ネタバレしかないすずめの戸締りレポ(前半戦)

現在おかえり上映がされているすずめの戸締り。
今回は戸締りに魅入られてしまった女のレポートを書いていく…

めちゃくちゃネタバレがあるので、映画を新鮮な気持ちで観たい方はぜひ鑑賞後に読んでいただきたい。
そして、筆者の根拠のない推測祭なので、苦手な方は読まない方が心の安寧が保たれる、かもしれない。

さて、では早速本題に移ろう。
「君の名は。」「天気の子」と続いて新海誠長編3部作のトリであり、集大成である本作。一言でいうと

大好き!!!!

前作「天気の子」があまり刺さらなかったが、予告(確かワンピースとか観に行った時だったはず)見た瞬間に行く!!!!なんなら公開日に行く!!!!11月11日ね!!!OK!!!!となったのを今でも痛烈に覚えている。
主題歌「すずめ」はそれほどに素早く私のDNAに届いた。

そして待ちかねた公開日。仕事を早々と切り上げ映画館ダッシュした。

いよいよ始まる物語・・・
新海作品に今まであったOP要素はなく、すずめ初めての戸締りと共に黒地白抜きのタイトルドーン!ちゃんと戸締りも表現されている。新鮮!!!!RADが主張してこないOP新鮮!!!!

そして冒頭のすずめの日常シーンではなんだか色褪せた感じ・・・
新海作品は光を売りにしているのに薄い・・・?!これはすずめの日常へのけだるさや物足りなさを表現しているのでは?!

そして要石ダイジンを抜くシーン。小説版では風の音とされている何となく聞こえる「抜いて」の言葉。のちの抜きづらさと比較するとここではもうダイジンの意思が目覚めてしまっていたのだろう。すんなり抜けてしまった。
そして迫力のミミズ様登場。

みんな、開けた扉は閉めておこうね。ミミズが出ちゃうから★

色合いの話に戻ろう・・・
「ドキドキする・・・!」
そんなセリフと共に広がるは新海作品の真骨頂。朝焼けのシーン。めちゃくちゃ綺麗な色合い。
ここから彼女の非日常は始まっていくのか。

草太の体を案じながらも切符を買うシーンではすごい雑に持っている。気づかれたくはないよね。うん。女子高生だもの。というか、この前のシーンである草太がすずめの別れを告げるシーンで毎回人間の草太を想像できた。椅子だよ!?ただの椅子の表現力すごくない!?

本当に今作は人の癖が細かく書かれていて面白い。どんだけ入念に作っているんだよ・・・

そしてちかとの出会い。どう頑張ってもあの網でみかん取り切れんやろ・・・
ちかのカブは「天気の子」を思わせるね。
新海作品特有の前作までの作品オマージュはこんなところにも。(これが結構楽しい。)

そして、戸締りへ。
いや、草太。なぜその体でできると思ったんだ。こいつはイノシシか。猪突猛進なのか。

無事に戸締り後、ちかの両親の営む旅館へ。
夜な夜なの女子トーク。色々魅力はあるが今回取り上げたいのはちかに色々聞かれたときのすずめの「ごめん、うまく言えないや。」というセリフ。
これ、絶対ラストシーンまで覚えてて。

すずめは事あるごとにいろんな人からの問いをこの言葉で切り抜けてきた。それほどまでに彼女は「迷子」なのだ。
高校生ならでは、というよりは「いい子でいなきゃ」という気持ちが彼女の心を堅く閉ざさせてしまったのかもしれない。

そして舞台は神戸へ
途中のヒッチハイク姿もぜひ覚えていてほしい。
恥ずかしさ満点の可愛らしい姿。草太との掛け合い。
・・・尊いっ!!!

スーパー良い人ルミさん登場。この人声もいい!伊藤紗莉さんの声が!!いい!!
深夜に戸締りに行って出て行ってしまったすずめを本当の子のように心配し、叱る。愛が深い。
すずめにとっては環さん以外の初めての母性を感じた瞬間だったのだろう。だからこそ、「親御さんにちゃんと連絡しぃや」という言葉も届いたのだろう。

さて、ここで一つ思った。
ミミズ鳴き声あるよね?
ミミズが後ろ戸から出でくるシーンでは必ず尺八の音から始まっている。神楽にも使われるこの楽器で神々しさと禍々しさを表しているようだ。

さぁ富士山と縁のないすずめの物語は後半へと差し掛かっていく・・・


つづく。

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