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何事も「整理・整頓・清潔」から始まる

私は、一つ新たな学びを得ました。

実に、当たり前で簡単なことですが、そう簡単なことではない「整理・整頓・清潔」の3Sです。

私は、非常に面倒くさい性格をしており、
何か指示を受けたり、行動する際に、必ずその指示や行動の意義、またそのすべき理由を考えてからでないと、心の中がもやもやとして、なかなか本領発揮ができない性格です。

今回、お題に上げた「整理・整頓・清潔」は、誰もが幼い頃から言われたことがある文言であると思います。

頭では、これらが大事なことは分かっていても、ではなぜそれが大事なのかを理解しなければ、なかなか行動には移せません。

事実、私の部屋は、非常に散らかっています。
その理由には、単純に片付けが面倒くさいということに加え、本質的な意味で「整理・整頓・清潔」を理解していなかったからであると思います。

なんといっても私の部屋は物が多い。大事なものが多過ぎて捨てられないのです。
しかし、これはあまりよくない事態だと、20年以上生きていて、先ほど初めて気がづきました。

「整理・整頓・清潔」とは、単に片付け綺麗にすることだけではなく、もっと多くの事柄を含んでいる。
私は、「整理・整頓・清潔」の意味をはき違えていたのです。


二宮尊徳にこんなエピソードがあります。

あるとき、「毎日、朝から晩まで働き詰めだが、一向に家の暮らしがよくならない」と、尊徳に相談にきた農家があった。

彼らの家の中は、いろいろなものが散乱しており、商売道具である鍬や鎌なども無秩序に置かれている。それゆえ、田畑へ行くまでの準備に、毎朝1時間もかけて農具を探し回っていた。
たまに、農具が見つからずに同じものを買い直したりしていた。

尊徳は、すぐに彼らの問題点に気が付き、彼らに助言する。
「今日から、家の中、納屋、庭などをきちんと片付けて掃除をしなさい。そして、毎日それを徹底しなさい。」

尊徳は、「整理・整頓・清潔」がまったくなされていないことが一番の問題であると指摘した。

彼らは、「エライ先生だと聞き相談したのに、なんだそんなことか」と不満げであったが、言うとおりに不要なものを捨て片付けていくと、以前探しても見つからなかった農具が出てきた。
農具もひとつひとつ綺麗に手入れすると、意外にもまだ使える農具が出てきた。
そして、何よりも朝に畑にでるときも農具を取り出すのに5分しかかからなくなった。

ほどなく彼らの暮らしにゆとりが出始め、家計も豊かになったという。

私はこのエピソードを知った時、とてもハッとさせられました。


「整理・整頓・清潔」を徹底することは、人間の行動や思考すべてにつながってくると言うことです。

人間の行動や思考すべてに大いに影響するため、「整理・整頓・清潔」を徹底するべきだと言った方が、本質的な意味を含み、いいかもしれません。

見た目でわかる散乱度合いは、頭の中の散乱度合いと類似しているというわけですね。


受験生によく見かけますが、全教科の教科書や参考書をすべて持ち歩く習性がある方も「整理・整頓・清潔」が必要不可欠であると思います。(私も昔はそうでした)

これは、「なんの教材が、今の自分の勉強進度に必要か分からない」「今日なにが必要になるのか分からない」という不安感から起こる行動であると思います。

これらも、今の自分の気持ちや考え、また一つ一つの科目における自分のレベルを把握する「整理・整頓」を行うことで、持ち運ぶ教科書や参考書を厳選できると思います。

もとより、「整理・整頓・清潔」を「しなさい」と命令するだけでなく、「なぜすべきなのか」を、表面的でなく本質的なエピソードを用いて説明する必要がある言葉だと考えます。

何はともあれ、部屋だけでなく自分自身にも「整理・整頓・清潔」を行うことで、私たちの内部で変化が生まれ、現在よりもステップアップしていくというわけであります。

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