私が乳がんになるまで(その9)

どーも、こんにちは!aya.です。

さて、精密検査の結果発表を迎えて、
いよいよセカンドオピニオン!
と意気込んでいたんですが、
まさかの弟の逆鱗に触れてしまって、
とりあえず、性急に目に見える治療を
始めることに決めた私。

肺の影の原因を調べねばならんので、
呼吸器科のある総合病院へ
検査に行くことになりました。

都合のいいことに、この病院にも
乳腺外科があったので、
肺の検査のついでに、
セカンドオピニオンをすることに。

本当は、標準治療以外の治療をしてくれる病院で
セカンドオピニオンをしたいと思っていました。

でもこの総合病院は標準治療を行う病院で
初めにかかった病院と同じ。
恐らく、同じ治療方針になるんだろうなと
思っていたので、自分の中でかなり
やっつけ感のあるセカンドオピニオンでした。


いざ、総合病院に行ってみると、
肺の影がある位置が、かなり奥の方で、
大きさも小指の爪の先くらいしかないため、
細胞診をするためには開胸手術が
必要と言われてしまいました。

ええー⁈マジかー……と思っていると、
先生から、
胸にそれだけ大きいしこりがあって、
乳がんなのは間違いないんだから、
とりあえず、そっちの治療をしながら
経過をみたら?と言われました。

私の年齢(この時は38歳)や
タバコを吸ってことがないことなど
考慮すると、乳がんの転移の可能性が
極めて高い。
転移ならば、乳がんの治療をしていけば
効果はあるはず。

ただの検査のために開胸手術までするのは
体の負担が大きすぎるとのこと。

私も、その通りだなと思ったので、
検査はしないことになったので、
結局、胸の影がなんなのかは
ハッキリとはわからずじまいでした。


呼吸器科での診察が終わり、次は
乳腺外科でのセカンドオピニオンです。

初めの先生と比べると、ニコニコして
のんびりした話しやすい雰囲気の先生。
(初めの病院の先生も、話してみると
すごくいい先生だし、笑顔も可愛らしいんですが、
そもそも、話しかけるまでのハードルが
高かった……)

もちろんセカンドオピニオンって
初めてだったので、どうすればいいのか
よくわからなかったのですが、
先生が、紙に書きながら丁寧に
現状を説明してくれました。

そして、本来なら、患者さんの家族構成や
仕事、治療への考え方など、細かくカウンセリングして
治療方針を決めるけれども、
これはセカンドオピニオンなので、あくまで
一般的な意見になりますと前置きされた上で、
ホルモン療法を勧められました。


あれれれれ?ホルモン剤って効かないんじゃないの?

いや、そもそも、前の病院で、
ホルモン剤効かないって言われた時点でね、
あれれれれ?って思ってたんですよね。

だって私のホルモン受容体は、
ER 95%
PgR 90%

これってホルモン治療の効果が期待できるんだよね?
なんで、ホルモン剤効かないの?
じゃあ、なんのためのホルモン剤?ってね。


だから、
「前の病院の先生に抗がん剤って
言われたんですけど……」
って聞いてみたら、

「それは多分、肺の影が、転移じゃない可能性が
あったからじゃないかな?転移の疑いが高いって
いう今の結果を踏まえたら、ホルモン剤治療に
したと思うよ」
と言われました。


うん……まあ、確かに、肺の影が乳がん転移なら
ホルモン剤、そうじゃないなら抗がん剤と
言われた。

言われたけど、希望も聞かれなかった。

「転移じゃなかったら抗がん剤が使えるけど
どうする?」
って聞いてくれるならいいけど、
「治療には抗がん剤使います。
あなたがどうしてもホルモン剤がいいっていうなら
ホルモン剤にしてもいいけど、効かないよ」
って言われて、ホルモン剤選ぶのは
なかなか勇気がいる。


早く確実に治してあげたいという
気持ちからなのかもしれないけど
あまりにも一方的な印象を受けました。

だから、途中で、話を遮って、自分の希望を
伝えてみたんですよね。


「私はヨガインストラクターをやっていて、
治療しながら仕事も続けたいんです。
抗がん剤は副作用が強いですよね?

そんな状態で、ヨガインストラクターとして
仕事できますか?
髪の毛も抜けますよね?」

って。そしたら、

「ヨガインストラクター?ああ、そうなの?
仕事?大丈夫大丈夫、できるできる。
髪?うん、髪は抜けるよ。
でも半年もすれば生えてくるよ。
大丈夫大丈夫」

……。

(その8)に書いたように、弟が、もう
精神的にもたなそうだったので、
何かしら目に見える治療をしないといけない。

でも、この調子だと、抗がん剤になりそうだと
覚悟したのは、前の病院の先生の、
この言葉からでした。



でもね、調べれば調べるほど、
大丈夫じゃなさそうな気がしたんですよね。

だから、セカンドオピニオンの時に同じように
聞いてみたんです。



そしたら、この先生は、

「あー……抗がん剤使ったら、仕事は、
厳しいかな。キツイと思うよ」

とのこと。


だよね?やっぱりそうだよね?!
危なかった……。


セカンドオピニオンでは
検査結果を見ても、私の希望を考えても
まずはホルモン治療からと言われました。

先ほども言った通り、かなり丁寧に、
私の病状を説明してくれたことで、
何よりも弟が安心していく様子が
ありありとわかりました。


それを見て、ここが妥協点だなと思ったので、
その場で、この病院に転院することを決め、
すぐ手続きに入りました。


やっつけどころか、私の運命を決める
セカンドオピニオンになりました。


セカンドオピニオンをすると伝えてから
ロクに口を聞いてくれなかった弟が、
帰り道では、それまでの分を取り戻すかのような
饒舌っぷり。


今もこの時転院した病院に通っていますが、
私の不安も弟の不安も払拭してくれた先生には
本当に感謝しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?