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dig山dig坂の古着屋探訪 -新春dig町田編-

この企画はスタイリスト界1ダサい男”入山”と、メンバー”松坂”が古着屋を周り、いかに価値のある服を安価で手に入れられるかという企画である。

本編に入る前にdigという言葉について解説しよう。

dig(ディグ/díg)【動詞】
「レコードを掘る」時に主に使用するスラング。膨大な数の物から自分の目当ての物、もしくは価値のある物を探す行為。ここでは安く手に入れるというところもポイント。

それでは新春dig行ってみよー

①DESERT SNOW

今回の舞台はヤンキーの聖地『町田』
第一回にこの地を選んだのは、日頃都内でdigしている我々もなかなか足を運べない地方(都心にない)古着屋のカオス感を存分に味わおうということだ。

まずは町田に来たらまずはここでしょ。という超有名老舗古着屋。

町田を埋め尽くすデザートスノーの店舗数に我々は圧巻。なぜか学生割引も。
店内にはレギュラーからビンテージまで充実の品揃えの横綱古着屋。店員さんが優しい。

ここでは何も買わなかったが、ラルフローレンの洗礼を受ける。このキャップ被ってスケボーしたら他のスケーターに差をつけられるのでは!
2000円ぐらい。

そして2軒目へ足早に向かう入山。その足取りに迷いはない。


②DESERT SNOW

まさかのデザートスノーはしご!!
沢山系列店があるとはいえ、こんなに早く来るとは。入山早くもネタ切れなのか。

もちろん系列店とはいえ、先程の店舗とは置いている系統は別。
この店で松坂の物欲に火がつきます。
ここからは入山のレビューつきでどうぞ。


入山レビュー:
この暖色系100%のブルゾンはリーバイスの「ムービン・オン」シリーズでジャケットやジーパンなんかでも色々と作っていました。僕と同い年の30歳の1984年生まれの、ロサンゼルスオリンピックのスタッフに支給されたブルゾンさんです。スタッフだから目立つ色にしてたのかも!?松坂くんは少し袖が短いと言ってたけど袖の短さは気持ちでカバーの一言で購入しました。
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そうです。豆知識がウザいんです。
僕もこういうバックラウンドがどうとか、カルチャーがどうだとか大好きなのだが、いざ人に言われるとウザいっすね。
買おうと思ってる服の時は興味津々で聞くが、買うつもりがない服の時は無視。
因みにお値段2500円。買いです。


続いてもういっちょ!

やっと出会えた!グリーンダカラちゃん!いや、グリーンダッフルちゃん!
探し求めて早数年。なかなかサイズと発色がしっくりくるのがなく、諦めかけていた時に彼女はそっと店内から僕に微笑みかけてくれました。
これだから古着digはやめられないっすねー

象牙のトグルの下になぜかZIPがあるのも良し。ZIPも緑だぜ。

THE WORLDS OLDEST DUFFEL COAT COMPANY(世界で最も古いダッフルコート会社)らしい。
ググッてみたところ、、、

”1800年代から続く英国の老舗メーカー。この海軍将校の名を冠したブランドは当時英国海軍にもDuffleCoatを供給していた歴史を持ち、現代のDuffleCoatの「オリジナル」として確固たる地位を確立しているメーカー。”

とのこと。
因みにその海軍将校はMONTGOMERY将軍(誰やねん。)のことで、ドイツの名将ロンメル将軍(だから誰やねん。)を討ち破ったことで名高い。
モンゴメリーこんな顔でした。んーマンダム。

本当はgloverallというブランドのを探していたんだけど、これも出会いなので購入。完全にさっきのリーバイスで勢いづいちゃってます。私。
お値段は12000円。

閉店の時間も迫ってきたので次の店に!

③DANJIL
看板から既にヤバい。店内では爆音でHIPHOPがかかっていて、なかなかドープなお店。

キャップがとても充実してました。

Four Rosesのキャップ!ヤバい!
Four Rosesはお酒の名前で、僕が学生時代に入り浸っていた友達の家の親父さんがいつも飲んでいて、夜な夜な友達とそれを拝借しては、しょーもない話をするっていう思い出深い酒でもあり、テンションMAX。これは販促品かな?

ACCコアファンの方なら、もしかしたら見覚えがあるかも?
僕がよくライブで被っているキャップと同デザインで、こっちはレザー使用。
僕はかなり昔にフリマで買ってなんの知識もないまま被っていたら、先日スタジオにベーシストの日野賢二さんがいて、『お兄さん良い帽子被ってるね!アメフト好きなの?49ersのビンテージキャップじゃん!』って唐突に褒められてから大事に扱うようになりました。日野さんありがとうございます。


ここでは何も買わず次の店へ。

④COSMIC JUMPER

閉店間際だったのでサクっとのつもりが、ここで入山感動の出会いが!


入山レビュー:
自分の好きなアーティスト、またはアイドルやこころの何処かで思い続ける人達にいつかは逢えると誰もが思っているのでしょう。
そう。いつかはきっと逢える。
それが、たとえ服でも。
僕は今日まさにそれでした。
1950年代のWRANGLERのモデル名888MJL。
ジョンレノンも着ていた111MJのライナーモデル。
初めてお目にかかった。大変珍しく、好きな方からは幻と言われているモデル。
黄色のライナーモデルもありますがこちらは赤×黒のチェック柄。
ACCノート読者には全く関係ありませんが
WRANGLERの話はまだ続きます。
WRANGLERの古いGジャンは中にアクションプリーツが入っており本来馬に乗る時や前かがみの運動に適しています。なのでとても動きやすいのとペンポケットが付いているので何かと機能的。それを考えたのが
1950年代のウェスタンコスチュームのデザイナー。ベンジャミンリヒテンシュタイン通称ロデオベン。デザイナーに就任し、デザインを担当しました。今で言うデザイナーブランドの走りです........
いや、辞めておこう。これ以上は。
あたかもおれ知ってるッスみたいなうんちくを言うのは辞めよう。
今回の企画は長いはずだ。
ただ僕が言えるのはACCが好きでラングラーのGジャンを着ている人をライブ会場で見かけたらきっと一杯奢ると思う。
そして、そんな人にいつか逢えると思う。
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ここはスタイリスト界1ダサい男。『まだ自分には早い』の一言を残し退散。
古着屋巡りは諦めも大事。


もう店も閉まっちゃったかなーとフラフラしていたところに、明らかに怪しい看板発見。

⑤すーぱーりっち

これぞdigの真骨頂。
一見なにもない所にこそ宝は眠っているのだ。

ここでは入山がDC SHOE×KAWS のSYNTHETICを2000円代で見つけるも、サイズあわず。

僕はティンバーランドのリブ太コーデュロイパンツを700円でゲット。

会計を済ませ、商品の入った袋をみると…

またデザートスノー!どこまで手広いんだ!デザートスノー!


そして僕らは今日最後の大勝負に向かうのです。

⑥BOOK・OFF BAZAAR

5階建モンスタービルディング。もはや古着屋ではない。
ラスボスを目の前に、精神統一する入山。

店内でB'zとマルモのおきてのテーマソングが爆音でかかる中、入山のdigが始まる。

まず僕らは20分ほど別々に服をdigすることに。さすがBOOK・OFF。とにかく服の量が多く、全然見切れない…

ここで入山からまさかの一言が、、、

『やべー腕がつりそうだ。敵が多過ぎる。(息切れしながら)』

ハンマー投げ北関東強化選手に選ばれたこともある、入山の二の腕を持ってしてもブックオフの服の量を捌ききれないのか…もうダメなのか…
衰弱しきった身体で二人がひと休みと、ふと立ち寄ったスニーカーコーナーでまさかの今日イチのお宝発見!!!

ビンテージのadidasスタンスミスを入山がdigる!

スタンスミスを持つ手が震える入山。今では中々見ることはない代物らしい。お値段4980円。安いぜBOOK・OFF。

なぜかadidas好きの友達に電話で報告する入山。

adidas好きの友人の情報により、このスタンスミスはビンテージだと確信を持つ入山。

見てください!なんと入山他の靴を見ていても大事そうにスタンスミスを抱えています。
その様はまるで親ゴリラが子ゴリラを抱えながらジャングルを闊歩するかのよう。
今すぐにでもジャングルに帰してあげたいですね。

しかし入山痛恨のミス!財布に金が入っていない!ここは僕がなくなく4000円を貸します。

『やべー俺一生やめらんねーわ』というゴリラの雄叫びと共に無事にスタンスミスをゲットした入山。

心なしか自慢気な表情に腹がたちます。
そして写真に写り込んだ、入山の上の『ストレス』の文字はなにかを表しているのだろうか。

ここで入山レビューをどうぞ。
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今回最後のレビューです。
今や全世代で定番のスタンスミス。元々はテニスプレーヤースタンスミスさんのシグネィチャーモデル。誕生当初は「ハイレット」と言う名前で、スタンスミスさんが好んで履いたということでその後スタンスミスと言う名前に変更されたそーです。
タンにはハイレットと記載されていて、サイドの表記がスタンスミスの非常に珍しいモデルもあります。
まぁこんな説明事は、入山も松坂もACCノート読者も望んでいない!!
そう!例えるならばだ!松坂くんが...
(長くなるので省略します。)
まぁとにかく安く売ってて、自分が好きなビンテージモデルならなおさら買いますよ。
いらっしゃいませ。
小籠包も踊り出すびっくりプライスにて購入しました。
はい。
手持ちが無かったんで松坂くんに少し借りました。
はい。てへへ。
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digの後は居酒屋で今日のdigを振り返るのがdig山dig坂流。

実は入山本当はスタンスミスを全然買う気がなかったらしい。むしろ欲しいなんて聞いたこともない。
欲しくないものでもレアな物を見つけると買ってしまう。これぞ古着digの性ですね。

ということで、
dig山dig坂の古着屋探訪 -新春dig町田編- 終了です。

入山さん一言ありますか?

”次は両国にヤバい古着屋があるらしいんで、またdigしにいきますかー”


この趣味全開な企画、誰かの需要があればまた続けていこうかなと思います。
そして、今回訪れた古着屋さんありがとうございます。
みなさんも行ってみてくださいね。


企画・構成 マツザカタクミ
文 イリヤマヒロアキ/マツザカタクミ

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