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北海道旅行⑩


12/6(火)
恥ずかしながら、前夜に少しハメを外した影響で少し頭が重たい。何だか甘い夢を見ていたような…本当に現実だったのかなあれは?
クロアチア戦は途中で寝落ちしていたみたい。起きたら負けていた。ベスト8の壁は厚い。

朝のシャワーとコーヒーで目を覚ます。
ニュースで積雪情報を見た。朱鞠内、音威子府、美深など一週間前に居た時はまだ積雪が無かった地域が既に70〜100㎝の積雪になっている。冬を迎える変わり目の良い時期に滞在出来たのだと実感した。
宿泊した西鉄ソラリアホテル札幌は新しく綺麗でハイグレードなホテルだ。心身共にリラックスできた。
電車に乗る前に佐藤水産でジャンボおにぎりを買う。てまり筋子とたらこ。飲み物はカツゲンを。ヤバすぎる組み合わせ。札幌に来てからのバカ喰い具合が凄まじい。歩いて消費しているから良いか。まあそろそろお腹を壊しそう。
お世話になった札幌ともお別れ。また近い内に必ず。

特急北斗で室蘭本線と函館本線の海沿いを噴火湾に沿って走る車窓は何回乗っても好き。苫小牧を少し過ぎた辺りから白老、虎杖浜、登別、室蘭の工業地帯、洞爺湖、有珠山、秘境駅の小幌などを抜け、土曜日に行った長万部。さらに下って八雲、森の辺りまでずっと海が見える。いかに絶景ポイントが多いかが分かる。海を離れ駒ヶ岳が間近に迫ってくると、もう函館が近づいてくる合図だ。新函館北斗駅を過ぎ10分ちょっとで五稜郭が見えてくる。そして幾重に枝分かれした線路と車庫、多くの車両が見えてきた所で終着駅の函館駅に着く。
JR北海道の車内アナウンスは「終点」の事を「終着」と表現するのだが、この函館駅ほど終着駅に相応しい駅は無いと思う。函館駅の少しカーブした何処までも長い4つのホーム。8番線まで擁するこの駅は、かつて寝台列車や貨物をはじめとした多くの列車を捌いていた頃の名残を思わせる。昔ほどの賑わいは無くなったものの、今では代わりに新函館北斗駅までを結ぶ「はこだてライナー」が新幹線に合わせたダイヤで活躍している。

2030年に北海道新幹線が札幌駅まで延伸するが、土曜日に乗った函館山線はそれに合わせて廃線が決まっている。先日の新聞記事には長万部〜森の区間の存続も危ぶまれていると書いてあった。新幹線の区間は多分ほとんどトンネルになるだろう。こうした利便性と引き換えに、ゆっくり車窓を眺めて移動するような余白の部分はゴリゴリ削られていく。タイムパフォーマンスが重視される時代。いずれはこの特急も無くなってしまうのだろうか。そしてあと何回乗れるのだろうか。現実の重たい課題を考えると寂しい気持ちになる。

意外と近いと思われがちだけど、札幌から函館は実は320㎞もある。これは東京から新潟まで新幹線で行くのと同等に近い距離。
稚内から一週間かけて徐々に下って来たけれど、その移動だけでも700㎞以上もある。北海道のスケールの大きさは本当にすごい。これは東京から青森や岡山までとほぼ同じ距離。

ホテルに荷物を置いて、すぐにベイエリア方面へ向かう。ツリーの点灯時間まで赤レンガ倉庫を散策する。かわいい工芸品やガラス細工にうっとりし、はこだてワインを購入し、スタバで一息つく。地方のスタバ巡りも趣味の一つで、弘前城のスタバのような重要文化財の建物を活用した場所もある。函館ベイエリアのスタバも周囲の景観に溶け込んでいる。
ツリーが点灯してすぐに目の前まで行く。多くの人が写真を撮っている。ツリーの色が白から赤、緑、紫とめくるめく変わっていく。どれぐらいの時間みていただろうか。寒さも忘れ小一時間はいたと思う。寒空の下、空気も澄んでいて幻想的な光景だった。

最後の夜はハセガワストアで買った焼き鳥、海鮮市場で買った握りといか明太、松前漬けを肴にワインと日本酒で密かに締めた。
お風呂上がりの牛乳をと思ったが、山川牧場の牛乳が売り切れていて、函館牛乳にした。オレンジのパッケージが目印。生乳の廃棄が問題になっている中、この10日間で多少は牛乳の消費に貢献したと思う。ちなみに函館牛乳のキャラメルも美味しいのでオススメ。

思った以上に動き回っていて充実していた。大げさかもしれないが、非日常だからこそ生きている事を実感している日々だった。あくまで個人的な旅行記だけど、その日を振り返りながら毎日書き残せたも良かった。一方で読書にあてられた時間は想定より少なかったかも。

今回は新幹線ではなく帰りも飛行機にした。明日の夕方には東京に着いている。10日なんてあっというま。今年も年の瀬に旅が出来て幸せだった。北海道は次から次へと行きたい場所が出てくる。来年もまた行けるよう、仕事とお店と私生活も頑張っていこうと思う。

あとがきみたいになってしまったが、明日もまだある。家に帰るまでが遠足だ。

《今日の旅程》
・札幌 10:57 ⇨ 函館 14:45(4分遅れ)

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