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こころのドアが閉ざされても。
男の弱さを許すことができたなら。
そう書きかけて、違う、と首を小さく横に振った。
許していたのだ。
だって愛しているのだから。
愛ということばを扱うのは難しいな。
ただ、
あなたの希むようには応えられなかった。
それがいつだって真実だ。そしてあなたは去っていった。
そのときの苦しみの底知れなさをどう形容していいかよくわからない。
たしかなのは愛はまだここにあるということだ。
ドアはあなたのうしろで閉じた
そしてもう二度と戻ってこなかった
あなたは幻影を残していった
それはわたしが心に抱いた期待だった
ドアはあなたのうしろで閉じた
わたしの愛はあなたのうしろにいってしまった
けれどいつかあなたの魂は
わたしの苦しみに気づくと信じている
あなたは逆境から与えられた悲しみに耐える方法を知らなかった
それは同じくしあわせももたらしたはずなのに、
悲しみがわたしたちを痛みで罰するようになった
扉はあなたのうしろで閉じた
そう、わたしの愛はあなたのうしろにいってしまった
けれどいつかあなたの魂が
わたしの苦しみに気づくと信じている
La Puertaーードアという名のこの曲をうたうとき、いったいなにをどう響きわたらせたいのか。
愛する人を失ったかなしみ。愛に気づかれなかった痛み。わたしばかりがこんなにも愛していたという嘆き。
このようなメランコリックな情感を甘く物悲しいメロディに乗せて表現するのは、きっととても簡単な気がしていて。
でもね、この曲は信頼からうたうこともできると思ってる。
あなたが痛みに耐えられずわたしのもとを去り、二度と会うことがなくても、目の前からわたしの愛を消し去ったとしても、愛は変わらずわたしのなかにあるし、その事実に気づく魂の持ち主だとあなたを信頼している、と。
その気分には穏やかでやさしさを感じる音がきっと似合う。
愛は意志だと思う。ここから心底うたえたなら、希みはかならず叶う。
読んでくださって嬉しいです。 ありがとー❤️