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鋳掛け(いかけ)

意味
穴が開いた金属製の鍋や器具を修理するために、金属を溶かして穴を塞ぎ、再び使用できるようにする技術や作業。移動しながら家庭を訪問して修理を行う「鋳掛け屋」と呼ばれる職人が行っていた。

使用例
・昔は鋳掛け屋が家々を回り、鍋の鋳掛けをしてくれた。
・鋳掛けの技術は、古い金属製品を大切に使い続けるための知恵だった。

類義語
鍋直し(なべなおし)
・鍋修理(なべしゅうり)

エピソード
鋳掛け屋は、昔の日本の町や村でよく見られた職業で、彼らは鍋や金属製品に穴が開いたり、割れたりしたときに、家々を回って修理をしていた。鋳掛け屋が訪れると、家庭の鍋が再び使えるようになり、それを大切に使い続けた。特に戦前や戦後の物資が不足していた時代、鋳掛けは貴重な技術であり、道具を長く使い続けるための工夫が感じられる風景だった。当時の子どもたちは、炭火で金属を溶かし、型に流し込んで穴を塞ぐ作業を眺めるのが楽しかったという。


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