからわたしは
必ずと言っていいほど「九相図」を思い出す

この図は美しい美人が亡くなり
その死体が朽ちていく経過を
九段階に分けて描いた、日本の仏教絵画

どんなに美人でも
亡くなってしばらくしたら皆同じ骨になる

今日と同じ1日はないし
昨日と同じ1日もなければ
明日と同じ1日もない

今日、今、この瞬間
ーー自分が何をするのか
その積み重ねが未来を作り上げる

生きているうちに
わたしは一体何ができるだろうか
身体が動いている間に
わたしは一体何をしたいだろうか

もしかすると明日は
今日と同じことをしたいと思えないかもしれない
もしかすると
今日と同じように身体が動かないかもしれない

だからわたしは毎日真剣に
どんな風に生きたいか考えながら過ごしたい

今日も素晴らしい1日になります
溢れる愛と感謝を込めてーAyaka012922

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